プロダクト「おせち」をリリースするまでの話
※この記事はユアマイスター Advent Calendar 2021年の16日目の記事です。
料理って、プロダクトマネジメントだ。
そう思ったことはありませんか。
この記事では、私が2021年1月1日にリリースしたプロダクト「おせち」、そのリリースまでの全容を公開します。
普段プロダクトマネジメントに関わる機会のない方でも、この記事を通してなんとなく理解してもらえたら幸いです。
プロダクト(完成品)の定義
プロダクトを開発するにあたって、まず根幹となる「なぜ・誰のために・何を・いつまでに作るのか」を定義します。今回は以下のように定義しました。
Why?なぜ作るのか
我が家の中で季節イベントがどんどん希薄になっており、特別感がない。お正月くらいは新年を感じられるものを提供し、季節を楽しんでもらいたい。
Who?誰のために作るのか
家族/年末年始に遊びに来る友人
What?何を作るのか
おせち料理
※今回の目的は「お正月という季節イベントを実感し楽しんでもらうこと」なので、”洋風おせち"や"デザートおせち"ではなく、"伝統的なおせち"を基本に、現代人であるユーザーの口に合う内容を目指す。
スコープ
重箱 15*15cm 3段
リリース日
2021年1月1日 10:00 AM
ワイヤーフレーム(完成イメージ)
概要が決まったら、ざっくりとしたワイヤーを書いていきます。今回は伝統的かつユーザーの口に合う事を大切にしているので、重箱格段に込められた意味を意識しつつも、海の幸ではなくお肉中心にするなど、ユーザーが好きなものが多く入るように調整しました。
機能ラインナップ(メニュー表)
ワイヤーを元に市場調査(今回は好き嫌い・アレルギーなどの確認)と見積もり・スコープの検討を行い、作る機能をラインナップしました。ラインナップが出揃ったところで、Build or Buyも決めていきます。
Build(自分で作るもの)
・焼豚
・八幡巻
・牛蒡の牛巻き
・ローストビーフ
・煮〆
・松前漬け
・紅白なます
・結びこんにゃく
・酢蓮
・海老のうま煮
・飾りちくわ
Buy(完成品を買うもの)
・数の子
・かまぼこ
・なると
・伊達巻
・昆布巻き
ロードマップ(調理工程表)
利用できるリソースは限られています。
コンロが全て埋まっている場合は、新しく火を使う料理は作れない。圧力鍋は一つしかないし、一度使うと自然減圧されるまで使えない。
さまざまな条件を加味しながら、リリース日から逆算した詳細なロードマップを引きます。
さらに今回は、実装の途中で「年越しそば・雑煮の準備」「おつまみの準備」「夕食用の鍋の準備」が発生する予定です。そのスケジュールもしっかり加味します。
実装(調理)
実装中も様々なトラブルが発生します。食材の下処理に想定以上の時間がかかったり、友人が思ったより早くに到着したために、別の機能開発(おつまみ)の優先度を上げざるを得なかったり。
随時ロードマップを組み替えながら落ち着いてひとつずつ対処していきましょう。
テストマーケティング(味見)
ある程度の機能が出来上がったところで、実際のユーザーに小規模に提供します。
ユーザーの反応を見た結果、以下の機能は本番リリースから外すことにしました。
・紅白なます(理由:私以外ほとんど食べなかった)
いざ、リリース!
出来上がった機能をユーザーに提供できる形に整え、いざリリースです。
リリース後もこまめに反応を見ながら改善していきましょう。今回はお肉系の減りが早かったので追加で提供しました。
まとめ
こうして私のプロダクト「おせち」は無事リリースされ、家族や友人達はお正月を存分に満喫していったのでした。
料理って、プロダクトマネジメントと一緒でしょう?
料理は誰でも手軽にできるプロダクトマネジメント体験です。この記事を読んだ人が少しでもプロダクトマネジメント、もしくは料理に興味を持ってくれたら嬉しいです。
プロダクトマネジメントの方に興味を持った方は是非以下を覗いてみてください。ユアマイスターでは一緒に働く仲間を募集しています。
それではまたどこかで。
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