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ベトナム紀行文⑤最終回「ファンティエット、さよならベトナム編」

前回のお話はこちら

ファンティエットツアー

 実験を終えた私達はファンティエットツアーに出かけた。ファンティエットはベトナムの海沿いの土地でいわいるリゾート地である。ホーチミンからは車で2時間程。ツアーにはツアーガイドさんがついた。名前は忘れてしまったが、自分のことはハンサムマンと呼んでいた(実際は普通のベトナム人男性でしたすいません)。このツアーは、ベトナムで初めて現地の学生以外の人があんなにしてくれる機会である。ワクワクした気持ちでバスに乗り込んだ。まず最初寄ったのはビーチ。ビキニビーチという大きなビーチで、ベトナムの海はとても綺麗だった。見えた海の名前が知りたかったのでガイドさんに聞いてみると「ここはビキニビーチです。」と元気よく答えてくれた。不安になったのは内緒である。

ベトナムの海。にごっていない!

クジラとワイン

 続いて向かったのは、クジラを祀った寺院。ここにいるクジラの標本は東南アジア最大のクジラの標本だそうだ。そういえば、ベトナムではあまり信仰を感じる場面はなかった。カントーでは、関帝廟と言われる三国志関羽を祀った寺院があり、またホーチミンにはフランス占領時代の名残で協会があった。しかし、信者だからという言葉は誰からも聞いていないし、強いて言えばカントーのターくんが宗教を訪ねてくれたことぐらい。ベトナムは仏教が多いそうだが、それを日常で感じる場面はあまりなかった。寺院では、いかにも寺といった音楽がスピーカーから流れていた。なんだが、エモいのかエモくないのか絶妙な気持ちであった。

クジラの骨。なんでこれが泳いでいるのか不思議な気持ちになる。

  続いて向かったのはワインの館。ベトナムは暑い気候なのでワインは製造に合わないと思っていたが、どうやらコルクの部分を作っているらしい(英語を聞いてなんとなくの理解なので間違っていたらすみません)。ワインの保存のため、地下に貯蔵庫があり、美味しいワインを試飲させてもらった。赤ワインが多かったが飲みやすくスッキリとした味わいだった。ちなみにこの時、ひろは体調が悪く、ワインの貯蔵庫よりも体が冷たかった。

ワインの館。ワインが大量にあった。それ以上でも以下でもない。

フェアリーストリーム

 ここが問題の場所である。フェアリーストリーム。妖精の小川というくらいだからとてもキレイな場所を想像するであろう。説明では、綺麗な小川を登っていくことで楽しみであったがこの川はなんとも微妙であった。なんせ汚くはないが、特段綺麗なわけではない。赤土でできた砂であるため泥っぽく見えてしまい、エメラルドグリーンの川を楽しみにしていた身としては少し残念なスポットであった。プラスこのフェアリーストリームの微妙な点は特段目的地がない点で、???って感じである。全ての物事はハードルを上げすぎてはダメなのである。

フェアリーストリーム。綺麗では、、ないよね。

白い砂漠、赤い砂漠

 このファンティエットツアーで最もテンションが上ったのがこの砂漠ツアーである。まず向かったのは白い砂漠。朝の5時に起こされたため、しょうもなかったら許さないぞ、、、という気持ちだったが、ハードルを超えていくすごく楽しいものだった。まず白い砂漠は日本の鳥取砂丘を10倍にしたような場所である。その真中までジープで連れて行ってもらうのだが、オフロード走行でジェットコースターのようですごく楽しかった。傾斜が90°ある砂の崖をシートベルトなしで飛び越えていくので体が浮いてスリル満点。景色も本当に壮大で、朝起きたかいがあったというものである。

白い砂漠の朝日。広大な風景だった。

さよならベトナム

 ファンティエットツアーが終わると、ホーチミンに戻った。その後日系企業訪問などを経て、深夜便で日本へ帰った。
 この旅は私にとってとても良い経験であった。ベトナムという知らない土地を存分に楽しみ、友人ができ、文化や言語を知った。ベトナムは最初に思っていたような場所ではなく、素敵な人達が住む素敵な場所だった。知って初めて、知りたいと思って初めて人はそのものを話せると感じた。未経験な状態でいるだけではなく、能動的に経験できたことが自分の自信になった。そしてなによりベトナムを案内してくれたベトナムの友人たちに感謝を申し上げる。ありがとう、君たちを通じてベトナムという国と文化、土地が好きになった。また会いましょう。

長い紀行文を読んで頂き、ありがとうございました。

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