夏の読書メモ|6,7,8月
■婚活食堂7|山口 恵以子
5月に伊丹のブックランドフレンズで買った本。
時間が経ってから読んだ。
登場する料理のビジュアルが想像できて、どれも美味しそうだった。
ズッキーニをピーラーでリボンのように云々とか、写真撮りたくなった。
再現したいなあと思ってたら巻末にレシピ集があった。素敵。
物語は何度も読もうとは思わないけど、先日の本棚整理&一斉メルカリ出品を経て今本棚にあるのは、レシピとしての役割を担っているからだと思う。
7を買ったのは、最初に手に取ったのが7だったから。
店主に途中からも読める作品か確認して、これを買った。
ご近所のたまごまに「9月の本」として自炊男子を置いた。
この本も相性いいなと思って、一緒に並べてきた。
■記憶喪失になったぼくが見た世界|坪倉 優介
これもフレンズに並んでいた本で、少し読んでお米の表現に惹かれて買ったんだったなあ。
これを書きながら、ご飯を出されたら出された分食べてしまい苦しくなったという描写を思い出した。
子どもの頃に学校の先生が、「動物は”お腹いっぱい”がわからなくて出された分だけ食べてしまいます」って言ってた。
これを読んで、人間も”適量”を忘れてしまったら食べ過ぎたりしちゃうんだなって思った。
あと、友人のSさんを思い出した。
感覚過敏なところ、ものの見方が面白いところ。
ものの見方や表現について、私も面白いって言われたり言ったりするけど、発言した人は面白いって言われるんじゃないかなって最近思ってる。
一緒に暮らしてる彼氏とは歩いていて気づいたこと思ったことを話したりするんだけど、同じ場所を歩いていても目に留まるものも、そこから想起することも全然違って面白い。同じことを考えている時も稀にあって、それはそれで面白い。
■インベスターZ|三田紀房
まとめ買いして6巻くらいまで読んで放置してた漫画。
社会人10年近くやって、会社員するのが苦手だと気づき始めたころに読んだ。今度は最後まで読んだ。
自分の興味の持ち方が、数年前と全然違うと感じた。
これ見るとセカニチさんを思い出す。
■五体不満足|乙武 洋匡
友達が主催した講演会で初めて乙武さんと会い、2回目に参加する前に初めて読んだ。
最初講演会に参加表明したときは面白そうだから行ったくらいなんだけど、想像以上に面白くてもっと知りたくなって買った。
そういえばその後知り合った秋元 祥治さんの本も会ってから買ったなあ。
著者に会ってからもっと知りたくなって読むという体験が度々ある。
■おじいちゃんの写真集|水島大介
会社のSlackで水島さんの個展のアナウンスがあった。
水島さんのことも、ギャラリーのことも知らなかったんだけど、プレスリリースで数枚みた写真がすごく好きだなあと思って、行った。
好きだと感じたのは、「吾唯足知」が貼られてる壁。
生活感があるけど清潔感も兼ね備えていて、住み心地の良さそうな空間。
会場で水島さんにこの写真好きって伝えたら、意味を教えてくれた。
そうそう、水島さんが在廊されていて、水島さんのこともすごく好きになった。この価格帯の本を買うことって滅多にないしちょっと勇気がいるんだけど(というか初めてだったかも)、いつか廃盤になったらきっと後悔するって思ったのと、この人から買いたいって思ったんだ。
取次とか書店とかすっ飛ばして、出版社や作者本人とか作ってる人から買う体験って結構好きかも。夏にBOOK MARKET2022へ行って思った。
9月に友達が遊びに来た際、装丁のデザイナーさんとかをみて「この人!」って反応してくれたのも嬉しかったな。
人によって異なる視点はやっぱり楽しい。
■あなたの物語|水野 敬也
精子の話。弱ってる時に読んだら泣きそう。
風を感じて、人の手の柔らかさ暖かさを感じて、ふわふわの布団に包まれたりして、3億人が体験できなかったことを私は今してる。
まともな家に住むためにやりたくないことに時間を使ってお金を作って税金保険年金で年間64万円払って。前年たくさん働いて遊んだ結果、今の収入に見合わない出費が発生してる。でも現実的には税金納めたりしなきゃいけないんだよなあ。これも3億人が体験できなかった貴重なこと。
