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相棒がいるという幸運

協力隊、しかもコミュニティ開発隊員というと、電気や水の不安定な地方の村の、自分以外には余所者が誰もいないようなところで活動してるのでは、と想像する人が少なくないと思います。私がそうでした。

私が実際協力隊に合格して送られてきた要請書を見てあれ?と思ったのは、活動地域が都市だったことでした(このことについてはいつか書きます)。

しかしそれ以上に驚いたのは、同じ配属先に先輩隊員がいたことでした。私は元々そこから出ていた要請の2代目、相手は別の任地からの退避に伴う任地変更、という本当にたまたまそうなったあんまりないケースだと思います。

赴任前は結構不安でした。…これは気が合わなかったらしんどい。と。一緒に活動するのは9ヶ月とはいえ、言語がよく分かる分日本人同士の方が関係作りが難しいことがある、というのが私の留学時代の学びの1つだったので。だって、日本語だと言葉の裏が読めちゃったりするんですもん。

結論、杞憂でした。むしろとてもやり易い方でした。この約半年、彼の行くところに同行させてもらって、知り合いを紹介してもらって、ワークショップの手伝いもさせてもらってます。日本人同士馴れ合わないで自分の力で開拓したい人もいるでしょうが、私はしなくていい苦労はしないでその分より良い結果を求めるタイプです。早い段階から土地勘ついたのも、フィダル(アムハラ語のアルファベット)を読めるようになったのも、ワークショップでそこそこアムハラ語で会話できるようになったのも、全部彼のおかげです。

こんな風に活動の相棒がいるって心強いだけでなく、活動のアイディアを練るのがとても楽しいです。部門は違えど、目標は同じ「市内の無職者を減らすこと」「個人零細企業のサポートをすること」。前者について、「今いる無職の人を減らすのも大事だけど、この先若い人が無職になるのを予防するのも大事だよね」という話に(なお、この考え方はFACTFULNESSという本から着想)。

だから、予防プログラム作ってみたいな。子供向けに「仕事ってなんだろう?」を考えるものは?いいね、子供たちが知らないけどこの先のエチオピアで必要そうな職業を紹介して、選択肢を広げることもしたいな。そうだよね、動画や写真があると分かりやすいかも。出来たらアムハラ語字幕入れたいよね…。あ、多分それ出来るよ。マジで?そこで紹介した職業を疑似体験できるようなゲームを作りたいんだけど…。なにそれ面白そう。

こんな調子でプログラムが生まれつつあります。今日もたまたま会ったらもう相手がゲームのアウトラインを考えていたので、そのままアイディア出ししてスケジュール組んできました。今月はめっちゃ忙しくなりそう。でも最高にワクワクする。

皆がこんな恵まれた環境にいない。それは充分過ぎるほど分かってます。だからこそ、結果を出さなきゃいけない重圧も感じています。でもまずは与えられた環境で精一杯やるのが一番の仕事。変に後ろめたさを持たずに一緒に活動できる期間を楽しんで、彼からたくさん学びたいと思います。

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