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#06【ラリーカー模型 製作の引き出し】オンボードカメラ

これも一度再現してみたかったものです。オンボードカメラ(車載カメラ)の映像を子どもの頃から幾度となく見返して、ラリードライバーのテクニックに親しんできました。今ではYouTubeにたくさんアップされていますね。
今回製作したハセガワのトヨタカローラWRCに盛り込んでみました。

一番の課題は、そもそも、カメラがどのようなもので、またロールケージにどのように取り付けられているか、といった形状や構造を知ることでした。
当時の雑誌や書籍を調べてみると、小さく写っています。

とくに97年のインプレッサWRCと思しきマシンの写真(項末記載の参考資料1: p.358)が参考になりました。それも見づらいのですが、以下のように把握しました。
・カメラは金属のケーシングに入っている
・カメラとロールケージはボールジョイントでつながれている。基本的には中央シート後ろのクロスメンバーに取り付けられている。
・カメラの後ろから配線を引きロールケージに沿わせている

図で示すとこんな感じ。

自分ができる工作に落とし込む楽しさ

カメラは2㎜プラ角棒切り出し。
レンズ部の筒は伸ばしランナーで作り、テーパー状に。
レンズにはMr.UV硬化クリアパテを着けました。ここはクリヤー塗料を塗るだけでよかったでしょう。
ボールジョイントは虫ピンを使い、受け部分は2㎜プラ丸棒に穴を開けて使いました。

実際に工作したもの

配線はプラグコード(さかつうの極細コード0.38㎜)をロールケージに沿わせて瞬間接着剤を流し込んで固定。
結束バンドの再現にはハセガワのつや消し黒フィニッシュを細切りにして巻きつけました。
この配線がどこにつながるのかわからなかったので、テキトーなところでシートの後ろに入れておきました。

塗装し、ロールケージを車体に取り付ける前に固定
虫ピンはもうワンサイズ小さくてよかったかも

なお、カローラWRCの写真では、中央のクロスメンバーの他に、右フロントのAピラー内側のロールケージに取り付けられているカメラが確認できました。車種は忘れましたが、あるいは、ルーフに直接固定されているものもあったような。またロールケージへの取り付け方法も、様々あるかもしれません。

カメラの再現の解像度はさらに上げられそうですが、取り付けの基本構造を把握できたことは大きな収穫でした。

キットの内装は中央部分がスカスカなので、目を惹くものになればいいな
チラ見せでもいい

上の写真のように、ドアや窓を開けても見えづらいですね。しかし素組みよりは、光が入りやすくなっているかと。
比較的天井近くに固定されるものですし、車種にもよるかもしれません。わかる人にもわかる、というものがあっても面白いかなと。

オンボードカメラはラリーカーに限ったことではありません。しかしレーシングカーの中でも内装が見どころのキットなだけに、特に映えるディテールアップだと思います。
さらによい方法がありましたら教えてください!

参考資料
1. Reinhard Klein, “Rally”, Könemann, 1998.
2. 『ラリーエクスプレス』山海堂、1998年、1999年各誌

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