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フォルケホイスコーレってなんだったんだろう。

こんにちは!デンマークに留学中のきりです!

8月から通っていたフォルケホイスコーレ。12月末にタームを終え、1か月ほどが経ちました。
今回は、フォルケホイスコーレとはなんだったのか、自分なりの言葉でここに残してみたいと思います。

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なんて愛おしい4カ月なんだろう。

私が生きてきた257カ月のうちのたった4ヶ月。
そう考えると一瞬で、あっという間に過ぎ去ったこの期間。
でも、この4カ月は自分にとってのマイルストーンとなるのではないか、そんな気がしている。

朝から夜まで常に人と時間を過ごす
家と学校が一つの場所になった、小さな小さな空間で、世界34カ国から集まった110人の新しい仲間と先生たちやスタッフに出会った。

朝起きて、一緒にご飯を食べて、自分で選んだ授業をとって、友だちと話して、好きなことを一緒にやって、昼も夜もみんなでご飯。
夜は自分たちや先生が企画したクラブ(フロアボールや言語、歌など)が開催されて参加したいときに参加した。

これが私が暮らしたフォルケホイスコーレの日常だった。

大学留学でも、語学留学でも、インターンやボランティア留学でもない、フォルケホイスコーレへの留学。
何か特別なことをしているの?と思われるかもしれないが、特別なことは何もしていない。

でも振り返ると、この【日常】が”特別”だった。

4カ月住んだ家は、もう違う人たちが住んでいる。
そんな儚さを感じる学校でもある。

私にとって、フォルケホイスコーレは、
  【日常】を大切にできる場所。
  【自分軸】で意思決定ができる場所。

私がフォルケホイスコーレで過ごした日常、
 誰かと一緒にご飯を食べたり
 ゆっくり誰かと語りあったり
 好きなことを、同じ好きをもつ人と一緒にやってみたり
 自分の心に耳を傾けて、やりたいことがあればやってみたり

そんな、一見誰にでもできそうな、”なんでもない瞬間”がつまった日常だった。

でも、私が日本で生活していた時は

 部活に行くために4時に起き、
 当たり前に一人朝ごはんを済ませ、

 部活、授業、バイト。

 バイトから帰ったら夜遅く、
 一人でご飯を食べて、夜中に課題を終わらせる。

 それだけでも忙しいのに、ボランティアやインターン、サークル活動。
 友達と遊ぶ時間も大事。
 やりたいことは全部やってきた。

 毎日バタバタ過ごして1日が過ぎていく。 

 そんな日常を送っていた。

たった4年間しかない(休学したから5年間)大学生活。
もちろん自分がやりたいことを全部やって充実していたことは事実だ。
私が今、大好きな仲間に出会えた、この経験も自分にとってかけがえのない時間だった。

だけれど、
 フォルケホイスコーレで”日常”だった生活は日本の私にはなかった。

暇な時間があれば、何かやらなきゃと思っていた自分に

 その時間
 好きなことを好きにやっても良いんだよって。

一人でバタバタご飯を食べていた自分に

 朝、気分を聞いてみたり
 昼、午前で何したとかこれから何するのって話してみたり
 夜、1日振り返ってみたり
 誰かと一緒にご飯を食べながら話す時間を大切にしようって。

他人の評価ばかりを気にして、
びくびくしていたり、良いように見られるように努力していたり、
好きなこともわからず、自己表現もわからず、自分と向き合うことよりも人にどう見られるかを気にしていた自分に

 うまいへた関係ないよって
 もっと気楽にやって良いんだよって
 楽しければいいじゃんって
 【自分】を軸に、自分がやりたいことをやれば良いんだよって

フォルケホイスコーレは私にこんなことを教えてくれた気がする。

もちろん、
文化の違いに苦しんだことも、
英語ができなくて悔しかったことも
悩んだことは本当にたくさんあった。

ここには書いていないけれど、
自分で興味のある授業を選択してみてそこからの学びは大きかったし
いろいろなことに興味をもつ仲間と過ごしたことで、自分の知識の無さや興味の範囲の狭さに気づけたから、もっと知りたいって自分の世界が広がった。それぞれ異なるバックグラウンドのみんなと過ごしたことで、一つのことをいろんな角度から考えられるようになった。

こんなこともフォルケホイスコーレならではなのかもしれないけれど、

フォルケを卒業して1か月たった今、
やっぱり
あの、仲間と過ごした”なんでもない瞬間”が詰まった【日常】が愛おしい。

そう思って、授業で学んだことやフォルケ生活で大変だったこと、成績がないというフォルケの特徴から学んだこととかではなく、
【日常】について書き残しました。

あと2カ月で日本に帰ります。

日本に帰ったら、自分はどうなるのかな。
きっと自分のことだから、またあのバタバタした日常を送るのかな。

フォルケに来て感じた日常を忘れちゃうのかな。

そんなことを思うときもありますが、

私の周りには、
”なんでもない瞬間”を大切に
その時間を場として残そうと活動している人たちがいます。

私がデンマークで気づいた、”なんでもない瞬間”の大切さ。

みんなは日本にいるのに、
これに気づいてもう行動に起こしている人たちです。

このみんなを見ていると、
日本でだって、
なんでもない瞬間を大切にできる時間の大切さに気づけるんだって、
自分たちでつくり出せるんだって

なんだか自分までワクワクしてきます。

あと2カ月で帰国だと思うと、名残惜しいけれど、
こんな素敵な人達がいる日本に帰るのが楽しみになってきました。

まずはあと2カ月のデンマーク生活を楽しんで、たくさん学んできたいです。

きり



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