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ハロウィンのかばん(K.Iくん)

この記事は2019年10月13日にホームページにて掲載したものです。

10月のイベントといえば、ハロウィン!というのが最近の子どもたちにはすっかり当たり前になっているみたいで、教室に来た子どもたちはハロウィンの制作をするつもりでいるらしかった。
(余談だけど、僕が子どもの頃にはハロウィンなんて知らなかった。いつから当たり前になったんだろうね?)

教室の飾りつけをはじめる子もいれば、ガイコツの絵を描く子もいた。女の子たちは、ネコの耳やペガサスのツノなんかを画用紙で作って、楽しそうに仮装をはじめていた。
(またまた余談なんだけど僕が子どもの頃にはペガサスなんて以下略)


Kくんはカバンを作ることにしたらしい。ダンボールを二つおりにして、形をとるところから。
デザインはすでに頭の中にあるらしく、「かぼちゃの絵にするねん」とつぶやいていた。

Kくんのいいところは、企画力と実行力があるところ。
そしてこうと決めたら、それをやり遂げる力もある。

まずは表。(写真:下)
かわいらしいカボチャの絵。黒の模様と白い背景のバランスがとても素敵。塗り終わるとさっそく裏面にとりかかるKくん。
こんどはガイコツの絵を描きはじめた。
骨を1本1本ていねいに並べてガイコツを仕上げた。とても長い時間をかけて一生懸命にやっていた。
これだけでも立派な作品だけど、さらには背景も着色する構成らしい。「うしろの色はオレンジにするんや」と太いカラーペンで塗りはじめた。

隙間なくぎっしりとオレンジを塗り込みたいらしく、紙や骨のラインぎりぎりのところまでを一生懸命に塗っている。
僕はそれを横目で見ながら、「ねえ、それだとオレンジを塗ったあとに骨を描いたほうが良かったのでは」と心の中で思った。そう、ほんとは、思うだけにしたかったんだけど、せっかく描いた骨たちが太いオレンジ色で塗りつぶされていくことに目を当てられなくなって、とうとう口に出して言ってしまった。
いらぬ口出しをする僕を、Kくんはジロリと横目で見た。ジャマなうるさい大人だと思ったに違いない。そして「これでいいんや」とピシャリと一喝。僕はいちもくさんに離れることにした。笑

仕上げに、オレンジ色と青色の毛糸を編んで、肩掛けの紐をとりつけていた。
Kくん、さすがです。

それにしても、この出来上がり。
表と裏の配色の構成。
おとな顔負けのデザイン。
いやはや、あっぱれです。

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