【医学部 学士編入】 予備校は通うべき?

結論
・文系出身で理系科目に自信がなければオススメ
・効率的な勉強&情報収集にお金を払う価値アリ

学士編入とは

一度大学を卒業した人が医学部(国立)に入ろうと思ったら、方法は主に2つ。高校生の大学受験と同じように、センター試験と各大学の二次試験をパスする(以下「一般入試」)。または、学士編入制度を利用する。

学士編入のメリット
・一般入試に比べて受験科目が少ない
・社会人経験をアピール出来る
・医学部在籍期間を短縮できる

多くの国立大学医学部は受験科目が2〜4科目程度で、2年生に編入することが出来ます。したがって、センター試験の5教科7科目の勉強が不要となり、通常6年間の学生生活を5年間で終了することができます。

一旦社会に出てから医師を志す人は、当然年齢が高くなります。そのため、1年でも早く医師になりたい!と望む人が多く、学士編入を選択する人が多いように感じます。わたしも受験科目が少なくて早く医師になれるなら!と、学士編入を選んだ一人。

予備校は通うべき?

知り合いの編入生に話を聞くと、予備校を利用せずに合格した強者も多々いらっしゃるようです。が、その多くは理系出身者。わたしは文系出身で、フルタイムで仕事をしていたこともあり、迷わず予備校の利用を決めました。

勉強の見通しが立つ

学士編入試験の問題は、各大学が独自に作成しています。そのため、学士編入のための参考書は市販ではあまり見かけません。多くの大学の試験には、「生命科学」あるいは「自然科学」と呼ばれる科目があります。これは高校生物の履修範囲をベースに分子生物学、生化学、免疫学、遺伝学など(プラス物理・化学)の知識を問うものですが、市販の参考書でこれらの内容を網羅したものはほとんどないと言えます。

【参考】数少ない、学士編入のための参考書の一つ
医学部編入への 生命科学演習 (KS生命科学専門書)

各大学の出題傾向を確認して、高校生物の参考書をやってみたり、統計が出題されていれば統計の本をやってみたり…自分に合った参考書を選ぶのは楽しいことでもあります。しかし、フルタイムで仕事をして、かつ勉強もしなければいけない場合、参考書選びに迷っている時間はありません。
また、一度目の大学受験から年月が経過している場合、「細胞って何だっけ?」と初歩の初歩でつまずくこともあります。

予備校では、過去数年間の入試験問題を分析して作成されたテキストが手に入ります。私が通っていた予備校では講師が現役の医師だったので、たとえ高校生物レベルの基礎的な内容であっても、医学とのつながりを実感しながら学ぶ楽しさがあり、スムーズに勉強を進めていくことができました。

効率的に情報収集ができる

学士編入では、試験日が被らなければ複数校を受験することができます。実際に多くの人が複数校受験していますし、わたしも7校くらい出願しました。
その際、各大学の試験日、試験科目、過去問などについて個別に情報を集める必要があります。初めての人が個人でこの作業をすると、かなりの時間と労力がかかります。

予備校では、試験日の一覧表や過去問の複写、持ち帰り不可の試験の再現問題などを手軽に入手することができます。また、大学によって理系が合格しやすい、30代40代でも合格実績がある、などの情報を知ることができますから、こうした情報をもとに受験校を絞り、効率的に受験戦略を立てることもできます。

まとめ

予備校の費用は、決して安くありません。高いです。予備校を利用せず(あるいは予備校のテキストだけ独自に入手&独学して)合格している方もいらっしゃいます。

しかし、文系出身者や理系科目の勉強から遠ざかっていた人にとって、独学で理系科目を勉強し直すのはかなり大変なことだと思います。その点、予備校は効率よく学習できるツールを提供してくれます。
また、特にフルタイムで仕事をしている場合に一番苦労するのは、勉強時間の捻出です。参考書を選んだり試験の出題傾向を分析したりする作業は予備校に任せて、1分でも多くの時間を勉強に当てられるよう努めるのが最善ではないかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。



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