子どもに教えられた「ようこそ」と「ありがとう」の気持ち
リビングにある子どもスペース。
お絵描きと工作が大好きな娘がいつでも作業ができるように、
わが家では年中こたつテーブルが出ている。
数週間に一度、テーブルの上に山積みにされた紙類を見て、
我慢できなくなり、私がバサッとゴミ箱に入れることもしばしば。
気持ちに余裕があるときは、自分でさせるようにしているのだけど、
子どもにまかせるとまぁ進まない。
そんな、片付けベタな親子だから、
リビングの子どもスペースはいつもゴチャゴチャ。
収納にはオモチャがぎっしり詰め込まれている。
それでもまだまだ新しいオモチャが欲しいと言う。
そういえば、
「新しくモノを手に入れるときには、古いものを手放して入れ替えることが散らからないコツ」というような事を聞いたことがある。
よし、これだ!とオモチャを欲しがる娘に
「片付けて、おもちゃを置くところができたら買ってあげる」と言ってみた。
すぐに片付けに取り掛かった娘。
のはずだったが、一向に片付けは進んでいない。
何をしているのかと、様子を見に行ったら、
こだつテーブルの上に、新しいオモチャを置く飾り棚をつくっていた。
「そういう意味じゃない!」
でも、確かに私は「オモチャを置くところ」と言った気がする。
これは私の説明ミスだ。
さて、どうしよう?
実際に「古いモノにさよならをする」「新しいモノを迎える」体験をさせるといいのかもしれない。
そういえばハサミが切れにくくて、細かいところを切るのに苦労していたな…
新しいハサミを買ってあげることにした。
新しいハサミを迎え入れる代わりに、今まで使っていたハサミを手放す作戦だ。
後日、娘に「新しいハサミを買ってきたから、古いハサミと入れ替えてくれる?」
とお願いすると分かった!と早速新しいハサミを片付け、古いハサミを私のところに持ってきた。
入れ替えの意味が分かったかな?と様子を見ていると
娘が古いハサミに向かって一言
「おせわになりました!」
娘には片付けの方法は伝わらなかったけど、
モノを大切にする気持ちは、キチンと伝わっていたようだ。
忘れていた大事なことを思い出させるきっかけをくれた子ども。
「ようこそ、これからお願いします」「今までお世話になりました」の気持ちで、家にモノを招き入れ、そしてサヨナラしよう。
ひとつ一つにそういう気持ちを持っていると、
自然とモノで溢れることはなくなるのではないかと考えた。
しかし、子どもの発想はおもしろいな。
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