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部門長が7ヶ月の育休突入。メンバーの葛藤は?

部門長の育休宣言!

2023年3月末、調理企画部のミーティングアジェンダに「ご報告」という1行がありました。部のメンバーは、皆、朝からソワソワ。

当社、調理企画部の部門長小川さんからの7ヶ月の育休宣言でした。

調理企画部では、「 つくりおき.jp 」のメニューに使用する食材調達からレシピ開発、メニュー構成などかなり幅広い業務を行っています。その部門のトップとなる部門長が7ヶ月の育休取得ということは、メンバーにとって一大ニュースでした。

この1ヶ月の引き継ぎ期間を経て、一緒に働くメンバーは何を思ったか。
Antway社員の声を紹介します。

部門長の育休取得について、率直にどう思いましたか?


離脱をチームの成長につなげる (調理企画部 部門長代行 及川さん)

「まず初めにこのお話を聞いた時に素直に素晴らしいことだと思いました。部門長レイヤーが育休で長期離脱ができる会社というのは、後に続く人たちの育休取得を促す良い効果があると思います。

私たちチームにとっては部門長の離脱という影響、端的に言えば部を動かす力を持つリソースが消失するわけですから、なかなか大変なことです。

しかし我々チームは皆で補っていくことでプラスに働かせようと、すぐに取り組み出しました。結果としてチームとしての成長につながる。権限委譲で、自分自身の職務も広がり自分の成長にもなる。部門長には、安心して育休を取っていただく準備ができたのではないかと思います。育休明けのチームを楽しみにして欲しいと思います」

不安を成長の糧に (調理企画部 金井さん)

「新卒で入社してからずっと面倒を見てくださっていた部門長の育休ということで、初めて聞いた時はとても不安でした。発表されたタイミングに余裕があったこともあり不安点の解消や引き継ぎを行うのに十分な期間をいただけたのがよかったです。

経験あるチームメンバーからのアドバイスも得ながら、小川さんがいなくても自信を持って業務に取り組み、パフォーマンスを落とさずに成果を出し続けるにはどうしたらよいかを考える良い機会が得られました。

自分が所属する会社として、部門長が積極的に育休を取ることができる環境であること、これはとても良いことだと思います。7ヶ月後、成長した姿を見せて驚いてもらえるよう、頑張りたいと思います」

メンバー2人のコメントを受けて、CEO前島さんからコメントをもらいました。

「まず、部門長が育児休暇を取得可能な環境を作り出した全てのメンバーに、心からの感謝と敬意を表したいと思います!

経営者として様々な意見があると思いますが、僕自身、育児休暇は積極的に取得してもらうべきだと考えています。従業員の人生を尊重し、彼らのプライベートを大切にしてもらいたいという思いもありますし、育児休暇は会社としても成長の機会と捉えています。

今回の事例が示すように、メンバーの数が減ることで、全員がより効率的に業務を回すよう努力するようになり、効率化や自動化が進みます。そして、育児休暇から戻ってきたメンバーは以前の位置に戻るのではなく、新たな挑戦ができるようになります。そのため、僕は社員に対して、「育児休暇を取る方には、精神的な居場所・戻ってくる場所はしっかりと残しつつ、業務的には居場所を無くそう」と伝えています。

「業務的な居場所を無くす」という目標を意図的に設定することで、育児休暇を取る際に  ”今業務を抜けても大丈夫だろうか...?” という懸念が和らぎ、育休をとりやすい環境を作り出し、同時に会社もより強くすることができると信じています。」

Antwayの出産・育児支援パッケージのトライアル

当社では、小川さん以外にも、他に男性1名、女性1名が現在育休・産休を取得しています。従業員平均年齢の若いスタートアップだからこそ、出産・育児のライフイベントを会社としてどう支援するか真剣に検討したいと思い、出産・育児支援に関する総合的な制度のトライアルをスタートしました。

今回はトライアルとしてHR部門で進めてきた案件で、検討にあたり、上場企業120社の制度を調査してきました。上場企業並という基準はもちろんのこと、実際に取得する、運用を回してみることでより価値が上がるような制度にしていくためです。

今回の制度トライアルは、出産休暇は女性だけでなく、男性も同様に取得することで、女性も男性も安心して出産という一大ライフイベントを過ごせるようになって欲しいという会社としての願いです。

特に出産前後は、母子の身の回りの世話や各種役所や病院、家具購入などの家庭における新しい「義務」が発生します。「あらゆる家庭から義務をなくす」をミッションに掲げている当社として、恥じないような制度を確立するべきだと考えました。

また、今回の出産・育児支援パッケージは、幅広く子育て社員をサポートするための制度も含まれています。平日に発生する子供に関わるイベントや行事などについて、親が負担なく参加できるよう、新たに「子供休暇」もトライアルとして導入しました。

半年間のトライアル期間で、小学校卒業までの子が一人の場合、3日まで、小学校卒業までの子が二人以上の場合は、5日が取得可能です。

妊娠、出産だけでなくその後に続く育児までしっかりフォローしたいという会社の思いです。

最後に、育休に入るまでの道のり 

育休を取得した部門長小川さんよりコメントをもらいました。

「育休を取得するかどうか、とても悩みました。しかし、バリューに立ち返って、育休を取得することを決断しました。7月に育休に入ってからは、家族でこの貴重な時間を過ごせることが本当に嬉しいです。」

「仕事においては、HR担当者として、制度改正を先導してきましたが、実際に自分が育休を取得することで、制度の課題なども見えてきました。また、制度だけでなく、業務標準化・冗長化、業務内容見直しによる業務効率化、パートナーとの癒着防止、社内人材流動性の担保など「業務」にもたらす効果もこの引き継ぎ期間を経て見えてきました。

育休を検討した当初は、会社のみんなに申し訳ないという気持ちが正直ありました。しかし今は違います。育児休業は、実は会社にとっても悪いことばかりではないと胸を張って言える自分がいます。そして快く送り出してくれるメンバーに囲まれたことに感謝です」

育休を取得する側、育休に送り出す側。それぞれがそれぞれの思いを持って歩んだ1ヶ月でした。

部門長の「居場所がなくなる」ことを目指しつつ、「居場所に戻って来る日」をメンバーは楽しみに待っています。


小川さん、素敵な育休ライフを!

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