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解剖Case 01 「新鮮なコーヒー豆揃えてますのキャッチコピー」

ANY毎月配信のニュースレターからバックナンバーを一部抜粋でご紹介。
今回は連載企画「COFFEE BREWING 解体新書2021」のCase 01をご紹介します。

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解剖Case 01 「新鮮なコーヒー豆揃えてますのキャッチコピー」

野菜は新鮮なものが良い。果物も新鮮な状態がベスト。お魚も獲れたて最高。パンも焼きたてヤッホー!

そう、世の中はフレッシュなものほど「良い状態」だと認識されてることが多いと思います。 コーヒーも例外になく「新鮮な珈琲豆」のキャッチフレーズはなんだかとても美味しいものであるように思えます。

それゆえに、コーヒーは”新鮮なうちに飲むほうが良い”という誤った認識をもってしまっていませんか? 焙煎日が近日中であればあるほど、本日焙煎したてであればあるほど美味しい!!! そんな風に思っていませんか?

先に答えをお伝えすると「そんな事は無い」です。

新鮮さが先走ったコーヒーの誤認識

新鮮なコーヒー豆は購入してお家に持ち帰る分にはもちろんGOODです。 その方がより長くコーヒーを楽しむこともできます。 コーヒーは酸化する。コーヒーは時間がたつと風味が損なわれていく。 そんな事実が先走った結果が新鮮なほど美味しいという誤った認識です。

コーヒー豆は焙煎をとおして色々な科学反応がおきます。 その過程でコーヒー豆の原子達は変化をお越し炭素化していきガス(二酸化炭素)を含みます。

そして酸化もするし風味も変化します。

ただその新鮮じゃなくなる過程は必ずしも、”美味しくなくなる”とイコールではありません。

人もコーヒーも年を取る事で旨味が増す

ならばいつが美味しんだ?という事ですが、

「エイジング」と言う言葉があります。人はアンチエイジングといって歳を重ねる事を拒絶する生き物でもあります。

ただコーヒーも人もある程度歳を重ねると味がでて旨味が増すものです。

コーヒーは焙煎したてのフレッシュすぎる状態だとガスを含み過ぎていてイマイチ味が軽薄になってしまいます。

これはお湯を注ぐ時にコーヒーとお湯の間にガスが多くある事でコーヒー本来の成分を抽出しきれなかったりガスっぽくなってしまうからです。

深煎りなほどガスを多く含むのでこの現象はより顕著にでます。ただ深煎りの場合元々味が濃ゆいので逆に気にならなかったりします。

しかし適切なエイジングを行えば(待てば)しっかりとコーヒーの持つ甘味なども引き出す事ができます。

浅煎りもエイジングを行う事でより鮮明に果実感を感じたり甘味を引き出せるようになります。 歳を重ねることっていいですね。人生もコーヒーも。

エイジングの適切な期間と寿命

焙煎度合いやコーヒーの種類にもよりますので必ずこの期間エイジングさせた方がいいと言う事は言及できません。

ただANYでは2週間を目安に考えています。

実際に2週間ほど経つと浅煎りでも中煎り程度のエスプレッソローストも味の解像度が一段上のレイヤーに上がります。

実際に試してみるとその違いがわかるかと思います。

コーヒー豆によってあまり変化がないモノ、最初からバッキバキに味が出るのもあるので「絶対」ではないと心得ておいてください。

そして寿命ですが。焙煎によって生まれた二酸化炭素の変化量は深煎りの方が多く二酸化炭素を含むので大きいです。

なので、これも絶対じゃありませんが美味しさのピークを迎えてから下降領域への変化量も深煎りの方が大きいです。なのでいわゆる酸化によっての変化が大きい深煎りはなるべくピーク時前後に美味しく飲める程度がいいと思っています。 逆に浅煎りはピークを迎えてからの下降がゆるやかな傾向にあると感じているので2-3ヶ月は余裕で美味しく飲めます。実際に焙煎日から半年経ったコーヒー豆でコンペティション(メルボルン時代日本人バリスタみんなで行なった内々のです)に出ましたが優勝しました(手前味噌)。 実証済みです。

スタイルやコーヒー屋さんのオススメを尊重しよう

ここでお伝えしたのは事実も含めてANYのスタイルでお伝えしています。 それぞれコーヒー屋さんによって飲んで欲しいタイミングや淹れ方にこだわりがあったりします。 なのであくまでファクトはファクト。スタイルはスタイルでお互いにリスペクトしあって美味しく楽しくコーヒーを飲むのが一番ヘルシーです。 その上でコーヒーの物語や背景、未来を想いながら美味しく飲めたらことさら最高だと思います。 次回は今回の「新鮮なコーヒー豆揃えてますのキャッチコピー」に続きになりますが、

解剖Case 02 「抽出時に挽いた豆が膨らむコーヒーは正解な淹れ方」

をお伝えできればと思います。それぞれベストエイジングを探してみてくださいね。

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