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「デュシャンも知らない奴と話すことがねぇ」という愚かさ_私に何故マッチングアプリが合わなかったか

こんにちは!暫く彼氏ができず、『彼氏募集中』と書かれたのぼりを担いで街中を練り歩いた画家のあおいうにです。

🔻詳しくは以下の記事をご覧ください。

この活動は関係ないのですが、なんとあおいうにに恋人ができました!(10月1日14時のことでした。)
皆様、拡散やご紹介、立候補など誠にありがとうございました。

馴れ初めはバンドメンバー募集サイトです。まずベースの人と会い、そのバンドメンバーのギタリストが今の彼です。
(バンドをやるかはちょっとまだあやふやなので、決まったらまた告知します。)
正直言って、最初の顔合わせで一目惚れでした。見た目がタイプ過ぎる。
恋愛においては見た目や雰囲気ってとても大事なんだなと。
顔の造形の良し悪しとかの話ではなくて。

過去マッチングアプリはゼクシィ縁結び、With、Pairs、omiai、タップル、マリッシュなどをやっていました。とにかく彼氏が欲しい一心でした。

結論として、マッチングアプリは私には合いませんでした。
理由としては、大量にいいねがくるのに好みの相手とはマッチングしない、マッチングしてもメッセージが当たり障りなくつまらない、メッセージが面白い人とお茶しても恋愛対象にはならず友達になってしまう……など色々あります。
中でも一番大きかったのは、「恋愛とは条件でするものではない」からです。

マッチングアプリは、「年収」や「写真」や「職業」「身長」「趣味」などの「条件」で検索してそれに合ったお相手だけが画面に表示されて、そこからいいねをするかどうか決めて、マッチングしたりしなかったりします。

私も、これだけは譲れない条件みたいなものを設定して、探していました。
その時に設定していた条件はというと、

・居住地 東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城、栃木
・年収、職業 こだわらない
・身長 160cm以上
・離婚歴 こだわらない
・子供 いらない
・趣味 とにかくアートの話が対等にできる人
・性格 偉そうな人
・体型 痩せ型を除く

こんな感じでしたが、「現代アート好き」「美術館好き」「絵が好き」「創作活動をしている」人で絞って探すという点がかなりの大間違いでした!

私はとにかくアートの話が私と対等に出来て、産みの苦しみを理解してくれる、創作活動においてのアートパートナーを探していました。
そのためには、現代アートや美術史、美術理論について私よりも詳しい人がいいなと考えていました。
それで、初回メッセージでとりあえずこう聞いていました。

「はじめまして、こんにちは!デュシャンどう思いますか?」


……とりあえずこれをマッチングしたらぶっ込んでいました。

デュシャンについて何か語れる、語りたいことが沢山あれば現代美術に理解があるんじゃないかと思い。逆に、デュシャンについて何も言えないならば現代美術のことに全然関心がないのではないか。そう考えたのです。
別に私がデュシャン好きとかではなく、現代美術史において一番重要な人物だからです。現代美術に少しでも興味関心があれば、デュシャンどう思う?と聞かれて言いたいことが山ほど出てくるのではないか……。
「デュシャンも知らない奴とは話すことが何もねぇ!」とすら思っていました。

しかし、これに対して面白い長文回答が得られても、得られたのは「恋人」ではなく「美術オタク同志」だったのです。

確かに、彼等の話は面白いし私のインスピレーションを掻き立てます。
大変知見に溢れてて、私の知らない色々なことを教えてくれます。

でも、これって恋か?と問われると、違うのです。

恋とは、「デュシャンについて長文で語れて、アート詳しくて、絵上手くて、顔良くて、年収1000万で、家近くて、高身長で、メガネかけてて、マウントとってくるドSだったら好き〜!!!」と、条件が揃ってたら落ちるものではないのです。

じゃあ、恋って何よ?と問うならば、以下のnoteを読んで頂きたいです。

恋愛対象かどうかって最初から決まってる。後天的に「やっぱりこの人いいな〜」ってなるものではないと思う。
初対面で雷に打たれたようにビビッときて、「私はこの人に会うために生まれてきた!」ってなるものだと思う。
運命って言葉はスピってて嫌い。本能的に「この人の子供を産みたいか」というDNAの問題。
だから、一目惚れは一目惚れでも面食いっていうのとはまた違う。
生理的に快い存在かどうか。全肯定したくなるかどうか。無償の愛を捧げたくなるかどうか。
出典:あおいうに@画家 noteより


そう、ビビッとくるかどうか。生理的に快いかどうか。無償で愛したいかどうかなんです。端的に言うと、「好き」かどうか。
美術の話がいくら語れて私にマウント取れてカッコよくても、「好き」じゃないと元も子もないのです。

彼氏の好きなところを挙げると色々ありますが、

① まずは顔。一目惚れ。メガネ。
②カラオケ行ったら歌上手かった。ホルモン歌ってた。
③背が高くて身体が大きくて抱き心地がいい。
④ギター上手くて、貸してくれて、教えてくれる。
⑤私のこと好き、尊敬すると言ってくれる。
⑥初心なところ、女性経験がないところ。
⑦頭良い。高学歴。
⑧ギタリストだけどドラムもベースも打ち込みもできて多才。
⑨お互いメンタル持ちなので理解し合えそう。

などです。なんか盛大に惚気てしまった。
でもやっぱり、「好きなもんは好き」という、フィーリングが一番大事ですね。

マッチングアプリって、こういう「フィーリング」や「好き」という視点がごっそり欠けていて。条件でフィルタリングしてしまうから、そこを抜け落ちた人の中にいい人がいても気付けないんですよ。
今の彼氏だって、マッチングアプリにもしいたとしたら条件であぶれてるか、マッチしてもメッセージが続かなくて会うまでいかなかったと思います。

マッチングアプリという非常に不自然な出会い方では、恋に落ちるもんも落ちません。やはり出会い方は自然でないと。それがロマンってものです。
彼とは自然な出会いだったので、一瞬で恋に落ちました。

「デュシャンも知らない奴と話すことが何もない」がなんと愚かなことか。
趣味なんて合わなくていいし、アートについて地雷を踏まないだけで充分なのです。

実際に好きになっちゃえば、デュシャン知らないとか、ギャラリー行かないとか、抽象画わかんないとか、アートの話ができないとか、そんなの本当に些細な問題です。

好きなもんは好きだからしょうがないですね。

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