興味なくないけど、興味なく見えてしまう

興味がないわけではないのに、「興味ない？」って聞かれてしまった、フリーライターのaoikaraです。

「えっ、全然そんなことないよ。興味あるよ」と返して、本音から出た言葉なのに、取り繕っているような嘘っぽさがあって、嘘ではないと証明するために謎の行動力を発揮してしまった。

人の話を聞きながら「そうなんだなぁ、なるほどなぁ」と本当に思っていたのだけど、その態度が「興味がない」ように見えてしまうなら、私の態度に問題があるよな、と言われてから何度か思い出しては考えている。

私は私が思っている以上に、リアクションが悪いのだろうか。

一年以上前にも、私は同じようなことを考えていた。

ここにも書いてあるけど、誰かの激しい感情を受けるのも、自分が激しい感情を出すことも苦手だから、淡々としてしまう意識はあるかもしれない。でも、心の中では喜怒哀楽がはっきりとあるのになとも思う。

そもそも自分では心の中では大騒ぎしているときもあるけど、自分で“大騒ぎ”だと思っているのは、ほかの人からしたら“小騒ぎ”ぐらいなのかもしれない。感情の振れ幅が、他の人より小さいのかもしれない。表現できないのか、表現するための感情が希薄なのか。

マスクをすることで表情がわかりにくく、感情のわかりにくさにも拍車がかかって、これからはますます反応がよくない人だと思われていきそう。

感情が乏しいのかもしれない。感情表現が得意ではないのかもしれない。そんな意識はないけど、客観的事実としては積み上がっている。

もちろん感情がないわけではない。でもあんまり外に出さないからか、抑えているからなのか、だに心の中で「うわーっ！！！」って叫びたいぐらいの気分のときもある。でも、まあ叫ばない。ずーんと落ち込んで、ひっそりと泣いて、時間が過ぎて忘れるのを待つ。

誰も私が叫びたがっていたことなんて知らない。でもきっとたいていの人は、誰かが感情的になる瞬間なんて知らない。

でも、少し前にどうしてもキャパオーバーになってしまうときがあって、感情的に声を荒げてしまった。自分でもびっくりするぐらいに大きな声で。

でもね、「どうしたの？」とは言われないんだよ。「いつも大きな声を上げない人が大きな声を上げた」って思われるだけで、「何かがあったからキャパオーバーしちゃったんだ。何があったの？」なんて言われないんだよ。

キャパオーバーで部分的に崩壊した私に与えられたのは、何も変わらない日常。全然ポジティブな意味じゃない。私はどうにかなっているのに、何もなっていないようにされる、穏やかな日常。

子どもみたいに、嗚咽をあげてわんわん泣きたい気分だったけど、入浴中にじわっと涙が出そうになって、でもそれも引っ込んで、引っ込めて！声も荒げず、感情的にもならず、私は今の今まで“何も変わらない日常”を過ごしている。

でも反動で、異常に食らっている。感情を爆発させる人を見ると、その爆発を受けると、私は私の中で私だけが被るように感情を取り扱っているのに、どうして感情で私を簡単に傷つけられるのだろう、と勝手に理不尽を感じている。

私だって、感情を出せばいいだけなのに。被害者ぶってるのはわかっている。

これくらいの爆発的な感情を意識的に、あるいは無意識的に抑えていると、表面的に感情が出にくくなって、リアクションが悪いとか、反応が悪いとかになってしまうのかもしれない。

この前ね、出先で泣いている赤ちゃんがいたの。赤ちゃんは泣くのが仕事だからね、「ああ泣いているな。元気なのが一番だな」なんて思って見ていたの。

でもね、「興味ない？」って言われた直後だったから、私の目線は温かいものではなくて、冷たいものだと感じられてしまうかもと怖くなって、赤ちゃんを見ていた目をそらしてしまったのね。そんなことないのにな。全然気にしないよって思っているのにな。

私は赤ちゃんみたいに泣けないからね、赤ちゃんは泣けるうちにたくさんたくさん泣いたらいいよ。本当にそう思っているのにね、私は私がどんな顔をしているか、どう相手に伝わるか、わからなくてこわくなってしまったよ。

あーなんか、泣きそう。たぶん泣かないけど。はぁ。

2022年6月14日(火)

No.1257