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魔法野菜キャビッチ3 キャビッチと伝説の魔女

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ポピーは魔法の世界に住む少女。その世界では「キャビッチ」という、神から与えられた野菜で魔法を使う――「食べる」「投げる」「煮る」「融合」など。 13歳になったポピーは、新たに「シ…
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2020年3月の記事一覧

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 66

 世界壁は、ガラスのように透明で、虹のようにカラフルで、綿のようにやわらかく、石のようにかたく、氷のようにつめたくて、お日さまのようにあたたかい。
 こんなことを言ってもたぶん想像がつかないとは思うけれど、まったくそのとおりで、何といって説明してもそれは本当でもありうそにもなる。
 ようするに、なんと言えば正しい説明になるのか、よくわからないものだ。
 かんたんに通りぬけられるようでもあり、永久に

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 65

 翌日、私は父と母といっしょに――父はけっきょく、母の箒のうしろに乗っていくことになった――聖堂へと向かった。
 大工と、聖職者と、キャビッチスロワーを百人ずつ――フュロワ神のいいつけどおりに、たくさんの人びとが集まってきていた。
 もちろん全員が聖堂の庭に入れるわけもなく、その周囲の道の上、つまりキューナン通りに、集められた人びとはあふれかえっていた。
 それにしても、すごいなあと思う。
 たっ

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 64

 フュロワはにこにこしながら三人のアポピス類を地上に下ろしてあげたけれど、三人はおたがいにしがみつき合ってなかなかはなれずにいた。

「お前ら、この人が神さまだって知ってたか?」ユエホワがラギリス神を(本当に失礼なことに)指さしながらきくと、三人は無言で首を横にふった。

「えっ、知らないの?」私は目をまるくした。「なんで?」

「だって俺たち、ずっと人間界にいたから」ケイマンがぼそぼそと答える。

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 63

「えっ」私は目をまん丸く見ひらいた。「地母神界にも神さまがいるの?」

「うん。いるよ」フュロワはなにも迷わずまっすぐにうなずいた。「といっても“神”と呼ばれるようになったのはつい最近のことだけどね」

「どういうことだ?」ユエホワが眉をひそめてきいた。「それまでは神じゃなかったってことか?」

「そう」フュロワはまたうなずいた。「鬼魔だったよ」

「ええーっ」私は山火事を発見したときのように大声

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 62

「俺ここで待ってるから」ユエホワは肩をすくめて言った。「神たちにこっちに来るよう言ってくれよ」

「なにいってんの」私はまた頭にきて緑髪鬼魔をびしっと指さした。「なんで神さまがあんたのために歩かなきゃならないの」

「歩けとはいってない、ひょーって飛んでくりゃいいだろが」ふくろう型はまた肩をすくめた。「神なんだから」

「そういうことじゃなくて」私は首をふった。

「ポピー」祭司さまがおだやかに私

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