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普通未満の人がスタートアップの役員になった話。

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役割と仕事

役割と仕事

歌が好きだから、自分も音楽に励まされたから。

そんな、100人いたら95人ぐらいが答えそうな動機で
ただ突っ走っていた15歳のわたし。

もし、あのときのわたしに、いまの私が会えるのなら、
ひとつ言ってあげたい言葉があります。

『その仕事は誰のための仕事なの?』

いま思い返してみてもお客さんの顔をあまり思い出せないのです。

あのときに聴いてくれた人は誰だったんだろう。
誰に向かって歌ってい

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夢の終わりのその後も(2)

夢の終わりのその後も(2)

お金がなくなれば、あたりまえのようにバイトをしなければなりません。

歌でお金がもらえないなら
別の手段で稼ぐだけのこと。

デビュー前の18歳のころ
アルバイトに選んだのは
コールセンターの仕事でした。

声を使う仕事で、
髪や服の規定が緩い職場でした。
バイト仲間は、劇団の方、声優の方、お笑いの方、もちろんミュージシャンもいる、個性豊かなメンバーで居心地は最高です。

あのコールセンターなら

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夢の終わりのその後も(1)

夢の終わりのその後も(1)

用もなくテレビをつけると
耳触りの良い曲が流れてくる。

特に見たいものがあるわけじゃ無いけど
この時間に流れているテレビはつまらない。
ゴールデンタイムになれば少しはマシか
…どうせその番組も楽しめない。

どのチャンネルにしたって
私の歌は流れない。

画面の中に、私は立てなかった。

21歳の夏が終わる。

15歳でオーディションに合格しました。

芸能事務所に呼ばれて上京したときは
他の誰

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スタートアップで働くことになった

2015年の夏。
ヨガのインストラクターとして週に25本のクラスを持ち、
毎日楽しく充実した仕事をしていた私がスタートアップで働くことになった。

nutte(ヌッテ)というサービスをやってるらしい。
服を作ってもらえるサービスらしい。
まだまだはじまったばかりでこれからの会社らしい。

ファイナンスっていうのがあるらしい。
スタートアップっていうらしい。
いままで抱いていた【ベンチャー】とか【未

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