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本を出すと「すごいっぽい」問題

ずっと気になってる問題があるんです。

それは「本=すごい」問題。

まずは、ちょっとお話を聞いてください。

このたび12月4日、玄光社さんから
『なんとかする工作』が発売されました。


ご近所の #中目黒蔦屋書店 さんでは、すでにHINGEやCUBOID、BOOKonBOOKを展示してくれていたこともあり、

そのスペースに #なんとかする工作 もちょこんと置いてもらえました。


「本が出るなんて、すごいね。」って、
ちょっと思いませんでした?



実は今日の本題は、そこです。

昔から、ずーっと納得がいかないことが1つあるんです。

それは、なんで人は「著書が出版された人=ちょっとすごい人」みたいに認識してしまうのかという問題。

たとえば、知り合いになった人がいる。
「こんな家庭で、こんな仕事をしてて、こんな趣味の人。」
そこまでは、ふーん、面白い人だね。で終わる。

「ブログもやってて、インスタもやってて」
「ふーん」

そこに
「それでね、本を3冊出してるんだって」
「えーー!すごいね!!」

って、なりません?なっちゃいません?

僕は、なっちゃう人なんです。

よく考えたらこれですよね。
どの出版社から出されたどんな本かもわからないのに「本」ってだけで反射的に「すごいね!」って思っちゃうなんて。


物質として見てみると

僕はふだん、プロダクトデザイナーとして、樹脂もの、金属もの、木材、陶器、様々な素材と格闘してきました。

プロダクトデザインは「何を作るか」もありますが「どう製造するか」という問題が常に付きまといます。

何百万円もする金型を作るのか。板金の曲げだけでできないか、削りでいくか成型するか、などなど、製造方法そのものを毎回ゼロから考える必要があるわけです。

一方で、本ってある程度フォーマットが決まっています。
(ここでは、すごく手間をかけた豪華本、手作りのZINEなどを省いて、一般的に流通している書籍に限ってお話します。)

定型のサイズやページ数がある程度決められていて、そこに印刷を載せていく。今回の『なんとかする工作』も、もちろんその方法で量産されています。

紙の冊子という意味では、カタログや説明書、ブランドブックなどの冊子は、過去に何度も作りました。

つまり、物質としての具現化難易度で言えば、それほど高くないと、僕は思うわけです。


でも作るのは大変ね

それほど難しく考えずにスタートした『なんとかする工作』のプロジェクト。すみません、なめてました。

すでに #とーちゃんつくって として存在しているバラバラな情報を、本に最適化する編集をほどこし、大量のページに落とし込む作業、これは鬼のように大変だということもわかりました。

(主にFLATROOM種市さんが、本当に大変だったと思います。申し訳ない&ありがとうございます!)


何を作るのも大変

本は大変でした。
でも、前述したように、モノ(製品)を作るのも、とっても大変なんです。どっちが上も下もないわけです。

そして話はスタートに戻ります。

なんで、本だけ無条件に「すごい!」みたいに思ってしまうのか!?

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(とはいいつつサインを求められると喜んじゃう)



本には、面白いものも、つまらないものもあります。
映画も、ゲームも、音楽も、食事も、道具も、乗り物も、面白いものもつまらないものも、あるんです。

当たり前のような話ですけど、じゃあなんで、読んでもいないのに「本を出すなんてすごい」と思ってしまうのか。

というわけで

『なんとかする工作』は、
面白いのかつまんないのか。


ぜひあなた自身の手で開いて、目を通して、判断してみてください!!




アイドントノウの音声コンテンツ「知らんがなラジオ」では、この「本すごいっぽい問題」に迫り、僕たちなりの仮説が立ち上がりました。

気になる方は、ぜひ聞いてみてください。

『なんとかする工作』が1名さまに当たるキャンペーンも実施中!
応募方法は音声コンテンツ内にて。





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