とか、全然きれいじゃないけど最近よく考えてるお金のことを思い出した。
終わりの方に書かれていた精子の解説も興味深かったな。
■運転者|喜多川泰
喜多川さんの作品ってKindle Unlimitedで読めるんだなと気づいた。
自己啓発小説だと思ってるので、怠け者の自分に気力を与えたくて、読んだことのない作品を読んでみた。
運についての考えは萩本欽一さんの「ダメなときほど運はたまる」を思い出した。本質的には同じことを伝えようとしてるのだと思うけど、運転者の方が腑に落ちやすい書き方だったと感じる。
萩本さんの作品は読んだのがもう7年くらい前なので、今読めば感じ方はまた違いそう。うろ覚えなんだけど、当時は”家族で運を共有してる”ということに強烈な理不尽さを感じた記憶がある。
■上京物語|喜多川泰
運転者を読んだ後に喜多川さんの過去に読んだ作品をまた読みたくなって「俺の人生こんなはずではなかった」みたいになってる主人公の物語を思い出して探した。
実家暮らしでお金貯めたり自由に使える人が羨ましくなる体験ってあるよね。私は東京育ちだけど、20歳で家を出た(勘当)。
余談。
家を出た翌日、勤め先の店に慕っている女性がたまたまいらっしゃった。
「良かったね!親から勘当されたなんて、大人になったら宝物だよ。」
飲み込めず、結構驚いた。
あれから6年。「良かった」ことに私は出来たかな。
良かったと思う。ネタとして使える。
これ書きながら、この物語を他人事に思ってる自分に気づいた。
■3秒でハッピーになる名言セラピー|ひすいこたろう
フェルミ大学の動画がきっかけで同著者の「人生が変わる朝の言葉」を読んでから、良い言葉に触れたくなってこれ読んだ。
でもこれ書いてる時点で、この中で読んだ言葉1つも思い出せない。1冊読んだら、何かしら印象に残るフレーズやエピソードってあると思ってたな。
Kindleで読んだけど、印象に残らないのは紙か電子かの違いではなく、体験を伴わずにコンパクトに読んでしまったからかなと思った。
ちなみにフェルミ大学は高校生の従姉妹に教えてもらった。
■奇跡の職場|矢部輝夫
Kindleで見つけた本。
親族が新幹線の掃除の仕事をしていて、職場のことをよく聞いてるからか気になった。「この人知り合い?」って聞いたら、雲の上の存在って言った。
すごく偉い人らしい。
新しい制服の投票結果を無視して決めたこと、その事実をこの本の中で謝ってるところはなんか笑ってしまった。矢部さん、今の制服とてもかっこよくて私は好きで、母にも似合ってるので良い判断だったと思います。と、私も勝手にメッセージを書いてみた。あ、親族っていうのは母ですね。
■ミィちゃんは今日もがんばらない|esk
前述のBOOK MARKET2022で見つけて買った本。
私は最近ミィちゃんみたいな生き方をしてるんだけど、これじゃいけないって思う私と、働くの怖いって思う私がいる。
少し前は他の要素も加わって、不安で泣いて、抗不安薬も効かなくて、眠れなくて夜中3時の街を一人で何も持たずに散歩してみたりしてた。
書いて気づいた、全然ミィちゃんの生き方してないな。
■不倫、それは峠の茶屋に似ている|一条 ゆかり
アラカンの友人から、唐突にLINEで推薦図書。
彼女は「最近全然読んでなくて〜」とか言いながら毎日1冊は読んでたりするので感覚がよく分からない。
この本は面白かった。途中だけど。
”女のバカと可愛いは紙一重”
少々胸が痛みながらわかるーって思ったりした。
表に出ることを選んだばかりに万年ダイエッターになったこと、冷凍庫に保存してあるお菓子を見てふふふとするところ、なんてことはないんだけど、印象に残ってるエピソードの数々。
記憶の残り方が、3秒でハッピーになる名言セラピーとは対照的だと感じる。
タイトルの”不倫、それは峠の茶屋に似ている”の章もも面白かった。
前提として私は不倫に対しては否定的な気持ちなんだけど、これは不倫に足を踏み入れてしまった人への助言なのかな。
余談。Twitterのタイムラインには、サレ妻サレ夫、たまにシタ側の声が流れてくる。シタ側とその親って不思議なほど話の通じづらい人が多いと感じる。
