本を読んでます

入院して、時間がたくさんあるので(加えてスマホが使えない時期があったので)本を読んでます。今はスマホ使う時間が増えて、絵も描いているのでスピードダウンしています。

原田マハの「旅屋おかえり」という本を貸してもらいました。

原田マハ、はじめて読んだのですが、めちゃ主人公にパワーが溢れてる。もうあまりにも人を信じてるし、澄み切ってて、え、こんなにポジティブに生きていいの?って不安になる。というか、嫌なところがないぶん、逆に腹立たしくなってしまって、途中で閉じてしまった…。

「風のマジム」という沖縄産ラムを作るお話は読了しました。これで気づいたんですが、ドラマとか漫画にしやすそうな、安定安心な物語だ。優等生だ。この本はすぐ読めて、ハッピーエンドで、力をもらえる人もいると思います。

わたしは正しいこと、明るいことを本に求めてないと気づきました。

平均的な日本人にとって、正しいこと、前向きなこと、良い人であること、は義務教育で教えられてくるのだから、好きで手に取る本くらい、逃げたい。でもこういった本はまるで悪くない。J-POPのようなものである。

誰だったか、たぶんアーティストで、「お前ら歌手仕事は好きとか愛とかをそれ以外の言葉で表現することだろ」(おそらくもっとスマートな言い方だった)と言っていたのを思い出した。

直球な言葉や正解な主人公はあまりにもパワーがあって、逃げたい。性格悪いなーって登場人物が好きなひねくれたところがあるのは自覚しているが、日常過ごす中で、どうしても言語化できないもやっとした感情を知りたい。

小説はこの言葉にできなかった気持ちを言葉で表現してくれる。受け取ってはじめて、あ、この感情知ってる、と共有できる。1人じゃなかったんだ。と掬い上げてくれる感じ。

又吉直樹の「夜を乗り越える」がこの体験に詳しいです。受け売りです。

太宰治読んでいろいろとかゆくなったりしたティーン。

小学生〜高校の頃は本読んでたのに、大学から読まなくなって、久々に本をたくさん読んでたら、いわゆる純文学がものすごく面白くて、大人になったんかなーと思ってました。昔読んだ作品は面白いところに気づかずに溢して読んでるかもしれない。


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