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GWはすこし苦手です

みなさん、ゴールデンウィークはどう過ごしましたか?

教員時代、連休中は部活動の大会が組まれていることが多く、ほぼ休みはありませんでした。
 
それでも、子どもたちが幼いころは、なんとか時間を作って、遊園地や水族館に行った思い出もありますが、家族との時間が十分にとれないことは悩みのひとつでした。
 
そして、学校に来られない生徒が増えるのもこの時期です。
担任は、休み明けが心配な生徒に、「待ってるからね」と電話をします。
 
でも、それも「登校が正解」という前提の上でする指導でしかなかったと、今は思います。
 
4月は、新しい生活に慣れるだけでかなりのエネルギーを消耗します。なんとかエンジンをフル回転させて走ってきた子たちが、5月になって息切れしてしまうのも仕方がないことなのですが・・・。
 
そういった訳で、毎年何となく気が重くなるGWは、すこし苦手です。
 
 


「学校、休もう」が言えなかった


 毎年、GW中に部活の大会があったので、娘は、連日、休むことなく練習に参加していました。その上、家に帰ってきて自主練までするような、がんばり屋さんでした。
 
大会の当日には、わたしも応援に行きました。結果、無事に次の大会への出場権も獲得できて、大喜びでした。
 
連休が終わり、ホッとしたもつかの間、体力も気力も使い切ってしまったのか、娘は2日続けて学校を休みました。
 
でも、まだこの時は「高校生は体力あるから大丈夫」と何の根拠もなく、少し休めば回復するとわたしは思っていました。
 
その後も、1日登校したら2日休む。
また登校して3日休むと、欠席が増えていったので、「これは今までとは違うかもしれない」と少しずつ不安を感じ始めました。
 
今なら、この状況になれば、すぐに
「学校休もう」と言うでしょう。
「勉強よりも、部活よりもあなたの身体が大切だから、行かなくていいよ」と。
 
しかし、当時のわたしには覚悟ができていませんでした。
 
暗い表情で、無理をしながら学校に行くわが子を目の前にしても、「休もう」とは言えなかったのです。
 
心のどこかで、不登校の親になることを拒んでいたのだと思います。
情けないですね。
 
結局しばらくして、完全にエネルギーが切れた状態になったわが子は「もう、無理」と言って、登校をやめました。
 
そこまで追い詰めてしまったこと、そして娘の口からそう言わせてしまったことをずっと後悔しています。
 

このままではいけないと思ったわたしは、本を読み、講座を受講し、親の会に出て、自分なりに不登校について考えました。
 
そして、気づいたのは、
「親は子どもを1人の人間として認め、尊重しなければならない」ということと、
親としての役割は果たすけれど、「子どもの人生に踏み込む権利はない」ということでした。
 
そう考えるようになってから、子どもの存在自体をありがたいと感じるようになりました。
とは言っても、聖人君子ではないので、腹の立つこともあります。文句も言っちゃいます。
 
でも、娘の不登校のおかげで、子どもを見つめ直し、自分自身も見つめ直す機会にめぐり会えたと思っています。
 
わたしが読んで、とても気持ちが楽になった本を一冊ご紹介しますね。

『不登校・ひきこもりを生きる』
 高岡健 著 / 青灯社

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