あの瞬間、きっと嘘じゃない

タイトルはSMAPの楽曲「この瞬間、きっと夢じゃない」のオマージュで作った、フリーライターのaoikaraです。

私はほどほどの人見知りなんだけど、子どもの頃はそんなんじゃなくて、今の自分からは信じられないくらい、すごく外向的で出会った人みんな友達！、みたいな性格だった。

でも、思春期に入り、たくさんの挫折を経て、外に出るのが怖くなってしまうほど内向的になったけど、今はそこまででもない。今でも外に出るよりは家にいる方が好きだけど、外に出る楽しさもあるし、わくわくもする。

外向的だった私も、内向的だった私も、今の私とは全く違う。嘘でしょ、信じられないって、自分でも思ってしまうくらい。だからって、過去の時点での私が嘘ってわけじゃない。

それと同じように、過去に抱いていた気持ちが今はすっかりなくなってしまって、そんな気持ちを抱いていたことさえ否定したいような気分になるときもある。嘘だって、なかったことにしたいって。

でも、ちゃんとそのときの切なさや愛おしさを思い出す瞬間もあって、それを認めてしまうと今の自分を否定しているような、自分が大切にしているものを大切にできていないような気分になってしまうのだと思う。

けど、そうではなくて、きっとあの瞬間、きっと嘘じゃない。それがあって、今の自分があるから。嘘ではない自分の積み重ねで、今の自分があると思うから。

って、いろんな自分の“あの瞬間”を、「嘘じゃない」って肯定したいなと思う。苦しく思う必要はないよって、思いたいからね。

2020年11月24日(火)

No.703