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デジタルマーケティングの定石 #自己用書籍要約

◆デジタル4つの限界
 ✱3秒以上の営業トークは無視される
✱ユーザーの顔がまったく見えない
✱爆発力がなく、少しずつしか伸びない
✱大量データを集めただけでは何もわからない

◇3秒以上の営業トークは無視される
✱ユーザは自分の好きなもの以外、一切見ない
✱企業に「カスタマジージャーニー」は操作できない
✱デジタルでブランディングはできない
Webサイトのロゴやデザインを変えただけではNG。
商品・テキスト・写真などコンテンツを変えて勝負

◇ユーザーの顔がまったく見えない
 少なくとも一年に一度は自社のデジタル媒体に訪問するユーザにヒアリング。
 訪問動機・行動順序・心理変化・購買動機のパターンをすらすら言えるようになっていなければならない

◇爆発力がなく、少しずつしか伸びない
SNSも広く認知を獲得するための爆発力はない。既存客と関係を深めることに使うほうが有効。
マス広告の役割は、中長期的な効果を期待して「TVCMを流せるだけの大きな会社である」という社会的信頼を獲得することに変わりつつある

◇大量データを集めただけでは何もわからない
  ユーザ行動の仮設なきデータ分析は時間の浪費しか生まない


◆デジタルデータはオフライン施策にも活用できる
 大量のユーザと簡単に接触できるという強みがデジタルの強み。


◆デジタルはコスパが圧倒的に高い。
 デジタルはストック効果が大きいマーケティング手段


◆デジタルの強みは「データが取れること」ではない
 ・デジタルでとれるデータの強みは、「大量」かつリアルタイムなデータを無料で入手できること。
 ・データを見ても良いのは、「仮説の正しさを確認するとき」「ユーザ数が多い領域を変更するとき」「大きな変化があったとき」
  データは何か知りたい事実があって見るもの

 
◆デジタル担当者の、細かい仕事が増える3つの理由
 ✱顧客接点の数が多い
➜定期的に振り返りの機会を設けて、効果のない仕事はやめるか手を抜くかを意思決定する必要がある。一度作った仕事をやめさせるのはマネージャーの仕事
  ✱全世界に常時公開している
   ➜完璧を目指すのではなく、適切に手を抜いて「管理」すれば良い。閲覧しているユーザ数の多さと、そのページの持つ責任の重さから、優先度を決める
  ✱簡単にデータが集まりすぎる
   ➜1-2%しか伸びない施策でも、「最新のツール」や「活かしたデザイン」を駆使して大きな成果のようにプレゼンしてはならない
    あくまでも売上、コストの増減を目的として、それらの原因を探るために解像度の高いデータを見るべき。
    KGI(重要目標達成指標)である売上やコストへの影響がほとんどない、重箱の隅をつつくようなKPI(重要業績評価指標)を数%改善したとことろで、そんな仕事に価値はない

◆今すぐやめるべき重箱の隅をつつく仕事

 ◇ABテストの仕事した感に酔う
  デジタルはいくらでも元に戻せるため、テストせずにすぐに変更してしまえば良い
  ABテストは、ユーザ数が非常に多く決着がすぐにつく領域か、わずかな変更でもクレームや損害につながる影響力の大きい変更か、この二つのケースのみで利用すべき

◇SEOに一喜一憂する
  本質は検索したユーザが求める情報を提供すること。Googleのアルゴリズムは日々変動し、そんな外的要因に細かく対応する時間があればコンテンツを作ることに時間を使うべき。
   一般的なビジネスでは、テクニカルなSEOは成果に大きく影響する重要なキーワードに絞るのが基本。

 ◇印刷してチェックしないと気が済まない
  デジタルは運用する媒体。リリース前だけ印刷して赤入れするくらいなら、リスク管理に責任を持つ数名の担当者が、日々ブラウザでチェックするほうがよほど生産的。

 ◇アトリビューションを言い訳に使う
  「アトリビューション」とは、ゴールに到達するまでに接触した複数の媒体を評価する考え方。
  もしかするとゴール到達した時よりも前に効いていたかもしれない、実は認知効果があったかもしれない、という淡い期待からアトリビューションを持ち出す。
  ➜ゴール直前に効かない広告が、それより前の認知に効いていたというケースはまず有り得ない。
   逆にゴール直前に効く広告は、認知効果も大きいことがわかっている


◆ユーザ不在の自己満足の仕事は捨てる

 ◇Webサイトリニューアルで「変わった感」を求める
  ユーザは「変わった感」など一切興味がない。目的のテキスト情報や画像情報さえ見つかれば良い.

