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魔法野菜キャビッチ3 キャビッチと伝説の魔女

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ポピーは魔法の世界に住む少女。その世界では「キャビッチ」という、神から与えられた野菜で魔法を使う――「食べる」「投げる」「煮る」「融合」など。 13歳になったポピーは、新たに「シ…
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2020年8月の記事一覧

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 86(了)

 その後、たおれたマントのアポピス類たちは、オルネット類たちの助けを借りてしばりあげ、地母神界へ引き連れていくことになった。
 その前に、私は菜園界まで送ってもらい、やっと帰れたのだった。
 菜園界はもう、お昼になっていた。
 世界壁を抜けたとたん、母からのツィックル便がひらひらと舞い落ちてきた。
「ポピー、おはよう。どこか冒険しに行ってるの?」
 届いた時間は……なんと……ほんの一時間前だった。

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 85

「うしろにつけ」マントのアポピス類は落ち着いた声で言った。「どこからとんできてもいいように」
「おう」別のマントのアポピス類がうなずく。「まかせとけ。はじきとばしてやる」
 私は消えたキャビッチをそのまま手のひらの中でにぎりこみ、その手をうしろに回し、箒ごと体をしずめながらサイドスローで投げた。
「くるぞ」アポピス類がさけぶ。
 そのうしろのアポピス類がうしろ向きに盾をかまえる。
 けれどキャビッ

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 84

 私はいっきに全身に汗をかいた。
 たぶんユエホワもそうだ。
 どうする!?
 ツィックル箒はかならずすばやくよけてくれるだろうけれど、でも万一、よけきれなかったら?
 なにしろ、まわり中アポピス類だらけだ。
 同時にあっちこっちから投げられたら――
 あれ?
 人間に化けたアポピス類の元子どもたちは、投げてこようとしなかった。
 全員、手に持つキャビッチをじっと見ている。
 左右の手を、かわりば

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