愉快な血みどろ | 映画「アビゲイル」感想
ネタバレあります。そんなに気にする映画ではないけど、後半の展開は知らないほうが楽しめると思う。
評判がいいのは知っていたんだよね。だけど、自分の最寄りの映画館では上映していないと思ってて、チェックしてなかったんだよね。なんとなく、今週上映スケジュールを見たら普通に上映してて、しかも、1日1回のレイトショーだけになっていた。上映終了が近そうなので、なんとか頑張って見に行った。
↓公式HP。プレビューがでないね。
あらすじ
感想
面白かった。展開が早くて退屈しなかった。本当に複雑なことはなくて、少女の姿の吸血鬼に殺されず生き残れるか、という話でしかない。
前半から中盤過ぎまでが化け物に襲われる系のホラー展開で、後半から吸血鬼モノに変貌する。いや、最初から最後まで吸血鬼モノではあるんだけど、より吸血鬼らしい展開になるって感じなのかな。
まあ、とにかくあれこれ考えず画面の出来事を追っていくだけで楽しめるいい映画だったと思うよ。
バレリーナ吸血鬼
見たことないよね。バレリーナ吸血鬼。素人にもわかりやすく、白鳥の湖で踊りながら襲いかかったりする。絵的に面白いよね。そういう動作は、殺すことを考えれば無駄でしかないんだけど、吸血鬼は人間に負けるような身体能力ではないから、余裕をかましてるんだろうね。
アビゲイル自身、人間を狩ることは娯楽だと言っていた。そういう吸血鬼は珍しくないけど、バレリーナ吸血鬼は変化球として面白かった。バレエ要素もなく人間を全力で殺していったら、たぶんすぐ終わってしまうしね。
あと最後のバトルで大人の身体の吸血鬼に余裕で負けてるのはイマイチだったかな。吸血鬼でも体格の差が力の差になるのか。吸血鬼としての年季は強さには繋がらないのかな。
吸血鬼
作品によって吸血鬼っていろんな描かれ方してるけど、今作のはニンニクはあんまり効きそうもなかったね。弱かったのは日光と心臓に杭を刺されると死ぬ。特に日光には弱くて、光に当たった途端、身体が消し飛んだりするみたいだ。しかし、ビリヤードのキューで作った尖った棒を刺されると死ぬのは弱すぎないか。その部分は人間より弱いかもしれない。
吸血鬼が死ぬ時は爆発するみたいに消し飛ぶ。ここが面白いね。血があたり一面に撒き散らされて、絵的にめちゃくちゃ迫力がある。この吸血鬼が死ぬところをやりたいから、吸血鬼モノを作ったんじゃないかって思えるほどそこに力が入ってる。見どころだよね。
血がすごすぎて、白人が黒人に見えるほど血まみれるなるのはちょっと面白かった。
ストーリー
最初は誘拐犯六人が疑心暗鬼になりながら、吸血鬼に狩られる様子を描いている。ここの部分が、誘拐犯側から見れば、誰に狩られているかもわからず、ホラー的展開ではある。だけど、観客側からすれば、あの少女がやっているのはバレバレ。ホラー的演出なのに、結果的にそんなに怖くないのがなんか面白い。だって、最終的に出てくるのが、あの女の子じゃ怖くはないよね。
後半から吸血鬼が噛んだ人間が吸血鬼になる展開になり、途端に吸血鬼の数が増える。そして、吸血鬼対吸血鬼対人間、みたいな最初想像したのとは違う展開になったのは良かったね。吸血鬼が強すぎて、どう考えても人間が狩られて全滅する展開しか予想できなかったから。
吸血鬼バトルが思ったより肉弾戦で、そこだけがイマイチだったかな。なんか不思議な力をもっと使っても良かったかも。
最後に生き残った人間は
最初から主人公っぽい扱いの元衛生兵のママが最後まで生き残るわけだけど、彼女は結果的に生き残ったのかなあ。それとも、アビゲイルが意図的に殺さなかったのか。アビゲイルと一番仲良くなって、約束もして、守るような行動を取っていたから、見逃してもらえたのだろうか。
元衛生兵のママは最後の方まで一人だけ負傷しなかった。アビゲイルにも積極的に攻撃を受けていない。アビゲイルからの攻撃で負傷しなかった。彼女が負傷したのは別の吸血鬼からの攻撃だけだった。そういう風に考えると、やっぱりアビゲイルは彼女を殺そうとしていなかったのかもしれない。
とはいえ、アビゲイルの好感度を上げるだけの行動をしていたら、あっさり殺されていただろうね。この映画の吸血鬼はそこまで甘えを許してくれる存在ではなさそうだ。
おわりに
がんばってレイトショー見に行ってよかったね。とてもよい娯楽映画だったと思う。吸血鬼描写は面白かったから、アビゲイルが活躍する映画も見てみたいかも。
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