世界一周ビールの旅!15日間10都市弾丸ひとり旅 #7バンクーバー
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9日目(9月8日) ポートランド→バンクーバー
ポートランドからバンクーバーへはプロペラ機。窓からちょうどプロペラが見える。数年前のデリーからバラナシ以来のプロペラ。
ちょうど1時間のフライトなので、東京ー青森くらいの距離感か。
日本からのフライトと到着時間が重なり、バンクーバーの空港では久しぶりにたくさんの日本語を聞いた。
空港からダウンタウンまではCanada Lineという電車で約25分。2両しかないが、乗客も少なくちょうど良いサイズ。チケット購入機では日本語も選択できる。
そういえば空港内も日本語や中国語表記が結構たくさんあった。移民が多いからか。
電車の前の席には、金髪でゴワッゴワの髪の若い女性だった。
マジックテープみたいに入り組んだ髪を器用に三つ編みにしている。
シャンプー大変だろうな、とぼーっと見ていたら、iPhoneの画面もガッビガビに割れていた。
そういう感じの人なのだろう。と納得した。
バンクーバーのクラフトビールと素敵なおじさま
Yaletown駅でおり、徒歩1分の「Yaletown Brewery」へ。
道路からは一段高い角地にあり、90度テラス席がある。天気の良さもあいまって開放感が抜群に良い。
テーブルの椅子は皮、カウンター席は毛皮、ライトは50L樽をくりぬいたものと、凝った内装。タップは8つ。
Mainland Lagerの300mlを注文。
度数は5.0%。カナダ産麦芽と、ドイツとチェコのホップを使用。香りはホップが弱く、麦が香り、後味も残る。
ここまでドイツやアメリカ、カナダのラガータイプを飲んできて、日本のラガーは相当クリアに作ってるんだなと感じた。
いずれのラガーも最後に麦が舌に残る。飲みごたえはあるが、もう少しすーっと消える後味の方が何杯でも飲めるし、食事に合う。
日本のラガーが恋しくなってきた。
Yaletown Breweryを後にして、ボートでGranville Islandへ向かう。
ちょうど桟橋で2人きりになった名脇役風のアフリカ系おじさまと話していると、ボートに乗るために現金が必要なことに気がついた。
両替していないので持ち合わせていない。
するとおじさまが、「これで行け」と5ドルくれた。
悪いよとせめてアメリカドルで返そうとすると、「いらない。そんなことよりバンクーバーはどうだ。どこから来た?」と返してくれた。
話しているとボート乗り場から見える高層マンションに住んでいて、ボート乗り場で女を待っているそうだ。(妻でも彼女でもなく、「俺の女」というニュアンスだった。気がする)
素敵な人にお会いした。
どこかで困っている人がいたら、同じようにさらっと助けられるようになりたい。
バンクーバー・Granville Island
好天の中、貸し切り状態のボートに10分ほど乗り、Granville Islandへ到着。地元民も遊べる観光地のようだ。人が多い。
下調べしたおいたEdible Canadaへ。
ランチメニューの一角、mussels&friesというメニューの中に、「Oyama Chorizo」という文字列があり困惑した。
大山ちょり蔵?
大山ちょり造??
日系5世くらいになって、適当に日本感を入れ込もうとしたらこんな名前になっちゃいました。とか?
いや、さすがにちょっと。
大山ちょり蔵さんの顔を想像をしつつ一人顔を赤らめながら調べてみたら、ただのチョリソー(Chorizo)だった。
英単語を一つ学びました。
フレンチカナディアンスープと地元のクラフト、レッドトラックラガー。
久しぶりにさっぱりしているラガーにあった。香りも抑え気味、ライトなのどごし。日本での一般的なラガーに近い。
一緒に頼んだフレンチカナディアンスープは、ジャガイモをぐずぐずに煮た豚汁。フランス系カナダというのは、結構日本よりなのか。優しい。
そして炭で真っ黒に焦がしたパンが付いてくる。香ばしい。
やや外れ 。10ドルはちょっと高く感じる・・・。
食後に、クラフトビールを飲みにすぐ近くのGranville Brewingへ。
橋の下にあり、店内ではガラス越しに醸造しているのが見える。どこの醸造所もそうだが天井高く、気持ちがいい。テイスターで2種類選んだ。
Cypress Hone Llager:度数4.7%、麦の香りがふっくらする。ハチミツをつかっているからが、後味が少しだけ残る。そこまで甘くはないが、後からハチミツの香りがうっすら感じられる。
Two tides ISA:度数4.6%、IPAの香りは残しつつ、度数をさげて飲みやすさを狙っているらしい。グレープフルーツのようなさっぱりした香りは、よなよなエールに似ている。
少しだけ散歩したが、このGranville Islandはいわゆるオシャレスポットのようだ。
地元民はデートし、観光客も多い。日本人も結構見た。
クレジットカードから引き出せるATMも発見し、無事20ドルのみ現金を得た。
バンクーバーの素敵公園(サンセット・ビーチ・パーク / English Bay Beach)
今度はちゃんと自費でボートに乗り、対岸のHornby St.で降りた。一駅分だったので、一瞬だった。
サンセット・ビーチ・パーク付近を、海沿いに徒歩で北上する。
小さい頃によく遊んだ祖母の家近くの漁港と同じ、海の匂いがする。
