大切な家族を守る為の不倫。
2020年を迎えても、メディアは大々的に芸能人の不倫劇を取り上げていますね。
法律的に犯罪者ではないにも関わらず、お薬や暴行などで逮捕された方と同列の扱いです。
このような書き方をすると不倫肯定派のように思われてしまうと思いますが、私は賛成でも反対でもありません。
不倫をされる側が傷つくのであればよくないなと思いますし、容認するのであればそれでいいと思います。
何故なら不倫は当事者同士の問題であって、外野がとやかくいう資格はないからです。
一つだけ他人の不倫に少しガッカリした事例はあります。若き日に歌詞に救われ励まされていたメッセージ性の強い歌を歌っていた方の不倫です。
あれだけ熱く「純愛」について熱唱し、それに心打たれた自分としては、少しあの頃の気持ちを返して欲しいなと思いました(笑)もしかしたら本人にとっては全てが「純愛」なのかもしれませんが。
いつぞやの記事で風俗をご利用になる既婚男性のお話をしました。
お子さんがいて尚且つ、奥様が性的なものに消極的な家庭をお持ちの殿方。
このような境遇の方は、極めて清らかな家庭内で欲望を露わにする事は出来ず、持て余す欲情を風俗や影のパートナーと共有していらっしゃいます。
家族は幸せの象徴であり壊したくない。守るべき家族の安定のため、自らの性欲という不純物を家庭内に持ち込まないようにする防波堤です。
後ろめたさと葛藤するタイプの殿方はせめてと玄人を選びがちです。
独身時代のように自分自身を大切にしたいタイプはパートナーを決めて不倫しがちです。
では女性はどうでしょう?
私の知人にA子さんという既婚女性がいました。彼女は40代半ばで子供はおらず、転勤族の旦那さんと地方を転々としながらの二人暮しをしていました。
年齢不相応の美貌に快活な性格も相まって、とてもチャーミングな女性でした。
何に抗うでもなく順調に歳を重ねたその色香、正しく真の美魔女です。
そんなA子さんと親しくなり、何度目かのお酒の席で、以前偶然お会いした彼女と旦那さんの話になりました。
誰もが羨む美男美女のカップル。仲睦まじく腕を組んでお酒を飲みながらお食事をされていました。
「素敵なご夫婦ですね!」と、誰が見ても抱く感想を述べた私。きっとこれが引き金になったのでしょう。
その帰り道、唐突に道端で立ち止まったA子さんは夫婦について話し始めました。
「いつもね、彼が家にいる時は一緒にお風呂に入るの。それでね、私湯船でおしっこをするの。勿論彼も一緒に入っている時に。それで、絶対バレないの!」
屈託のない笑顔で心底嬉しそうに語るA子さん。
当時の私は彼女と20歳以上の年齢差があり、まだまだヒヨっ子な世間知らず。そんな私の脳では到底意味がわかりませんでした。
困惑する私を他所に、彼女は颯爽と歩き始めました。
謎は何も消化されないまま、数日後に彼女とまた呑みに出かけました。
その日は堰を切ったように今まで包み隠していた彼女の素性が最初から次々飛び出してきました。
昔のボーイフレンドに連絡をとった事。何十年ぶりに再会した時、歳を重ねた自分が恥ずかしかったこと。そして大人の関係になった事。
職場の同僚やネットで知り合った知らない男性など、相手はできるだけ固定せずいること。
寝耳に水とはよく言ったものだと。そんな素振りも見せなかった(当たり前ですが)A子さんの口から紡がれる言葉はいちいち私をぶん殴ってきます。
私が男だったらどうなってたんだろう…?と、恐ろしい妄想までしたくらいです。世間知らずの子供はこの日初めて「大人」の本当の姿を目にしたのかもしれません。
私自身歳を重ねた今、A子さんの言わんとすること、よく分かります。
A子さんの寂しさや、誰にも理解されない辛さからくる復讐心。一線を越えたい切なる想い。充実と虚しさの狭間。
抱えたものを壊したくない男性
新たな何かを手にしたい女性
変えたくない男性
変えたい女性
こうまとめると、酷く俗っぽいですね。
それでも世の中の夫婦は夫婦であり続けます。男性は保身に走っているので当然ですが、女性もまた家庭と不倫を遠ざけます。
それはなぜか?
現実を守る為。
子供や自分の生活を継続的に安定させなければと思うから。
それに世間の目は冷たく厳しいです。
メディアでも男性の不倫は少数容認派がいるのに、女性の不倫に関しては有無を言わさず滅多刺しですから。
まだまだ女性は社会的に弱い事実。
本当の意味で社会的な男女差がなくなったとしたら、世の中の「結婚」という制度はどうなってしまうのでしょうか?
一人の女性を自分のモノとして縛ってそばに置き、世話をさせたかった昔の男性の魂胆はいつまで続くか乞うご期待ですね。
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