■彼女の家計簿|原田 ひ香
何か小説が読みたいと思って買った。
っていう英語の例文を思い出した。
「何か読み物が欲しい」
私は本を飲料のように欲するんだなあって思った。
「カレーは飲み物です」
ってそうゆうことなのか。いま分かった。
食卓の飲み物にようにメインの横にあるのではなく、自分を維持するために必要なもの。
上記解釈が合ってるのか分からないんだけど「カレーは飲み物」だと思う方に、その意味を聞いてみたい。
これを選んだのは先日読んだ同著者の「三千円の使い方」が面白かったから。
■実録 保育士でこ先生|でこぽん吾郎
数ヶ月前にTwitterで見かけて好きだと思った漫画家さん。
しかのいえで読書会をした帰りに立ち寄ったBOOKOFFで見つけて買った。
読んで触って、Twitterで十分かなって思った。
内容は笑えるし、考えるきっかけになるところもあるし、好きなんだけど、Twitterでいいかなと。
私が手元に置いて置きたいと思う本は手触りとか、カバーを外したところのデザインとかが大事なんだなって思った。
ここに載せるにあたって検索したら、でこ先生5まで出てて少し驚いた。
■億男|川村 元気
川村さんの本は、4冊目かな。
すごく好きで狙って読むってことはないんだけど、世界から猫が消えたなら、四月になれば彼女は、仕事。とどれも印象に残っている。書きながら気づいた。
お金のサイズとか知らない。知ろうとしたことがない。
好きな人の身長体重誕生日は知ってるのに。
お金のことそんなに好きじゃないのかもしれないと思った。
積立NISAも証券口座開設も後回しの後回しで、好きだったら、本を読むみたいに手紙を書くみたいにとっくにやってるものね。
■手放した本
でこ先生、場づくりという冒険、なぜ僕らは働くのか、ケーキの切れない非行少年たち、彼女の家計簿、生きがいの創造、表紙の素敵なMONKEY。
自分で出品しておいて、売れると「売れちゃった」って感覚になるの、分かる人いるかな。
ミニマムの本だけ残して、暮らしやすい家を作って、常に終活してる。
そのために、時々持ち物を見直してる。いや、病んだタイミングで物の多さに気づいて売ってるだけかもしれない。
先日家に友達が来た時、会話しながらドラマ版の衣装が毎度素敵な「僕の姉ちゃん」とか、全裸監督のプロデューサーが書いた本とか、主役級に目立つ位置に置いてる本とか、色々見て、会話して引っ張り出してきたりして、そうゆう時間がすごく楽しかった。
そんなに頻繁ではないけど、この時間のために誰かに勧めたいと思う本は手元に置いていようと思った。
■あとがき
久しぶりに読書メモを更新した。
更新が滞った読書メモ、フェードアウトしようかなと思ったり、一気に3ヶ月(3本)の読書メモを更新しようかと思ったり、”6-8月の読書メモ”というタイトルにしたり、やっぱりやめようかなと思ったり。
何度か着手して、放置して、本日やっと更新。
書きながら、これは読んだ本の記録であると同時に、私がどんな友人たちと関わってきたかの記録でもあるんだなと思った。
きっと本人や、私とその友人をよく知る第三者なら、「これ●●さんのことだ」って気づくんじゃないかなと思う。
いつも私の物語に出演していただきありがとうございます。
”物語”という表現は、友人のSさんの真似をした。
9月27日、このnoteを書いてるタイミングでSさんから電話が着て、久しぶりに声を聞いた。天気がいいから云々って話したんだけど、私は彼の家の縁側やバルコニーで気持ちよく過ごす情景が浮かんだなあ。どこでもドア欲しい。今日教えてもらった本のメモ:暇と退屈の倫理学。
そんなことも考えたのち、今日は「コーヒー飲みにおいでよ!」って言ってくれる友達が暮らすカグラボにやってきた。
ごろごろしてる人も頑張ってる人もいて、どっちでもいいこの感じ、絶妙な空間だなと思う。
この辺でやっとやっと公開して、家に帰ろうと思う。
おじゃましました。いつもありがとう。
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