留学生なのか、本当に日本人が多い。ちらほらと日本語が聞こえてくる。
ランニング中の高校生グループもいる。背中に名前が書いてあり、7割が中国系だった。
サンセット・ビーチ・パークとその北側にあるEnglish Bay Beachにかけては丸太の灌木がベンチのように並べられており、座ったり頭を預けてビーチに寝そべったりできる。
天気良く、風が気持ちいい。
港町だが、船の発着だけでなくしっかりとビーチがあるのはいい。南西を向いており、サンセットが綺麗に見れるはずだ。
一人には素敵すぎて早々に移動した。
バンクーバーの街は北西に向けて突き出た形の半島になっている。English bayから北東に向かって歩き、逆側の海沿いへ。
途中は高層マンションなど高いビルが多く、北東の海沿いは午後は日陰。
それでも対岸には綺麗な山並みが陽を受けて緑に輝いており、多くの人がベンチに座ったり散歩したりしている。
途中、様々な角度で細く乱れ打たれている噴水エリアがあった。
近くでは日本人と思われる大学生くらいの女性がベンチに座り、その噴水をスケッチしていた。あんなものをどうやって描くのか気になった。(そもそもあの噴水自体、あまり魅力的には見えなかった)
コスパ最強のビーフ・フォー
ここまで日本料理や中華料理の店が圧倒的に多く、ラーメンが食べたくなってきた。
これから先のオーストラリアとニュージーランドにはあまりラーメンっぽいものがないだろうとも思い、少し早めの夕食としてダウンタウンのベトナム料理店Joyeaux Cafe&Restaurantでビーフフォーを注文。
半生の薄切り牛肉が乗っており、スープに沈めてしゃぶしゃぶの要領で食べる。
結構な量の牛肉が入っており、これで9.5ドルは物価からするととても安い。
パクチーが効いているが、優しい味で美味しい。
そういえば昼もなんやら国籍不明な優しいスープだった。忘れていた。
食後の腹ごなしに、バンクーバー発祥の地というGas Townエリアへ。ダウンタウンから徒歩で5分ほど。
飲み屋が多くなったが、明らかに浮浪者も増えてガラが悪い。
街のシンボルになっているスチーム仕掛けの時計から蒸気が出ているところを見て、それで満足した。
帰りはCanada Lineの起点、Waterfrontから電車に乗り空港へ戻った。
一番前に座って気がづいたが、自動運転のため運転手がいない。
だが、フロントガラスにはワイパーが付いている。雨が降ったら動くのだろうか。乗客が景色を楽しむためか。
バンクーバーの街にいたのは実質7時間程度だったが、ブルワリーを2軒まわり、景色の良いビーチを散歩し、ボートにまで乗れて存分に満喫できた。
途中ボートは使ったがほぼ徒歩で見所は回れそうだし、レンタルサイクルを使えば半島の突端にある大きな公園にも容易にアスセスできる。
バンクーバーがこんなにコンパクトで綺麗な街だとは思わなかった。
また、日本食店の数は今まで回ったどの街よりも群を抜いて多い。特にカナダ料理といったくくりにイメージはないし、業態としては日本食店が一番多いのではとさえ感じた。
キャリーおばちゃんに大至急ビザを取ってもらうの巻
空港でチェックインし、エアカナダのラウンジへ。
受付の女性が航空券とパスポートを確認すると、「ビザがないとオーストラリア入れないよ」と、この旅一番の衝撃をくれた。
状況を理解するのに1分少々かかった。
どうやらオーストラリア入国にはビザが必要らしく、勝手にビザがいらないと思い込んでいた自分は日本でビザの申請をしていなかったらしい。
ようやく焦りだしつつ、今からなんとかなるかと聞くと、「オンライン申請だから今すぐやってみるわ」とすぐにパスポート情報などなどをカタカタ打ち出した。
「21ドルだけかかっちゃうけど、いい?」と聞かれ、もちろんですいくらかかってもオーケーですの気持ちを強くこめてOf couseと発した。
この受付のキャリーおばちゃん、ビザの件でブリスベン側に電話をしつつ、反対の耳ではエアカナダの同僚からのトランシーバーを同時に聞いていたレベルのスーパーウーマンだった。
PC作業が一段落してから、電話先に「Super Thank You!」とチャーミングにお礼をしている。どうやら無事ビザを取得できたらしい。
助かった。
キャリーおばちゃんのことは一生忘れないようにしたい。
エアカナダのラウンジには残念ながらシャワーがなく、他のラウンジで21ドル払いシャワーを借りた。(←なんでも21ドルだな)
これは借りてよかった。一気に眠くなった。
ここから南半球のオーストラリア・ブリスベンまで約14時間のフライトなので、2回くらい熟睡しようと思う。
バンクーバーに住みたい度:9.1
(最低1、最高10)
整備された砂浜や港が都市と一体になり、港町を形作っている。
食事は海の幸やアジア系、日本と遜色ないラーメン屋など、日本人の口に合うものが揃う。
ポートランドよりもアップダウンが少なく、コンパクトな街並み。かつ自然を残した公園が中心地から自転車でアクセスできる位置にあるのも好環境。
これからの成長性が気にはなるが、住む環境としては申し分ない。ポートランドと比較して悩んだが、海が近いのが決め手で0.1ポイント上乗せした。ここは住んでみたい。
『世界一周ビールの旅!15日間10都市弾丸ひとり旅 #8ブリスベン』に続きます
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