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コロナ禍で、子育ての現場では何が起こっていたのか? 規制緩和されてきた今、振り返ってみた

政府からのマスク着用についての考えや、海外からの受け入れ体制など、だいぶ規制緩和されてきた今、2020年初頭からのコロナ禍において、

・子育ての現場では何が起こっていたのか?
・それに対して、ベビカムは何を行なってきたのか?

を振り返り、規制緩和後の子育てについても考えてみたいと思います。


両親学級がことごとく中止になって、妊婦さん・パートナーの不安が増大


2020年3月 新型コロナウイルスの急激な流行の兆しが見えはじめた時、ママ・プレママたちがどんなことに困っているのかを知るために、ベビカムでは緊急アンケートを実施しました。
600人以上の回答から、「妊婦への情報が少なくて困る」「胎児への影響が知りたい」などをはじめ、さまざまな不安が寄せられました。

その中で、困ったこととして、一人の妊婦さんからのコメントが目に止まりました。

「初産ですが、両親学級やマタニティイベントがことごとく中止になってしまい、学ぶ場が無くなってしまったこと」

これは、その時は一人の妊婦さんだけのコメントでしたが、この状況は広がる可能性があるのでは?と感じ、さらに深掘りするために、最初のアンケートから2週間後に、育児に関係するイベントの実施状況に関するアンケートを実施したところ、驚くことがわかりました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000146.000007518.html

それは、両親学級や母親学級の75%が中止になっているという事実でした。

いくつか、コメントをピックアップすると、

・「私も夫も両親学級で沐浴指導などを初めて受ける予定でした。夫も、「やっていける自信がない」と、とても不安に思っています」

・「初めての子どもで両親学級に参加したいと思っていましたが、再開の見込みもないためこのまま出産になりそうです。情報も育児の技術もなく出産・子育てできるのか不安です」

・「帝王切開の両親教室だったので質問したかったこともあり不安」

割合としては、4人に3人以上が不安になっているという状況でした。特に初産の妊婦さんは本当に不安だったと思います。


ちなみに、ご存じのない方にご説明しておくと、「両親学級」「母親学級」とは、出産準備のことや産後の生活について、出産前に知っておいて欲しいことを、妊婦やそのパートナーが学ぶために、病院が開催するクラスです。(自治体で開催するものもあります)

インターネットの情報に比べて、自分が出産する予定の、信頼できる病院からの説明なので、その機会を頼りにしている方も多いですが、それがコロナによる影響で開催を不安視する病院が増え、数ヶ月後には、どの病院でもほぼ中止になってしまいました。

この状況を受けて、ベビカムでは、病院で中止になった両親学級の代わりに、オンラインでの両親学級を提供しようと考え、以下のようなアクションを起こしました。

2020年3月25日〜
ベビカムアドバイザーのお二人(元愛育病院院長の堀口貞夫先生と、聖母病院看護部長で助産師の山本智美さん)に相談し、オンライン両親学級の準備を始める。

2020年4月6日
ベビカムサイト内に新型コロナウイルス情報に関する特設ページを開設

2020年4月6日
オンライン ベビカム両親学級の募集開始

2020年4月17日
オンライン ベビカム両親学級 第1回を開催
募集10組に対して、5日間で57組の応募

2020年4月29日
オンライン ベビカム両親学級 第2回を開催
募集20組に対して、3日間で88組の応募

応募数の多さから、やはり不安な妊婦さんのニーズが高いと判断し、その後、継続して開催し、これまで全国から600組を超える方々が参加されました。

オンライン ベビカム両親学級

参加者からは、知識として出産・育児に関わることを学べたのはとてもありがたかったが、それと共に、同じ状況の妊婦さんたちともつながれたので、とても安心できたといった感想が多かったです。

2022年5月末現在、両親学級を再開する病院や、別の方法で学ぶ機会を作る病院も増えてきているようですが、まだまだ少ないと感じます。
コロナの規制緩和を受けて、病院でも検討していただき、安全な環境でしっかり妊婦さんやパートナーが学べる機会を作って欲しいと思います。


出産前後では、さらに、里帰り出産や立ち会い出産の制限、面会禁止などで、妊婦さんの不安がピークに!?


