見出し画像

クレーム対応入門編 クレームを言う人は少ない

今までの人生の中でクレームを伝えた経験はありますか?それはどんな時ですか?今までの人生でクレームを受けた事はありますか?それはどんなクレームでしたか?

サービス業の方なら一度は聞いた事がある方も多い「グッドマンの法則」によると、サービスに満足した方は5人にそれを口コミし、不満があった方はその2倍の10人に口コミすると言われています。

画像1

自分自身の事例を振り返っても、ここに行って良かったという事よりも、ここに行ってこんな酷い目にあったという方が結果的に多くの人に伝えたくなるという気持ちになりませんか?楽しかった話より、酷い目にあった話の方がしやすいというのもあるのかもしれません。

そして、この不満に思ったお客さまは不満を伝えずに帰られる事が多いと言われています。クレームを伝えることはパワーの必要なことなので、何も言わずに去っていくお客さま、所謂サイレントクレーマーは何と96%だと言われています。

画像2

このことからも、多くの方はクレームを伝えずに帰ってしまうと思われます。サイレントクレーマーはSNSや口コミなどネットで発信する可能性があることも考えると、10人以上の方に伝わる可能性もあります。

こう考えると、単純に計算しても、もし4人のお客さまから同じクレームを言わらたら、その背後には同じような気持ちのお客さまが96人いるという事に。1人に言われたクレームがあれば、同じ事について24人が不満を持っている可能性があるとうこと。もちろんクレームの内容によるとは思いますが、そのクレームを深堀していけば課題の本質に気がつける場合もあると思うのです。

私自身、 CA時代に客室責任者として直接クレーム対応をした経験もありますし、お客さまからのお叱りやお褒めのコメントを担当する部署で働いた経験もあります。その経験の中でクレームの種類を分類すると以下の3つに分けられるのではないかと思います。

①不可抗力に対して
②対応に対して
③失念された事に対して

①不可抗力に対して
天気や他の物理的な要因が原因の場合。例えば飛行機なら「遅延した」「天候が悪く引き返す事になった」など。お仕事の内容によって自分たちの会社や力ではどうしようもない事ってあると思います。ただ、お客さまとしては「それでは困る」「思い通りに行かなかった」事への怒りのエネルギーをぶつけてこられる方もいらっしゃいます。

②対応に対して
他のスタッフが担当すればクレームにはならなかったかもしれない事です。スタッフの対応に不満がある場合ですね。「言い方が気に食わない」「馬鹿にされたように感じた」「自分を大切に扱ってほしい」などが多いのではないでしょうか。

③失念された事に対して
「頼んだものが出てこない」「失念されていた」場合にもクレームになる場合があります。そこには、お客さまとのコミュニケーションミスや共通の認識が持てていなかった事などが原因の場合もあるでしょう。

このように3つに分類しましたが、この3つの分類はあくまでも表面的な事ではないかと思うのです。言っている内容はそれぞれ違うように見えますが、最終的に求められている事、それは「自分を大切にして欲しい」という事。

サービスを提供する側であれば、お客さまお一人お一人を大切にしたいという気持ちはみんなが持っていると思うのです。決して蔑ろにしてやろうという気持ちなどないはずです。気持ちはあるのにそれが伝わらなかった時、クレームに繋がるのではないかと思います。

もし、クレームを伝えた経験がある方はその時に何を伝えたかったのか?思い返してみてください。クレームを言われた経験がある方は、その方は本当は何を伝えたかったのか?を考えてみてください。表面的なミスに対してというより、そこに関わるコミュニケーションを通して「大切にされなかった」という思いがあるのではないでしょうか?

気持ちがあっても、それを伝わるように「形」にしなければ、残念ながらお客さまにはなかなか伝わりません。その「形」の1つがコミュニケーション力だと思います。「心」を伝えるためにはどんなコミュニケーションが必要になるのか?お仕事の内容によって様々だと思いますが「大切にしている事」が伝わるように表現できれば、クレームは少なくなっていくはずです。


いただいたサポートは、学びや無料の講座開催などの一部として循環させていただきます♡