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「 つくりおき.jp 」が届ける真の価値観、ブランドリニューアルに込めた思いとは?(前編)

「プロの手作りが、出来立てで届く」「毎日の夕食作りがまるっとなくなる」と共働き世帯から圧倒的な支持を受けているAntwayのサービス「 つくりおき.jp 」。2023年8月、ブランドリニューアルを行い、新しいロゴ、タグラインに一新。ブランドのリニューアルに込めた思いや完成するまでのストーリー、伝えたいメッセージなどを、デザインを担当いただいた OHのデザイナー割石裕太さんを迎え、CEOの前島さん、CPO(最高プロダクト責任者)の鷲頭さんに取材をしました。

左から、Antway CEO 前島さん、OH デザイナー 割石さん、Antway CPO 鷲頭さん

単なる宅食サービスではなく「ゆとり」という価値を提供したい

ーー今回、ブランドリニューアルをしたきっかけを教えてください。

鷲頭:つくりおき.jpというサービスは調理経験豊富なシェフと管理栄養士が監修し、専用キッチンで手作りしたお惣菜を、毎週ご家庭に冷蔵でお届けする宅食サービスです。モノ、サービス自体は、お客さまには刺さっていたのですが、どんなお客さまに届けたいか、ロゴやデザインマーク、そこから連想されるイメージみたいなところは、社内でもバラバラなところがありました。
 
届けるお客さま像に関しても、例えば、幼児向けに特化しよう、高齢者向けがいい、無添加の方がいいんじゃないかなど、いろんな道がありました。実際に、初期のホームページを見ると、幼児向けのサービスという印象が強かったと思っています。もちろん幼児向けとしても、使っていただきたいのですが、それだけのサービスじゃない。あくまで「食事の準備がとにかく大変で、その負担を解消したい」というお客さまにご利用いだきたい。そういうブランドなんだと、明確に打ち出していきたいという思いがありました。
 
前島:元々、私たちの提供するつくりおき.jpというサービスは、食事というモノの提供だけではなく、その食事に関わる買い物や献立作り、調理、片付けなど、食事の周辺にある時間を全て解放して、そこで生まれた時間を楽しんでもらう。そこで、心のゆとりだったりとか、人生の豊かさを感じて欲しい、そういうトータル的な価値観というものを提供したいと考えていたんです。

ですが、旧デザインでは、ブランドイメージが統一できていなかったり、他の宅食サービスとの差別化もできていなかったところがあります。また、当社のサービスをより広めていくには、家事や料理についての意識も変えていく必要があるとも思っていました。
 
日本では「自炊信仰」があり、女性は男性の約10倍の時間を家事に費やしているというデータがあります。やはり、家事は女性がやるべき、やるのが普通だと思っている方が多いのかもしれません。当社で、約1200件ほどのアンケートをとった時も、女性が家事をやるという意識が強い方、それが義務だと思っている方ほど、つくりおき.jp のサービスを使っても、その価値を感じづらいようでした。これはもう、食事というサービス単体の話ではなく、社会的な意識の変革もしていかなければならないと思いました。
 
なので、今回ブランドのリニューアルを行い、メッセージ性を高く発信していくことが、つくりおき.jpというサービスのためにも、社会のためにも必要だと考えました。

「日々のゆとりを、つくりおき」に込められたサービスの本質

ーーリブランディングでご一緒したデザイナーの割石さんは、どういう思いを持たれながら、制作を進めていったのでしょうか?

割石:リブランディングにあたり、議論を深める中で、サービスを通して大事にしていることが「冷凍じゃなくて冷蔵」であることに詰まっていると感じました。
 
「冷凍食品を食卓に出す」ということが、まだまだ「手抜きをしていると家族に受け取られるのではないか」「安全面に不安を感じるものを家族に出してしまっているのではないか」と罪悪感を覚えるとの声が、お客さまインタビューを通じて得られたということを伺いました。
 
ですが、つくりおき.jp では「冷蔵」の状態で届ける。そうすることで、すぐその場でとりわけて食卓に出すことができ、温めの時間も少なく、シェアして食べられることで、冷凍に比べて罪悪感も生まれにくい。
 
食事に対するあたたかさや人の心を豊かにしたいという思いがあるからこそ、冷蔵にこだわっていらっしゃる。冷蔵で届けることで、時間的余裕、精神的余裕が生まれる。それらを言い換えると「ゆとり」を提供するサービスといえるんじゃないかと思いました。
 
なので、つくりおき.jp は、単に「食事をつくりおき」してくれるサービスではなく、「日々のゆとりをつくりおき」してくれるサービスなのだとの考えに至り、タグラインは1案でご提案したところ、「これだ!」と快諾していただけました。

 料理というのはソリューションのひとつ。つくりおき.jp はゆとりのあるライフスタイルを届ける事業

 ーー前島さんと鷲頭さんはこの「日々のゆとりを、つくりおき」というタグラインを見てどう思われましたか?
 
