そうだ!高尾山に行こう(その弐)
※1からの続きです。
※写真の枚数が23枚と多いので、パソコンでの閲覧を推奨いたします。
※文字が鬱陶しい、葵語りは不要な方はどうぞ天狗様の通過した有難い森林浴写真だけでもお楽しみ頂けると幸いです。
10時25分。わたしは頂上で美味しい空気をたらふく腹の中へため込んだ。
高尾山は天狗山とも言われており、
↑詳細はこちら。noteの有難いところはこうやってすぐにオススメをぺたりできることだ。
高尾山は、飯縄信仰と共に天狗信仰の霊山としても知られております。
いや、信じない人は信じないかもしれませんが、本当に天狗様がいらっしゃるときは目の前の空気が変わるんですよ。一瞬冷たいようなそれでいて霧がかかったような。でも1秒も満たないほんの一瞬なので写真には納められません。
かつてわたしも何度か天狗様が通過したらしい場所を目の当たりにして、今回も見てきましたが、やはり違った。蝉の暑苦しい大合唱も一瞬だけぴたっと止むくらいの力です。
わたしはアルピニストではありませんが、泳げないので山が好きです。
蟲からの求愛率は多分日本全国で1位になれるのではないでしょうか?
高尾に登り、わずか数時間の間に24か所も愛された経験があります。ギネスになれませんかね。あれから虫よけスプレーは朝から3クールしてます。
☆彡持参品
500ml水2本、塩水、コーヒー(これは自分の体内組織なので必須)、麦茶、EBA薄めた水450ml、SAVAS、塩タブレット、のどあめ、箱ティッシュ、タオル4本、着替え(シャツと肌着)、携帯充電など。
お前はどこの標高高い山へ行くんだ?
高尾は約600くらいだったと思いますが、まあ、過剰な荷物です。はっきり言って富士山に訓練に行かれる自衛隊の方ですか?と思われるほどの重装備です。
理由は簡単、脱水防止です。
結構山を軽んじて登る方がいますけど、毎日顔を変える山は本当におそろしいところです。かつてのアルピニストの方々もちょっといってくる!みたいな軽い気持ちでいかれ、そのまま自然の驚異に晒されて命を落とした方は数えきれません。
わたしは例え高尾山、されど高尾山、子供がお散歩できる山と言われても絶対に準備は怠りません。
これを怠って迷惑をかけたら本当に周囲の方々に申し訳ないですし、救急車をこんな山での遭難で使われた日には大変なんですよ。
あと、これには理由がありまして、初高尾の時はセフレ友達と行きましたが、途中で心臓発作を3回ほど起こしまして、脱水にもなり(まあ5分休むとすぐ回復しますが…)散々迷惑かけました。やはり誰かと登るときは本当に自分の体調を過剰にいたわらないといけません。
コロナ禍でセフレ友達とお別れしたので、今や身を守れるのは己のみ。
11時過ぎ、おなかも空いていないので、ヴィダーインゼリーとEBA、コーヒーを流し込んでからトイレで肌着と上着を着替える。
やはり着替えを今回持ってきて正解だった。去年はアームウォーマーだけ交換して、肌着はそのままだったが、8月の高尾は初見なので、入念な準備が称した。
お陰でくだりは快適そのもの。ただ、ひとつだけ大きな忘れ物をしてしまい、やはり上着(UVカットパーカー)も替えた方が良かった。腕周りが寒くて体温が落ちる。次回はアームウォーマーで登り、くだりをジャンバーにすべきか。
今回はどうしても滝に行きたかったので、帰り道としては初見の6号ルート「びわ滝」なるものを目指すことにしました。
6号ルートで天狗様の気配を感じたのはここだけでした。視界がぐるりと変わるんですよ、さっきまで太陽の光がミリも入っていないくらい道だったものが、突然木々が反射してこう綺麗な模様を描きます。
まるで撮ってと言われたような気がしたので慌てて残しました。
ふと、上記のような看板をみつけたので、立ち止まって音を聞いてみました。
下りの序盤で「ピッピッピッピッ」とポケモンで出てきそうな不思議な鳥の鳴き声がしましたが、残念なことにお姿は拝見できませんでした。
どちらかと言うと、蝉のパンチ力が強すぎて全て打ち消しましたね。
そして音を聞くと……
ミーンミンミンミンミンmeeeeeeeeeeen!!!!!!!!!!!!!
いや、きみの存在はもう十分知ってるから。そうじゃなくて、わたしは高尾にいる鳥のさえずりを聴きたいの。
ミンミンミンミーン
ホーホケキョ
ミンミンミンミンミイイイイイン
ホケキョ
ピーチチチチチチミンミンミンミーン
くっそ、最後ちょっとだけウグイスと蝉以外の何か聞こえたのにもうパンチ力で負けている。これだけで8月の高尾は「俺(蝉)の生き様」を自然界の中で一番出していると思う。
実は帰り道で念願の「びわ滝」を観ました!ですが、こちらは修行なさっている僧侶様がいる場合もあるので、撮影は原則禁止です。
神聖な場所で修行なさっているので、マナーを守りましょう。
(この日は修行僧侶様はいらっしゃらなかったので、撮影しようと思えばできたんでしょうが、やはりそういうマナー違反は嫌いです)
滝の横に丁度お布施できる場所があったので、今回の目的を達成してきました。
するとどうでしょう、やはり山へ来る前と、全て終えた後のわたしの身体も心も身軽になっておりました。
12時28分、わたしはいつの間にかケーブルカーの前にいた。そうか、もう下山していたのか……時間を忘れる不思議な瞬間だった。
今回も得たものは大きい。
高尾に来る度にわたしは自分のこころを引き締められる。
「そうだ!高尾山に行こう」と突然思い立った旅だが、この日に登ったことに意味があり、これからの数日、わたしのこころを癒してくれる。
心地よい疲労感と達成感、そしてこれから襲ってくるであろう筋肉痛と共に。