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オススメしたい創作大賞投稿作品「ミサキミラー」

 はい、久しぶりにうざいくらいの感想を書いてオススメ作品を読んできましたのでご報告致します。

⚠️この作品はカニバリズム、性的残酷模写を含みます。
⚠️ホラー、グロ、政治的問題を含みます。

とまあ書いてみましたが、これとてつもなく色々考えさせられる作品です。人と、他種族との恋愛……でもないし、戦争といえば戦争。ちょっと文字数の兼ね合いで微妙に解釈に悩む点があるのでそこは脳内補完していきましょう。
ああ、正直エヴァ○ゲリ○ンが好きな人なら全然いけるっしょ!!寧ろエヴァの方が残酷……(ぁ

大橋ちよ様の作品で、「ミサキミラー」です。

 おばあちゃんの鏡が反射した事から他種族が自分のエリアに侵入してくる。
 ワンシーン、ワンシーンがくどくない文章なのでどういう場面なのかするっと入ります。ただ、ひとつ残念なのが、作者様がさっぱりくどくない描写を心がけている為に大事なシーンがボンと飛ぶことがあります。なので、そこは読者側の宇宙のような妄想力でたっぷり補完しましょう。
 逆に書き手が敢えて書かない事で色々想像できる部分があります。特に途中の戦闘シーンなんかはそう。

 はっきり言ってエヴァに耐えられる人には是非とも読んでほしいので詳しいものは書きませんが、とある2人が戦闘場所を移動させるんです。  しかし、この作品、戦闘シーンの描写はなし。
 戻ってきた彼は大怪我して重症。そしてとある彼女の腕をガブリ。ただしここの彼女が死ぬほど痛いという描写はしっかり出ていて好き。
 吸血鬼とは似ているようで捕食方法がちょいと違う。残忍キャラが女というのもまたいい。そして鞭を振るうところも好き。

話が逸れた。

 主人公は最初ごくごく普通のお仕事している20代女子なんですが、ひょんなことからこのケイくん(略)と出会い、彼の価値観と、人間側の価値観との対立に苦悩していく。
 はっきり言って、牛や豚を神聖とする国があるように、彼らにとって人間は食料なわけです。だから敬意を持って食すというのが多分根本的な考えかと思うんですが、そりゃあ食われる側の人間はたまったもんじゃねえよ!というところで戦争になっているわけです。
 勿論、捕食される側の人間も彼らに対して対策をしていないわけではなく、非人道兵器の開発やらまさに近未来的な戦争が起きてます。この兵器の詳細については作品内で見てください。
 シェルターや避難の様子、彼らと対峙した時の人間の恐怖の感情描写がすごくリアルに描かれてます。しかし耐性のない方は厳しいかもしれませんので、エヴァが(以下略

 三万文字くらい?かと思われますが、もう少し文章量多くなったらきっと色々書きたい部分もあるのかと思います。多分、二次創作とかでさらに発展する感じですね。

 作品自体は章毎に綺麗にまとめられており、場面展開もわかりやすい。
 ただ、ひとつすごく残念なのが、私が可愛いキャラじゃないかと思っていたケイくんの弟は『二つ名』もなく、いつのまにか処刑されていたという悲しい事実!!出番少ない😭😭

 ケイくんの妹は個人的に見た目ドロ○ジョ様(これ以上はファンの方々に怒られそうなのでやめます)
 サキュバスもエロくて残酷というのが個人的に好きなんですが、ミラミラ様(名前書いちゃったよごめんなさい……)まじでツボる。
 ええ、彼女はもっと残忍でいいんです! もっと残酷でいいんです!! そうだよ、女王様はもっと!!
 主人公のお友達をガブリングして殺すシーンを読んで多分作者様はかなり抑えてらっしゃると断腸の思いが見て取れます。
 どうしても残酷描写ってカットされてしまうんですよね。ちなみに、それを見た主人公と友人の反応は人間の反射であってます。
 私も人生初ホラー見た時に映画館の外で2回ゲロ吐いて親父に迎えに来てもらって帰ったし。何で怖いものとかグロいもの見ると吐き気出るんですかね? 

また話が逸れた。すいません。感性だけで生きている腐れ人なので許してください。そもそもこれを読んでる人が果たしているのかも不明です💦

 もう一つの見どころはカニバリズムではなく、ケイくんとミサキちゃん(主人公)との微妙な距離感です。
 ケイくんは王から産まれた産物のひとつ、という解釈であってるかな……なので、彼はある意味王の駒。ミサキに対して恋愛感情というか興味、執着、といったものが見て取れます。
 対するミサキちゃんもケイくんに対して少しずつ距離を縮めていきます。もどかしいこの他種族恋愛。高橋留美子大先生のアレを彷彿させる感じです。

 作中で語られているのが戦争、非人道兵器について、そして種族間の隔たり。
 これはリアリティに富んだ部分で語るのが難しいポイントです。あっさり書くには厳しいし、かと言って重く書くと胸具合が悪くなる。匙加減のきついところを綺麗にまとめております。
 パッと見るとかなりエグい兵器だな、と思う点はありますが、カニバリズムもどうなんだよ、って突っ込まれたらそうなりますので、第三者から見たら食う側も食われる側も必死なんだという感じです。
 ダークファンタジーな世界観でありつつ、妙にリアルな設定に思い切り引き込まれます。

 ラストの大橋ちよ様自作のイメージソングがまた「(ノ゚ο゚)ノ オオォォォ-」ってなります。

 どうでもいい余談ですが、この作者様は歌も音楽も小説も絵も何でもうまくて神様ずるいです。

 残酷描写やダークファンタジーお好みの方に是非とも読んでいただきたい作品です☺️

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