前島:つくりおきという言葉は、色合い的にも、茶色や黒系をイメージされることが多く、地味という点、時間が経つと味が落ちるという点がイメージとしてありました。なので、つくりおきというワード自体を、リブランディング、ブラッシュアップさせていきたいと考えていたんです。
 
宅食サービスは栄養価や、タンパク質の摂取などを、押しているところが多いです。単に食事そのものに焦点を当てている。ですが、当社はその要素はもちろん備えた上で、「食べる」という行為と、その周辺、そのあとに感じるもの、全体的なところに、我々の価値はあると考えています。
 
本来はその食事を考えるために使った時間から解放されて、自由に使うことができる。その時間的なゆとりや、心のゆとりを感じてもらえることで、豊かさを実感できる。いわば、人生をトータル的に向上させることが、ライフバランスや、生活価値の向上を含んだ、私たちが提供したい価値なんです。なので、割石さんのコピーは、当社の思いや価値観をズバリ表現してもらっているなと感動しました。
 
鷲頭:私もこのコピーを見た瞬間、いいな!と感じました。当社は、料理の提供だけをする惣菜屋さんではないんです。あくまで料理というのはソリューションのひとつで、ゆとりのあるライフスタイルを届ける事業なんだということを、社内にも社外にもきちんと伝えたいと思っています。なので、まさに、「日々のゆとりを、つくりおき」という言葉は、その思いを伝えてくれるメッセージだと思いました。

日々の「ゆとりのしるし」となるロゴをビジュアル化

ーーコアな価値を届けるメッセージを、どうロゴに落とし込んでいったのでしょうか?
 
割石:ロゴ制作時のお話しをしますと、単純な宅食サービスとなると、描くモチーフ(例 : 食器・食材など)や表現が似通ってきたり、幅が狭くなりがちだと感じました。ですが、 つくりおき.jp が真に提供したい価値は「ゆとり」というもの。ビジュアルではなかなか表現しにくいところを、ロゴにどう落とし込んでいくかという過程では、苦労したところもありました。

ゆとりを提供するサービスとして何を描くべきかという議論の中で、やっぱり「このサービスがあってよかったな」とか「いい時間を過ごせた」「心に余裕が生まれた」という時には、お客さまに、ほっとした微笑みが生まれる。
その微笑みにこそ価値が現れているし、ビジュアル化すべきという方向になりました。

この笑顔の形も実は、いろんな変遷が経ながら、当初から提案していた「つくりおきは、ゆとりのしるし」というコンセプトに基づき、つくりおきの「つ」から始まり、大きなカーブを描いて、微笑みが生まれるというストーリーを描きました。 つくりおき.jp がお客さまの生活のなかにあることで、「ゆとりある日々のしるし」になればいいなと思いました。

鷲頭:このロゴが完成して、社内だけではなく、株主の方に見せたときにも非常に反応が良かった。第三者的なバイアスがない人から見て、ぱっといいと思ってもらえるように仕上がったのは非常によかったなと思います。いろんな立場の人からでも共通する、いいと思えるもの、「確かにこれだよね!」と心にフィットするものが表現できたのはとてもありがたかったです。

割石:サービスに触れるユーザーに近い方々だったり、このプロジェクトに関わってない人がこのロゴを見たときに「いいね」と言ってくれるのは、何より嬉しいです。実は、先ほど、打ち合わせ部屋と違うお部屋にお伺いしてしまったのですが、そのときにご対応していただいたAntwayの社員の方が「すごくいいロゴを、ありがとうございました!」と言ってくださって、本当に嬉しかったです。

ーーオレンジの色合いもいいですね。この色に決めた理由はなんですか?

割石:社内インタビューなどで、つくりおき.jp ってどういうサービスだと思いますかと質問させていただいたところ「暖色」「オレンジ」「温かみ」と答える方が多かったんです。

今までの つくりおき.jp を愛してくださってる方々にとっても、リニューアルでガラッと変わってしまった、知ってるものではなくなった、となるよりも、馴染んだものがより良いものになったと、感じてもらえればいいなと思っていました。なので、今までのロゴでも使用されている「オレンジ」をキーカラーとして継承しました。

今回のブランドリニューアルでは、これからだけではなく、これまで愛してくださっているユーザーの方々にとっても つくりおき.jp の価値は何かというところを違和感なく届けるためにはどういう言葉、かたちであるべきかを考え抜いて制作しました。
 
ーーブランドリニューアルを経て、感じられたことを教えてください。
 
前島:私たちが提供するサービスは食事単体ではなく、本来は食事を考えるために使った時間から解放されて、自由に使うことができるんだということ。そして、その時間的なゆとりや、心のゆとりを感じてもらえることで、豊かさを実感できる。まさに「日々のゆとりを、つくりおき」というタグラインと微笑みのあるロゴには、私たちが伝えたい思いがつまっているものだと思います。
 
この新しいタグラインとロゴがあることで、私たちが届けたい価値観をよりお客さまに、お伝えしやすくなったと考えています。

ブランドリニューアルでより明確になった、家庭に「日々のゆとり」を届けたいという つくりおき.jp に込められた、思いやメッセージについて、お話しをお伺いしました。

次回の後編は、進化し続けるAntwayの叶えたい世界、ともに働いて欲しい人材などについてご紹介します。
 
「 つくりおき.jp 」の詳細を知りたい方はこちらへ
https://www.tsukurioki.jp/

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