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魔法野菜キャビッチ3 キャビッチと伝説の魔女

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ポピーは魔法の世界に住む少女。その世界では「キャビッチ」という、神から与えられた野菜で魔法を使う――「食べる」「投げる」「煮る」「融合」など。 13歳になったポピーは、新たに「シ…
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2020年5月の記事一覧

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 74

「火起こしか」ユエホワが言う。
 火起こし――まだ姿を見ていないとハピアンフェルが言っていた、妖精たち。
 どこにいるんだろう――
 どうすればいい――
「ポピー、これを使え」ギュンテが空の上からさけぶ。
「え」上を見上げると、
「燃えないキャビッチだ」ギュンテはそう言って、雲の上から私に小さなキャビッチを投げてきた。
 それは、さっきギュンテの水がめに入れておいた、私のキャビッチだった。
 小さ

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 73

「燃えてる」母がさけぶ。
 同時に、突然熱い風が私の顔にぶつかってきた。
「うわっ」箒にまたがって飛びながら、思わず目をぎゅっと閉じ顔をそむける。
 箒は私がそんなことになっても、木々にぶつからないようによけながら、大急ぎで前へ進んでくれる。
「ポピー止まって」母がつづけてさけぶ。
「わっ」私のツィックルはただちに止まり、私の体は箒にまたがったまま前につんのめりそうになる。
 顔を腕でまもりながら

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 72

 がしゃ――ん

 その大きな音、ガラスがわれるような音は、聖堂の天井のほうからきこえた。
 はっとして全員がふりあおぐと、屋根にはめこまれていた窓ガラスになぐられたような丸い穴があけられていて、きらきらと破片がふり落ちてきていた。
「危ない」父が私をかばうように抱きすくめる。

 どし――ん

 つぎに、こんどは壁のほうから大きな音がして、ぐらぐらと床がゆれ動いた。

 ばり――ん

 さらに、

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 71

「ほい、ポピーも」ギュンテは水がめを私の方にさし出した。「またキャビッチを一個、こん中に入れとけ」
「あ、うん」私は急いでリュックをぽんとたたき、キャビッチを一個手に取った。うす紅色の、小さめのものだ。それをギュンテの水がめの中に入れる。それはすぐに、見えなくなった。
「へえ、それはどうなるの?」母が興味しんしんの顔で質問した。
「俺にもわかんねえ」ギュンテがいたずらっぽく笑う。「けどポピーの魔力

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