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青い空、緑の山々、白い雲のある夏休み②

大学時代の友人2人から「まぁ夏だから山にでも登って温泉にでもつかろうぜ」という長すぎる名前のLINEグループに招待されてから2週間。主催してくれた友人は、探検部やワンゲルサークル(ワンダーフォーゲル)に属していたためアウトドアが大得意なので、あっという間に行先が群馬の「谷川岳」に決まり、登山靴などを買いにく手筈が整っていった。

そして訪れたモンベル御徒町店。ビル数階にわたって店舗が入っているので品ぞろえがすごく充実していた。元々インドアなタイプなので、アウトドアの店に足を踏み入れるとむずがゆさを感じるけれども新しい世界に踏み込んだみたいでワクワクもしてくる。

登山靴コーナーには、初心者では判断できないほどの沢山の靴が並び店員さんに相談しながら、いくつか試し履きをして「これだ」という靴を決めることができた。黄土色っぽい、富士山登山にも使えるという一品。初心者的には高いなぁと思う金額だったけれども、大学院のフィールドワークでも使えるかなという目算の元で購入することにした。

普段は、一人暮らしで家賃や授業料も奨学金をもとに支払っている身のため高い買い物は避けるようにしている。支出の管理もスマホアプリではなく、使った額を手で書き込み、合計金額を電卓で計算する紙の家計簿の方が支出額を痛感できて出費を抑えられるのではないかと家計簿を書くくらいに気を使ってる。ただ、何事にも例外がつきもの。本と、安全につながる道具だけは高くても必要なものを買うようにしている。

自分の所属する総研大はRA(Research Assistant)制度で毎月多少の給与をもらえるが、それでも出費は痛い。日本の大学院生も海外の大学院生みたいにしっかり給与をもらえるようにならないかなと思わずにはいられない…。

なーんて気がめいる話はわきに置いておこう。

小学生の頃に、元登山部だった父に連れられて丹沢の大山を登ったことはあるものの、能動的に登山することを選ぶことや、登山靴を用意する本格的な登山は初めてだったので出発1週間前からワクワクしていた。しかも今回のメンバーは、大学の卒業旅行にも行けていなかったので1年半越しの卒業旅行的なイベントだったのでワクワクも5割増し。

そのワクワクのせいか、当日朝は予定していたよりも1時間以上早い午前3時に目が覚めてしまい寝付けなくなってしまった。本を読んだり、ゲームをしたりして時間をつぶしつつ電車が動き出すのを待っていた。

そして、電車を乗り継ぎJR大宮駅へ。新幹線車内で合流を果たした友人二人はパソコンで提出資料を作っていたり、簿記の勉強をしていたり、自由に過ごしていたので、自分も南極のコケの論文を読むことに。

そして列車は北へ北へと群馬に進んでいく。

(続く)

頂いたサポートは、南極の植物を研究するために進学する大学院の学費や生活費に使わせていただきます。