読書まとめ『武器としての図で考える習慣』→図を描くことは考えるプロセスそのもの

『武器としての図で考える習慣 「抽象化思考」のレッスン』平井 孝志

一言でいうと

図を描くことは考えるプロセスそのもの

どんな人にオススメしたいか

・よく考えろと言われてもやり方がわからない人
・フレームワークを学んでみたけど、使いこなせないと感じる人
・想いが相手にうまく伝わらない人

著者は経営戦略論の大学教授。名だたる企業でコンサルタントの実績がある方で、本書でもそれらの企業の実例がいくつか取り上げられている。
「図を描くことは考えるプロセスそのもの」という一文は、7章の小見出し。他の読書まとめでは、本全体の内容を一言(20字以内)でまとめるようにしているが、本書についてはこの言葉が至言だったのでそのまま引用した。図を描く経験を積めば、本質を捉える力・考える力が身につくので、図で考えたことをnoteなどでアウトプットしていきたい。
本書からの学びを3点に絞って記載する。

① 型を知って引き出しを増やす

・ピラミッド:原因と結果の関係を明らかにする。逆転と、横の因果のヌケに注意。
・田の字:軸を決めて本質を切り取る。相反するもの、原因と結果を軸にとると作りやすい。
・矢バネ:インプットとアウトプットを動的な視点で捉える。改善の方法は、矢バネの中で直す、間を調整する、再構築する。
・ループ:関係性に着目し、構造と因果を捉える。構造の中に自己強化ループを作ることが事業成功のカギ。ex.スキが増える→投稿がんばる→スキが増える…
・フレームワークは他にもあるが、本質にたどりつくための手段、切り口。組み合わせたり、自分で作ったりするとさらに深まる。

② 図の範囲が思考の全体像になる

・図にする段階で枝葉が取り除かれる。文章で書くよりも本質・論理構造が鮮明になる。
・図の範囲=影響のある範囲、論じる範囲。認識を合わせられる。トヨタのA3一枚の文化と似ている。
・余白が重要。考慮漏れや、まだ手を打てていない場所を示している。見つめ、埋める。

③ 上下左右からひねくれた視点で見る

・図を描くと思考の範囲が限定されるので、あちこちから、ひねくれた視点から見てみる。
・競合(90度右横)、営業(90度左横)、顧客(上)、利益(下)、研究開発(裏)など。
・思ったことを列挙してグルーピングするのも効果的。グルーピングして抽象度を上げる手法は、分析にも有用。

追記

この本全体のロジックをピラミッド・ストラクチャーにしてみた。


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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。