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グループディスカッションの話

就活生時代体験したグループディスカッション

企業の選考に「グループディスカッション」って必要だと思いますか?
何のために企業が「グループディスカッション」を行うと思いますか?

大学時代就活対策をなにもしていなかった私は、とある企業の選考の中にグループディスカッションが含まれることを知り、就活意識高い系の友達にグループディスカッションとはどういったものか聞いた。私の友達曰く

①リーダー
②タイムキーパー
③書記
④その他

上記のような形で、自分の役回り立ち回りを考えて
最終結論を出していく過程を企業に見られるらしい。
①は絶対無理だし、③も字が汚いから無理(※あと漢字が弱いから無理)ということで私ができそうなのは②と④だ!!
役割分担を求められたら②か④に徹しよう!!!

そんな前知識を仕入れ、私はとあるアパレル企業での
グループディスカッションに臨んだ。
女性向けアパレルブランドの選考ということもあり、選考の案内に「一番自分らしい服装をしてきてください」との記載があった。選考に、「ファッションセンス」が問われている気がしたので、当時一番お気に入りだったピンクのニットとミニスカートにショートブーツを履いて、選考へ臨んだ。
(ファッションセンスと色味が若すぎてつらい)

そして、いざ始まった初めてのグループディスカッションのお題!!!

「レゴブロックで城を作ってください」

なるほど。城を作り上げるまでの過程を私は見られるわけね。
でもって立ち回りは、

①リーダー
②タイムキーパー
③書記
④その他

になるはずだから、私は②か④ポジを早急に確保しよう。

他大学A子:「私時間計るね!!!」

私:「!!!!」

なんと、ものの5秒で私のタイムキーパーポジションは奪われてしまった。
ということで④のその他にまわることにした。ところで、グループディスカッションって積極的に意見を発するべきなのだろうか。それともでしゃばると協調性がないという評価を受ける可能性があるので、慎んだ方がいいのではなかろうか。。。

そんなこんなで、友達のいう通りリーダーもタイムキーパーも書記も決まり、城作りがスタートした。人見知りの私を除き、他の皆は積極的に意見を交わし、城建築プロジェクトを着々と進めていった。

喋れない私は、レゴブロックの色分けをひたすらしてメンバーに渡すというポジションについた。その間、採用の人事の方が何度か様子を見に回ってきたが、特にアピールすることもなく、レゴブロックの仕分けに努めた。

結局選考で何を見ていたのかは、よくわからなかった。

もう一社、私が経験したグループディスカッションの話
大手のトイメーカーの企画職でのグループディスカッション

お題は「南極と北極住むならどっち?」みたいな内容だったと思う。
こちらで体験したグループディスカッションのグループは前のアパレル企業で経験したのと同様リーダー、書記、タイムキーパー、その他に分かれていった(※もちろん私はその他)

ただ、前回私が経験したアパレル企業でのグループディスカッションと大きな違いがあった。それは、「グループ全体の主張の強さ」

全員が全員「とにかく何か発言しないと!」感がとにかく凄いのだ。それと共に、グループ内の意見が対立しなかなか意見がまとまらなかった。ここでも私は④のその他役に徹した。今回はレゴブロックのようなツールは用意されていなかったから、私は赤べこのように「うんうんうんうん」共感をしてるふりをひたすらした。

またもや、面接官がどこを見てどこを評価してるのかはわからなかった。

選考結果

そしてグループディスカッションの結果がきた。
アパレルブランドの結果は「選考通過」だった。
だが、トイメーカーの選考結果は「お見送り」だった。

採用人事になって初めて参加した
「就活生のグループディスカッション」

そして本年、私はとある新卒紹介会社さんの合同企業説明会に
企業の採用担当として参加した。

その日のスケジュールはこんな感じ。
①各社企業説明
②グループディスカッション
③企業側への質疑応答
初めて参加する新卒向けイベント
人事の私も結構というかかなり緊張した。

企業説明会前に緊張した表情で入ってくる黒いスーツの学生さん
皆、きっとリクルートスーツを選んで、企業側から「どんな目で自分たちは見られているんだろう。。。?」そんな不安を抱えながら、プレッシャーを感じながら集まってくれたんだなと思った。

そして、弊社の会社説明をするという人事としての職務を終えた私は、
続いてのグループディスカッションへ参加することになった。

ここでのテーマは「社会貢献とはなにか?」
制限時間40分の中で、学生は初対面同士の人と話し合いを進めながら
結論を導き出していく。

一方企業側にも、学生の名簿一覧が渡された。
この子と選考したい!と思う子に企業側もチェックを付けるのだ。

各グループを回っていって、学生の様子を見る。
その時私は、ふと思った。

「皆の個性が知りたいんだけど分かりづらいなあ」
「このグループディスカッションでこの子たちの個性や思い、悩み、どんな思いで就活をしているかそんなこと、この場で判断がつかないし、40分間でこの子たちの人間性を理解しようとするなんて無理や」

そんなことを思っていた時、うちの社長がボソっとつぶやいた。

「なんか、言い方悪いけど誰が誰だかわかんないし、誰を評価するべきかわかんないな」

それだ。私の感じていた違和感は!!!
私が所属する会社のようなスタートアップのベンチャー企業は
「チーム」より「個」を重要視する傾向にある。
だから、基本的にカジュアル面談も一時面接も最終選考も全部1対1。

チームワークや立ち回り、協調性をみる「グループワーク」は、うちのようなベンチャー企業の採用には向いていない手法なのだろう。

「グループディスカッション」を取り入れる会社は「個」より「チーム」としての動きが重要とされる企業で行われる傾向にある。



グループディスカッションがある企業からわかること

今就活中の就活生であれば、この「グループディスカッション」が選考に含まれる企業=「業務がチーム制で行われる」「個よりチームワーク」が大切にされる業務環境であることが推測できるのではないだろうか?

私が就活生のときに、トイメーカーでのグループディスカッション選考を通過できなかった理由は「チームワークを重んじる業務の中で、うまく立ち回ることができない学生」と判断されたからだろう。

逆に「チーム」や「マニュアル」に縛られない「自由な発想」で「主体性」を持って業務を行っていきたい就活生はベンチャー企業で活躍する素質がある方かもしれない。

皆さんの就活の参考になりますように!!


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