泡日記　良いお年を！

大晦日です。
ここ数週間、そしてこの1週間は特に慌ただしく過ごしていました。直前まで行くかどうか迷っていたのですが、やはり行こうと思い立って西に暮らす両親に会いに行きました。デイサービスでお世話になっている施設に母を訪ねていくと（事前に施設には了承を得ています）、母はクリスマスの歌をお仲間と練習していたところでした。私が玄関に顔を出すとしばらくはポカンとしていたのですが、急にくしゃっと泣き顔になって「娘やわ」と施設の方に伝えて近寄ってきてくれました。私の手を自分の方に引っ張る力がとても力強くて、こういうところは母の変わらない力の入れ方で、私もぎゅうと握り返しました。来てよかったんやなと、思わせてくれました。
自宅に居た父は、鍵をかけずに私を待っていたようで、それは前回尋ねた時に家にいながら寝ていて私を家の外でしばらく待たせたからなのかもしれません。鍵が空いていたので入っていくと、いつもの椅子に座ってやはり寝入っていました。足元に何かこぼした跡があって、新聞紙が引いてあってそれがすこし臭っていました。そばで片付けをしているとやっと起きて、よおっと言って、さも私がずっといたように普通にテレビのチャンネルを変えました。顔を正面から見たらこぶとりじいさんみたいな頬になっていて、わぁと思いました。シュッと綺麗な顔だちをしていた父の姉、つまり私の叔母が久しぶりに会った時になっていたほっぺと同じでした。父もそんな片鱗などなかったのに、うわ姉弟！と思いました。
台所や冷蔵庫のゴミをさらって玄関にまとめ、くる時に駅で買ってきた駅弁を二つ食べてよと何度も言って冷蔵庫にしまいました。今回ダイソーで掃除道具を買ってこなかったのは、前回きた時にたくさん買っておいたからなのですが、それがしまってあった場所もバラバラになって床を拭いたりできなかったのは胸が痛みました。仕方なく後日尋ねてくる弟への申し送りにしました。慌ただしく帰る私に父が無理やり小さな封筒を渡してきました。息子へのお年玉です。そんなこともうせんでええのに。中身をこっそり確認して、同じ額のお金を渡そうとすると父は頑なに受け取りませんでした。父の矜持を素直に受け取れないのが捻くれた娘の私です。まだ鞄に閉まったままで、明日になってジジからだよって渡すかどうか決められずにいます。ああ意固地だなぁ。

ここ2週間で犬の具合が急に悪くなりました。1年前に病気が分かったとき、先生から早めに気がついたので、薬が効けばここから1年ぐらいは生きられる子もいますからと言われていました。12月でちょうど1年と少し経った事になります。
この1年は体調の変化を見守ってきたのですが、秋までは緩やかだったのが、12月になってから急に加速しました。
まずベッドに登れなくなり、夜中にカリカリを食べるために私を起こさなくなり、走らなくなり、散歩で引っ張らなくなり、目の前を横切る猫にも興味を示さなかくなりました。一昨日からは流動食で、もらう方もあげる方も下手なのでぐちゃぐちゃっとなりながらやっています。今までが食欲の塊ちゃんだったのだから犬も自らの変化についてはショックかもしれません。
昨日食べてくれたご飯を今日は食べなくて、犬ご飯のバリエーションストックが豊富になりつつある我が家です。

そんなこんなの大晦日に、カートを押してよく行っていた空が開けた公園に行ってきました。今日は雲の多い大晦日で、昼にお日様が当たったなぁと思っていたのですが夕日は見えなかったねぇと犬と話しました。犬は時折ブルブル震えるので、ぎゅっと抱きしめます。昨日までは一日一回でも外に連れ出して新鮮な空気を吸わせると、帰ってご飯を食べてくれるというループだったのですが、今日はまたちょっと違ってその気持ちにはならないみたい。今日は昨日の繰り返じゃないんだよって教えてくれているのです。そうだよね。今日は今日のできることを、精一杯考えて生きなさい。
帰る頃の西の空が赤く染まっていて、2023年のお日様が残してくれた綺麗な色を犬と見送りました。

なかなか大好きなnoterさんや好きをくださった方の記事を読みにいけずごめんなさい。
かぞくのものがたりは日々続いていきます。私は元気です☺️
どうかみなさまも良いお年をお迎えください〜

ちいさくてあたたかいね