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公共料金の請求書が苦手だ

「ただいまー」

公共料金の請求書が苦手だ。
郵便ポストに投函されていたソレをみて私は「はぁ」とため息をつく。

コートを脱ぐため、手に持った請求書をひとまず机の上に置いておく。
その下にはいつ来たかわからない請求書。他にもいろんな場所にちらほら。

払いたくないわけではないし、義務なのもわかっているけど
毎月きちんとうまく払えたためしがない。

家賃関係は滞納したことがないのだけど、なんでか電気・ガス・市民税・年金・保険だとかの支払いがうまくいったためしがない。



うまくできないことを学習して、口座連携して引き落としに変えてみたりもするのだけど
手続きが地味に大変なうえに、引っ越したらゼロからやり直し。

引っ越しが多い私としては、まぁ今のところも長くいるわけではないから次引っ越したら
次の土地で手続きしなきゃと思うものの、毎度引っ越しのたびに同じことを思っている気がする。


加えて奴らは月額制だ。手元にある請求書を全部同じところに管理できているわけでもないので
督促状とかと混ざって同じ月のものがあったりもする。

結局どれを払ったらいいのかわからなくなって、未払いの請求書がたまっていく。



そういえばさっき探し物のためにバッグをあさっていたら、いつの日か「明日払おう」と思って入れた請求書がくしゃくしゃになってでてきた。
奴らの存在感のなさは忍者並みだ。一体何か月カバンの底に潜んでいたんだろうか。




「にゃあ」

もんもんと悩んでいたら、飼い主が帰ってきたことを察した猫が「エサよこせ」と足元にすりよってきた。
時計を見るとエサの時間にはまだ少し早い。




「・・・・お風呂はいろ」




そうして今日も請求書の存在を忘れていく。

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