病院では、集団感染が発生すると、非常に大きな問題となるため、できる限り感染の可能性を減少させるために、規制を厳しくする方向に進みました。

里帰り出産で親のサポートを受けられて安心して出産できることを期待していた妊婦さんも、それができないことになったり、パートナーと一緒の立ち会い出産もできず一人での出産になったり、産後ずっと家族にも会えず、病院での孤独な日々を過ごすことになったりと、ただでさえ不安な出産において、妊婦さんの不安はピークに達してしまうのではと思いました。

実際にコロナ禍での出産を経験した方々からも話を聞きましたが、本当に不安なことが多すぎて、大きなストレスをいつも感じていた…と語っていました。

それでもしっかり出産されているわけですから、女性は強い、本当にすごいです!パートナーの方はとめどなく思いやってあげて欲しいと思います。


より大きな問題は・・・外出制限などの影響で、コミュニケーションの機会が減少し、孤立になりがち。産後うつもコロナ禍で増加。


両親学級に参加できなかったり、出産前後での規制による不安は、妊婦さんが不安になる大きな問題ですが、それ以上に大きな問題と考えられるのが、コミュニケーションが減少することによる孤立だと思っています。

不安や悩みがあったとしても、誰かに相談できるだけでも気分も変わりますし、また、他のママたちの悩みを聞いて、自分と同じだと思うだけでも安心できます。

コロナ前は、仲のいいママ友たちと会って、時間を気にせず話をすることなどもできていたのが、コロナ禍では外出制限もあり、ゆっくり話もできない、相談する相手もいない、、、という状態で、一人で悩んで孤立してしまう妊婦さんやママたちが増えていたことは想像に難くありません。

そのような状況を受け、ベビカムは、全国の妊婦さんやママたちがオンラインでつながって、ホッと一息休憩できるお茶会「ベビカム Mama Tea Break」を2020年9月から、平日午後3時から毎日開催することにしました。

これまで400回近く開催し、累計3万人以上の方々が参加していることになります。毎日100人前後の妊娠中・育児中のママたちが日本中から集まっています。
https://www.babycome.ne.jp/mama_teabreak/

ベビカム Mama Tea Break

平日毎日開催していることに対して、驚かれたり、大変でしょう…と言われたりしますが(実際、スタッフは大変ですが^^;)、毎日開催している理由は、ママたちに対して、毎日開催しているから、来たくなったらいつでも来ていいよ。みんな待ってるよ… という状態にしておきたかったからです。
それによって、ママたちが孤立することを減らし、みんながつながって元気になるように。


また、コロナ禍で産後うつがこれまでの2倍以上に増えたといった報告もあります。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201014/k10012662971000.html

これはやはり、コロナ禍でコミュニケーションの機会が減少して、孤立してしまう状況による影響があると思っています。
どんなことに注意すればいいのか?ママやパートナーが気をつけるだけでなく、周りの人たちのサポートも必要です。

コロナ禍での産後うつ対策の意味も込め、ベビカムでは、複数の医療専門家らと共に、『コロナ禍で安心して育児をするためのアクションを考えるフォーラム』を2021年3月に緊急開催し、産後うつ対策としてどうすればいいかなどを、ママ・パパ・周りの人たちに向けて発信しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000229.000007518.html


規制緩和後の育児も、やはりコミュニケーション = つながり が重要!


生活の中でのコロナ対策の規制は、少しずつ緩和されていくことになるかと思いますが、子育て環境としては、まず、病院はすぐにはコロナ以前と同じようにはならないでしょうし、日常生活でも、子育ての不安や悩みは、すぐになくなるわけではなく、いつになっても、何らかの不安や悩みは発生してくるものだと思います。

そんな時に大切なのが、孤立しないような、コミュニケーション = つながりです。

コロナが流行したことによって、オンラインでのつながりは、zoomなどのツールや各種SNSなどを使うことも慣れてきた方も多いと思いますので、それをより活用してコミュニケーションできるようにするとともに、リアルなつながりを安全な環境で楽しんでいただければと思います。

そしてWeb3によって、育児環境も大きく変化して、家族の生活の中に笑顔がもっと増えていくように、さまざまな分野の方々と協力して目指していきたいと思っています。



★ 「Web3育児」は、育児の問題をWeb3で解決するプロジェクトです。
多くの方々と一緒に取り組んでいきたいと思っていますので、
 「応援するよー」「協力したいよー
と思っていただける方は、ぜひ「スキ」や「フォロー」をどうぞよろしくお願いします!





ママたちがつながる毎日のお茶会「ベビカム Mama Tea Break」

ベビカム
https://www.babycome.ne.jp

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