走幅跳7mジャンパーのタラ・デイビスがセイコーGGPに出たい理由がかっこいい
陸上ファンにはおなじみの(?)陽気な7mジャンパー、タラ・デイビスは5月のセイコーGGPに行きたくてたまらない。
「ねぇねぇ、セイコーに出たいのに女子走幅跳ないんだけど、出たいの。なんとかして〜」
両親や周囲の人も、必死のタラの様子に苦笑している。
いやーー、私に言われてもない袖は振れないし、私、そういった権利も何も持っておりませぬ。
「東京行きたいの?」
「ハンター(タラの旦那さん)がパラ種目に出るの!」
ハンターと一緒に東京に行きたいだけかなと思っていたら、タラは食い気味にこう教えてくれた。
「ハンターと一緒に支援学校とか障害ある子たちに陸上クリニックがしたいの!障害あって陸上やってみたい子、東京にいるかな?」
ハンターは両足義足の選手で、パラリンピックでは200mや400mに出場経験がある。アーカンソー大学の陸上部では一般のNCAAの大会に出場し、4x400mリレーや400mにも出場している。
(ああ、ごめんなさい。東京に行きたいだけだと思った私が悪かったです。あなたたちはもっと広い視野で物事を見ているんですね。ごめんなさい)
オリンピック選手のタラ、パラリンピック選手のハンターというカップルは、側から見ていてもとても素敵なのだけど、彼らはこれまでいろんな場面で彼の障害、そして黒人と白人カップルに向けられる不躾だったり、好奇な視線も経験してきたはずだ。
そういった経験から彼らは普段から物事を深く、さまざまな視点から考えているんだろうなと感じた。
5月のセイコーGGPには女子走幅跳はないとのことで、今年2人で行くのは厳しいのかなと思うけれど、でも、いつか2人で東京だけではなく、日本、そして世界でステキな活動をしてくれたらいいなと思う。