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世界に共通するSDGsポートフォリオ教育:中編【“偏差値教育”から“ビジョン教育”へ!】


前編【時代遅れの予備校】

世界が一丸となって取り組むべきSDGsが示す各課題の解決のために、教育が果たす役割は非常に大きいはずです。

さらに、SDGsに基づく社会貢献指数の高さで、企業や大学のブランドが表される時代でもあります。

そんな状況を無視して、偏差値という価値観から脱却せずに、
「正解を教える教育」が絶対的なサービスであるかのようなカリキュラムや、そうしたニーズを満たすためだけの教材開発に注力する教育機関は、
これからの時代、世界の流れから大きな遅れをとることは必然です。

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だからこそ、私は、SDGsの本質から教育を見直すことで、日本の大学受験予備校が抜本的に変えなくてはならないことが、本当の意味で見えてくるのではないかと思います。

SDGsはあくまでも世界全体で達成すべきゴール、目標です。
どの目標も、簡単には達成できないと思われる、非常に大きな課題ばかりです。SDGsの特徴は、それらのゴールに向けて、「こうしなくてはならない」とか「これをやってはいけない」などのような、厳格な規制や罰則が存在しないことです。

あくまでも「合意したビジョン」なのです。
そのビジョンに向けて、誰が、何をどうやるかは、全く自由です。
当然、設定された枠組みや模範もありません。

つまり、SDGsとは、、、

”目指すべきビジョンは明確にしていますよ。
 そのことに合意したのであれば、全員がゴールに向かう当事者です。
 その達成手段や解決法方については、いろいろな当事者同士が縦横無尽
 に繋がって、自在に実行してくださいね。
 その結果、思いがけないソリューションやイノベーションが、
 世界のどこかで生まれるかもしれません。
 ただし、2030年迄の期限は守ってくださいね。

ざっくり言うと、こんなイメージでしょうか。
私は、こうした前提が、SDGsに取り組む難しさでもあり、一方で、面白さでもあると思います。

全世界の多様な人たちが、本気で同じビジョンを共有したときに、どんなことが生まれるのか、ちょっとワクワクする気持ちになります。
さらに、自分に一体何ができるのか、私たち一人ひとりが、仕事や日常を見直すきっかけになるのではないでしょうか。

ただし、SDGsの視点に立ったとき、同時に「日本の教育の弱点」も見えてきます。

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それは、日本人は、「自由自在であること」がとても苦手であること。

日本の教育は、正解にたどり着くための効率的な方法など、一定のクオリティの情報を一斉に伝えるシステムや教授法には優れているかもしれません。

ですが、答えのない課題に対する向かい方や、子どもたちの個性が生み出す自在なアプローチを引き出す教育については、まだまだ発展途上です。

当然、SDGsに必要な教育のあり方は後者でしょう。

そして、その大きな役目を担うのが、正解のない実社会の諸問題について、自らの「経験」や「視点」で紐解くプロセスを育む「ポートフォリオ教育」であるはずです。

私は奇しくも、AO・推薦入試の指導の中で、一人ひとりの生徒たちのポートフォリオ作成を中心にした指導に20年以上携わってきました。

ポートフォリオの作成とは、言い換えると「自分の人生を自分でデザインする行為」そのものです。

個々の人生に、正解や模範はありません。
ですが、「こんな風に生きたい」というビジョンや目標がなければ、
彩りや生きがいのない人生になってしまいます。

そう考えると、自らのビジョンを設定し、生き生きと実践的に挑戦するプロセスは、まさにSDGsに対するアプローチとシンクロするのではないでしょうか。

さらに、私自身の経験から、確かに言えることは、自分のポートフォリオ日常的に作成している生徒は例外なく、

「問い」を立てる力
「潜在的な課題」を発見する力

に優れているということです。
これは、偏差値教育だけでは決して育むことができない根本的な資質でしょう。

(後編につづく)

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