ショートストーリー:料理教室
夫と長男に美味しい料理を食べさせたい。
そう思いこの料理教室に通って早2年。
自分で言うのも何だが、大分料理が上手になったと思う。
「いーですねー、妻子さん!中華鍋の振りが安定して来てますよ!」
「はい、先生!」
片手に3Kgの重りを付けながら中華鍋を振る。
2年前は全然できなかったが、今ではウォーミングアップ代わりにできる。
私も成長したものだ。
「良いですか、皆さん。
健康な肉体にこそ健全な精神は宿ります。
健康な肉体とは、すなわち筋肉!
家族の、自分の筋肉を日々作る料理!!
それこそが家族を守る料理、愛情なのです!!!」
「「「はい、先生!!!!」」」
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今日習った鶏むね肉とブロッコリーのスクランブルエッグ。
早速今夜家族に食べさせよう。
後帰りに鶏むね肉とプロテイン買わないと。
充実した日々と筋肉を愛でながら、偶に思うことがある。
きっと私は入る教室を間違えたに違いない、と。
【あとがき】
中華鍋の達人はマッチョだと聞きました。
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