対馬旅、対馬観光に関するQ&A
某ゲームの影響か、某ふしぎ発見系番組でも今度特集があるようだし、「対馬に行ってみたい」というつぶやきをツイッターなどでちょくちょく見かけるようになった。
ただ、陸続きの本土と違って、離島ってなかなか気軽には行きにくい場所だと思う。ということで、仕事で対島に滞在経験のある人間が「対馬旅に役立つかもしれない情報」をまとめてみた記事。
ただし、
・この情報は2020年春までの内容で、新型コロナ流行以後のことは一切考慮していない。あくまで平常時の情報。
・交通機関の状況も、必ずご自身で確認されたし。
・情報は主に下対馬、厳原地区周辺に偏っている。上対馬には筆者も行ったことがないので悪しからず。
率直に書いているので「あんまり関係者に見られたくない」というのもあり、途中から限定扱い。購入してもらえたら実家の保護猫に「ちゅ〜る」など送りたいと思います。
Q.そもそも対馬ってどんなところ?
A.長崎県に属する離島(しかし郵便番号も電話番号も福岡と同じ)。
島単位で対馬市を構成する。南北80キロ、日本で3番目に大きな島と言われる。日本の本土に行くより、韓国に行くほうが近い。
島の8割は山林で、自然豊か。対馬と他は一部でしか見られない生物・植物が色々。
・ツシマヤマネコ:主な生息地である里山の減少で滅多に会えない一方、年間数件の交通事故で何頭かが死んでいる……という悲しい状況。
・ニホンミツバチ:セイヨウミツバチのいない、日本で唯一の島。希少で濃厚な蜂蜜や、この蜂蜜を使ったお土産もあり。
・ヒトツバタゴ:別名ナンジャモンジャノキ。5月ごろに細い花弁の白い花がわさわさ咲く。日本では対馬と岐阜県や愛知県にしか生えていないらしい謎の木。
・カワウソ?:2017年に騒がれたが次第にうやむやに。詳細はこちらのサイトなど。
・島民:よく言えば伝統を守る。悪く言えば排他的、閉鎖的な人が多い(観光業従事者以外)。「少子高齢化は日本の50年先を行っている」と言われる。
若年層は、小学校→中学進学時に一部が、中学→高校進学時に学年の3分の1程度が島外他県に流出(主に福岡県)。
さらに高校卒業後は9割の生徒が島外へ進学・就職。大学卒業後も本土に定住する若者が多く、毎年人口が減り続けている。
2018年ごろまでは、「気軽に行ける日本」ということで韓国人観光客に大人気で、島民約3万人に対し、年間30万人の韓国人が訪れていた。
日韓関係の悪化でそれが途絶えるまでは、歴史上の韓国との交流事業「朝鮮通信使」の行列を再現するお祭りも毎年行われていた。
参考:Wikipediaや現地で見聞きした話
Q.どうやって行くの?
A.一般人が使える主な手段は3つ。
(1)飛行機で行く
■メリット:乗っている間はそこそこ快適。福岡空港・長崎空港から30分で着く。船酔いする人には特におすすめ。晴れていれば空から島の姿を見下ろせる。
■デメリット:
・雨風ですぐに欠航する。
欠航の場合、下手したら後の便のキャンセル席待ちで丸一日、狭くてろくに楽しみもない空港でじっとしていなくてはならない(筆者はこれを3日連続で経験したことがある)。売店はあるが18時台に閉まる。最終便は20時前に出るというのに。空港内の椅子も少ない。
・空港〜島の中心地が車で30分の距離。
バスはあるが、本数が少なく逃すと面倒。レンタカーを運転できる人なら空港近くにレンタカー屋があるが、タクシーで中心地まで行くと3000円かかる。
■飛行機に決めたなら
対馬空港(別名「対島やまねこ空港)に出入りする航空会社は2社。
・ANA(福岡便)
ANAの便は福岡空港と対馬空港を行き来する。
福岡→対馬は朝7時台に向かう便がある。最終便はちょっと早め。
以前はORCよりも機体が大きめ、持ち込み荷物も少し大きめOKだったのだが、2020年春時点では小さめのプロペラ機に変わっていた。
・ORC(長崎空港便)
始発便が遅いものの、最終便も遅めなので助かることもある。全国紙などで取材されたこともあった気がするが、パイロットが元航空自衛隊の人だったり、日本最年長レベルの人だったりする。
今はどうか知らないが、CAさんが自分たちで作成したらしい手描きの対馬観光MAPなどを手渡してくれる。
ANAに比べて、悪天候でも強気。果敢に飛んでくれるので、多少揺れても文句言わないこと。
あと、OCRなら対馬空港の飛行場を直接歩いて搭乗するので、好きな人には良いかも。
空港の手荷物受け取り場所では、こんな感じでツシマヤマネコぬいぐるみたちが迎えてくれるかも(これは3月の卒業シーズンだったか? 空港職員さんの手によるものか、行くたびに変わっている。お正月はちりめんの華やかな着物をまとっていたことも。ぬいぐるみはたぶん売店などで購入可)。
色々バージョンがあって、リピーターには楽しみの一つかも。
(2)高速船=ジェットフォイルで行く
■メリット:ネット予約可能。フェリーより揺れは少なく、飛行機と比べてコスパはよい。博多のベイサイドプレイスから3時間程度で着く。港から島の中心地まで徒歩で10〜15分。途中にファミマもあり、アクセス良好。船の中にも超ミニ売店がある(今もやってるかは不明)。
■デメリット:
・乗船方法はアナログ。予約は九州郵船のホームページからできるが、乗船時刻の数十分前に港でズラーっと列を作って待つことになる。
並ぶことが嫌いでほとんどしない筆者にとっては、なんだか難民気分で不安になる(主観)。好きな人には良いかも。たまに横入りされることもあるので気をつけて。「フェリーとは同じ港で乗り場が違う」のでそれも気をつけて。
あと、1日に2便しかないのでスケジュールに影響するかも。上記サイトで見られる不親切な時刻表とよくにらめっこしましょう。
船内放送で「鯨などとぶつかって揺れることがあるかもしれないけど、そんときゃヨロシクね!(要約)」と毎回流れるが、筆者は幸い今まで遭遇した経験なし。シートベルトがあるのできちんと締めよう。
(3)フェリーで行く
乗り方などはジェットフォイル同様、九州郵船のホームページを参照。ネット予約はできない。学校の部活動遠征や、修学旅行など大人数の移動はほぼコレ一択。時化に遭ったらこの世の地獄。
◾️メリット:もっとも安く行ける。船好きな人、船酔いしない人には良いかも。
日が変わる頃に博多を出る「深夜便」に乗船すれば、寝ている間に厳原港に着く(朝方に到着するが、基本的に7時までは船内で寝ていてもOK)。
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