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【成果が大事?プロセスが大事?】ど文系の私が、ガウスに学んで数学的に考えてみた

こんばんは。
あおはるです。

ど文系の私が、新しい概念を学びながらその過程を公開していくというコンセプトで始めてみた企画。
今回は仕事でよく議題にあがる「成果主義」について、成果が大事なのか、プロセスが大事なのかをテーマに考えてみます。

最後まで読んでいただければ幸いです。


はじめに

ちょっと前にIQテストをやってみて、もう1回挑戦するにあたってIQ系の情報を色々と調べていたのですが、

こんな問題を見つけました。
1+2+3+4・・・100までを足し算すると合計いくつになるでしょう?

ガウスの逸話で有名な話です。

1から100までの自然数の和

先に答えを言うと、5,050です。
で、重要なのはどうやって答えを求めたか。

1. 順に足し算をした
2. 公式({項数×(最初の数+最後の数}/2)を使って解いた
3. 答えを知っていた

1と2のイメージ図はこんな感じです。

参考情報20200614

回答が出るまで一番時間が掛かるのは順番に足し算です。
一番速いのは答えを知っていることです。

ただ、順番に足し算と答えだけを知っている場合は、問題が変わるとまた時間が掛かります。
例えば、1+2+3+・・・200だとどうなる? みたいな場合です。
公式を知っていると末尾が100でも200でも同じ時間で解けます。

この考え方を見つけたのがガウスの逸話ですごいと称されるところです。

既に察せられてしまったかもですが、ここから表題の「成果が大事? プロセスが大事?」というテーマに繋がります。

仕事に置き換えてみる

さて、これを仕事など何らかの成果創出が求められる場面に置き換えてみます。

1. 愚直に解く
あえて愚直という言葉を用いましたが、意外と多いのがこのパターン。
せっかく頑張っているのに成果が出ないとか、いつも時間が足りないといったケースになりがちです。

2. 速い解き方を知っている
前述の例の通り、愚直に解くよりは圧倒的に速く成果創出ができます。
多くの場合、仕事ができると評価される人は、この速い解き方ができている状態の人です。

3. 答えを知っている
これは言うまでもなく、ですね。

さて、ゆえに、公式を知ることが大事だ! と、まとめてもよいのですが、もう少し深掘りしてみましょう。

ここからが重要なのですが、成果だけでみてしまうと人材の価値は判断できません。なぜなら1、2、3いずれも「知っているかどうか」の差分しか区別ができないためです。

価値のある人材とは?

仮に、知識が0の人と100の人がいたとして、これは知識0の人より100の人の方が優れているという指標にはなりません。

例えば、会社は即戦力として中途社員を採用しますが、同様に何も知識がないはずの新卒社員や未経験者も採用しています。

「知っているかどうか」という知識だけでいえば、経験豊富な人であればあるほどよいはずです。
かつ、究極的には機械がナレッジデータベースを持てばよいし、知っているかどうかだけであれば会社に何人も必要ないかもしれません。

なぜ、わざわざ知識0の人も雇うのか。
ここで会社が求めているのは、ガウスのように、新しい公式(価値)を創出してくれる人です。

先の1+2+3・・・100の問題を出した時に、5,050という答え自体も、そこに掛かった時間の差も、大事なことではあるのですが、評価の本質ではありません。
どうやってその答えを導き出したかが重要です。

すなわちプロセスなんですが、さらにプロセスの中でも「考え方」や「行動」にフォーカスします

わからないことにぶつかった時に、どのように考えて、どのように行動して問題を解決しようと試みるか。
これがプロセスで評価されるべき軸であり、価値のある人材を見定める方法です。

最後に

翻って、前回の数学の時に愚直に解いた人を想像してみてください。
わからないけれども答えを出そうと必死に頑張れる人なんですよね。

この努力、考える部分の方向性をうまく導いてあげればすごく伸びる人になると思いませんか?

知ることは問題解決の一歩です。
でも、同時に、最後まであきらめずに物事に取り組めるかどうかもとても重要なこと。

特に会社では、成果というのは個より組織であげるものです。

成果に対して「すごい」とほめてあげるのも大事。
評価してあげるのも大事。
もちろん、成果を出せなかった時には評価を下げることもあるでしょう。

でもその時に、成果が出たかどうか以外にも、「それはいい考え方だね」とか、「ここでこう行動したのが良くなかったね」とか。

プロセスにおいて、その人がどう考え行動したかも評価して、指導しながらも成長を促すことができる状態にしましょう、という話でした。


以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!



※補足
私はフルコミッションでの営業をしていたこともありますので、競争を前提とした成果主義自体に否定的な立場というわけではありません。

成果主義のメリットもあります。かつ、豊かな日本では、あまりにも成果を意識しなさ過ぎる現場というのも多く存在しています。

今回の話は、成果派とプロセス派のどちらが良いという優劣ではなく、(新しい価値の創出も含む)より良い成果を上げるために、指導を絡めてプロセスも評価をしていくべき、という構造です。

これすなわち、働き手は自身のタスクをきちんと考えて行動を決め、説明できるようにならねばなりませんし、指導側も働き手の考えや行動をきちんと把握し理解してあげることを意味します。

短期で成果を求められるフェーズではなかなか難しいかもしれません。
しかし、中長期で見た時には、離職も少なくなり、優秀な人材を定着し続けられると考えています。

成長を促してくれる会社には、働き手も恩を感じるもの。
優秀な人材の確保は会社の成長にとって重要な指標の一つです。

テレワークが当たり前となり、アウトソーシングが当たり前となったとしても、会社の中核となる人材の定着において、プロセス評価も重要視されるべきものと考えます。






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