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私たちはみんな、Step and a step

今年は一歩一歩、大切に踏みしめていくような一年だったなと思う、フリーライターのaoikaraです。

2020年、東京2020なんて言われていた今年が、まさかこんな一年になるとは思わなくて、あまりにも想定外すぎた。悲しい出来事も多すぎた。想像もつかないような悲しみで、何度、何度心を痛めただろう。

だからこそ悪意が露わになって、でも優しさで包み込もうとして、みんなが繊細になった分、悪意で意図的に誰かを傷つけようとする雰囲気は減っているような体感がある。もしかすると、私が意図的に悪意を避けているのかもしれないけど。

よく、「令和だから」「新しい時代だから」といわれるけど、単に時代の変化ではなくて、あまりにも想像がつかない悲しみが何度も何度も襲ってきたからこそ、今まで鬱屈していたけどなんとなくやり過ごしてきたものが全て払われたんじゃないかなと個人的には考えている。

悲しみが犠牲になっているから、よかったねと心から喜べないけど、みんなが優しさを持つようになって、優しい世の中にしていこうという気持ちになったのはいいなと思う。

ほんの1、2年前の出来事を見返していて、誰かを意図的に悪者にしてやろうという悪意が見え隠れしているのに気づくと、違和感がある。ぎょっとするというか。

エンターテイメントとして提供されていても、笑えない、楽しめない。2020年を生きてきた私たちは、あまりにも違う時代に生きている。でも、とても優しい時代だと思う。


そんな時代だからこそ、NiziUというアイドルが話題になって、人気になったんじゃないかな、と素人目線で分析している。

Nizi Projectという、JYP×SONYの日韓合同アイドルオーディション企画にて誕生したアイドルグループ。競って相手を蹴落とすのではなく、一人一人が努力しながらも助け合い、支え合っていく姿やストーリーに夢中になる人がたくさんいた。

こんな時代だから、距離を取って、誰かを傷つけてでも、自分や身の回りだけ守ろうとしたくなる気持ちはわかる。こわいから。

でも、それじゃ何も解決しなくて。誰かを傷つけて自分が這い上がろうとするよりも、手を取り合うことが大切なんだねと教えてくれているような。

たぶん、とてもつらくて、悲しくて、前が見えなかったからこそ、NiziUの子たちの懸命な姿がたくさんの人に響いたんじゃないかなと思う。

本当に私たちはMake you happyしてもらった。


そして、彼女たちは2020年12月2日、今日デビューする。

自分のペースで、一歩ずつ進もう。ありのままの自分で、自分らしく、そのままで十分特別だから。勇気を出して自分の扉を開こう。全てはうまくいく。新曲の「Step and a step」はそんなコンセプト。

デビュー前のインタビューで、メンバーのみんなが「歌詞がいい」と言っていて、実際に曲を聴いてみて、本当にいい歌詞だなぁと思った。

アイドルというのは、与えられた曲を自分の中に落とし込んで、歌やダンスで表現をするプロフェッショナル。だから、曲の中で自分を表現することはあっても、自分とは違う姿を見せなければいけないときもある。

だけど、NiziUの曲は等身大の姿を現していて、この歌詞の意味をしっかりと噛みしめて表現できることが素晴らしいし、だからこそ見ている聴いている私たちにも響くんじゃないかな。


歌詞の意味やMVのコンセプトも含めて、やっぱり今休養中のミイヒちゃんのことが思い浮かぶ。MVの解釈とか詳しい感想はまた別で書こうと思っているけれど、それでもやっぱりここでも思いは書きたくて。

大丈夫だよ、遅れてないよ、そのままで特別だから、自分らしくいてねって。きっとメンバーの思いもあるし、曲を作ってくれJ.Y.パークさんの気持ちもあるし、ファンの声でもあるし、急がなくて大丈夫だよ、ちゃんと待ってるよって伝わったらいいな。


この曲のいいところは、誰にとっても響く歌であること。また大変な状況になってきて、そうでなくても人生で迷ったり苦しんだり、自分を見失うときが本当にたくさんある。誰だってある。

そんなときに、聴きたい曲だし、噛みしめたい歌詞だし。歌っているNiziUのメンバーたちにとっても、聴いている私たちにとっても、自分のための歌。そこでファンとアイドルの気持ちがリンクして、こんな時代だからなかなか対面はできなくても、思いはつながっているよねって気がするのもうれしい。


2020年、NiziUに出会えて本当によかった。そして、今日はデビューおめでとう。これからも応援させてください。Make you happyに、Step and a stepで、歩んで行けたらいいな。

2020年12月2日(水)

No.711

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