韓国で個人ビジネスが多い?シビアな韓国企業たち。
最近、ある30代の韓国男性(友人)と最近の韓国雇用について話す機会があった。
もっぱら私が、コスメとかアイドルよりも社会問題について興味があるため、きっと向こうも変わったやつだな、と思ったに違いないが、面白いことが聞けた。
韓国=就職が厳しいという構図は今では鉄板化しているが、韓国での仕事問題はこれだけに収まらない。
そしてこれが韓国で個人事業が多い理由の一つである。
①早期退職後、自分でお店経営をするパターン
私が衝撃を受けたのは、40、50代でのリストラの多さだ。
リンクは、2019年の釜山日報の記事。
韓国の離職率は、2018年は約32%。日本の15%の約2倍である。また強制解雇率は4%近くにも上る(日本は1.3%)。(OECD調べ)
離職が高いのは、高いサラリーを求める気質のため、あまり不思議ではないのだが。
問題は解雇。
4%という数字が多いか少ないかは考え方次第ではあるかもしれないが、終身雇用の日本企業ではほぼあり得ないことだ。欧米系外資ではよく聞く話ではあるが、お隣、韓国の情社会の中でまかり通っているというのは不思議だった。
韓国系大企業のある製品の生産がストップすると、その工場が一時停止になったりしてそれで40代でも解雇されることもある。景気が悪くなると早期退職。
そこで退職金を得た、早期退職者が何をするか・・・
個人経営である。
チキン屋という名の。
韓国でいかにチキンが幅を利かせているかは下記の記事をどうぞ!
韓国にはチキン屋の兎にも角にも、多い。もちろんフランチャイズもいるが、個人経営もそれなりに多い。
確かにチキンはおいしいのだが、経済は需要と供給のバランス。
お店が多すぎるとお客さんを取り合ってしまう。
こういう状況を 치킨 전쟁 チキン戦争 と呼ぶそうだ。
チキン店が多いというだけでなく、そもそも彼らがマネージメントを学んできたかといえば、ノーであるし、失敗する店は多い。
お金をすべて投資してつぶれたりでもしたら、泣くに泣けない惨状である。
②会社雇用への不安感
韓国の若者が、こぞって大企業に入ろうとする理由としては、雇用安定が最大の理由。
確かに、安定的な給料、保険加入など、一見安定しているようにも見える。が、入って安心!とはいかず、大企業ならではの競争意識が社内で巻き起こっているという。からの、途中解雇なんてたまったもんじゃない。
だから中小かいいかといえば、それもそれ。給料は大企業の半分、なんて例も実際にある。加えて、いつ倒産するのかもわからない。
会社に所属していながら、いつ倒産するのかびくびくしていないといけないんて。insecure という単語はこういう時に使うんだろうな。
そんな状況だからこそ公務員に自然と目が向いていくのも不思議はない。詳しいことは、この記事で紹介してます↓
反対に、いっそ自分で事業をして儲けてやるぜ!みたいな思考は、納得できるかも。
個人事業をするって日本だと、意識高くて、ビジョンがあって・・・みたいなハードルを感じるが、韓国はそこのハードルが低いよう。
カフェやお店もだめならつぶして、ハイ次。
と、恋愛と同様これまた潔い経営スタイルのようだ。韓国のはやりすたりの素早さと言ったら・・・日本の2倍速なんじゃないか。
韓国での友人も30代でITやレストラン系ですでに起業している。
結論、韓国で企業で働くって日本人の会社観からするとかなりシビア。
ある友人も行っていたが、韓国語を使って働きたいなら、日本にある韓国企業のいわゆる日本支社で働いたほうが、待遇も給料もよいよ、と。
首を思いっきり縦にブンブン。
(だって韓国の最低賃金・・・格差だ。
今この状況の中、どこの国で働くとかあまり考えてもそこにもう意味はない気がしていて、結局は、自分の能力が求められている所が、心地よく、そして自分を苦しめず生きられる場所なんだろうな、と。
これもいろいろ経験してみたからこそ、分かったことだけど。
「どこ」を基点にするより
「なに」を基点に人生考えてみよう。
場所はあとからついてくる。
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