「わかり合えなさ」について
すぐに安易な合意に流れて、差異を無いものにしない。理解することは、違いを消し去ること、相手を否定することでも、共感を求めて同じ思いになることでもない。自分の解釈の範疇に相手を押し込めて、手っ取り早い安心感を求めず、ちゃんと違和感を抱えること。
「他者」との分かり合えなさに身をさらしながら、それでもその場に開かれ続けること。
わかり合えない、痛い、もさもさ、ゆえにそこからがはじまり。お互いに目を逸らさず、自分との差異に光を当てながら、自己と他者の境界がゆるゆるになる場所へ身を置き、考えながら変化し続けることで、自分も世界も見えてくる。
あなたのなかに小さなわたしがあって、わたしのなかにも小さなあなたがある、かもしれない、分からない、でも......
命が繁栄する場所は、いつも混沌のなか。
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