 ◇全ページデザイン統一も無駄
  デザインのバリエーションが時間の経過とともに多様化していくのは止められない。古いページはできる限り削除すべきではない。デジタル媒体はストックであり、資産であることに変わりないから。

 ◇Webサイトでブランディングも無駄
  まずブランドを作るのは、強烈なビジョンに基づく「コンテンツ(文字や写真)」。

 ◇ポエムに命をかけるのも無駄
  商品紹介の一番目立つ見出しに、全身全霊のポエムは掲載するな!ユーザ不在の企業自己満足。

 ◇データから宝物を見つけることは、手段が目的化している悪例


◆たった5名の行動観察でほぼすべてがわかる

 ◇調査対象者を決める
  まずは「既存顧客」。買うまでの流れの理想的なストーリーを学ぶことが、何よりも優先して実施すべきインプットである

 ◇アンケートを実施
  商品を買ってくれた人を対象にアンケートを取る。把握したいのは、①認知、②初回購入の検討、③初回購入の実行、④継続・リピートの検討、⑤継続・リピートの実行、5つにおいてどのように情報と接触したか。

 ◇行動観察調査を実施する
  不思議なことに5名程度の調査でも、みんなほぼ同じ行動パターンになる。
  可能な範囲で年齢・性別・職業など分散させる。ただインタビュー参加者収集でも、条件の絞り込みには凝りすぎず、まず何人かインタビューしてみる。
 
  インタビューは被験者とモデレーターの1対1で実施する。必須条件として別室に関係者全員を集めて、インタビューの様子をリアルタイムで観察→ナマのユーザの発言や行動を全員で確認すると、意識統一しやすくなり、その後の施策実行が非常に円滑になる

  まず被験者に「普段通り操作し、操作中はモデレーターのことは無視して欲しい」と依頼。
 「もし使いづらいところなどあれば率直に意見が欲しい」ことも伝える。
 「どうすれば良いですか?」「何だったら買いますか?」などユーザの意見を聞いてしまうのはNG。一般的なユーザは自分の意見を言語化できないため。
 被験者の操作中は、一切話しかけてはならない。
 最後に、振り返りながらヒアリングを行う。「どこを見ていたか?」「何を考えていたか?」だけ。見てほしい場所があった場合は、「見ていたか?」「見ていない場合、今見てどう思うか?」という質問も追加して反応を見る

◆データ分析は添えるだけ

 ◇顧客の行動を一気通貫で見られるデータは作れない
  なぜなら、データだけからは、行動の理由がわからないため。また、オフラインからオンラインまで、様々な媒体をまたぐ接触履歴データが必要なため。


◆顧客が買うまでの流れを3つに分ける

 【日常生活フェーズ】【初回購入フェーズ】【継続購入フェーズ】


◆ニーズがない人に「買いたい」と思わせるのは難しい。が、潜在ニーズを自覚させることはできる

 ◇【日常生活フェーズ】の目的=純粋想起の獲得、ニーズの最速検知
  ・ターゲットユーザの脳に純粋想起を刷り込む。連呼する→デジタルで可能
  ・Webサイトに訪問したり、メールマガジンのリンクをクリックしたりなどの行動は把握できる。これらの行動データから「ニーズ発生」を推測し、オフライン・オンライン問わず説得行動を開始する。


◆TVCMを代替するデジタルの使い方
デジタルを普通に使っても、ネット広告はTVCMより高価なため、費用対効果が合わない。TVCMのような広く浅いユーザに接触することは叶わない。

◇ターゲットユーザ以外の純粋想起を捨てる
  デジタルを使うならターゲットユーザにだけ連呼する方法を考える。デジタルはターゲティングが得意。

◇いつでも接触可能な見込み顧客リストをつくる
ネット広告をクリックさせて終わりという考え方→いつでも接触可能な見込み顧客リストを作るというストック型の考え方に移行する。
会員にしてしまえば、そのあとは無料で連呼し放題。

Ex).メルマガ登録した方のうち、1名様限定でシリウスをプレゼント!」→シリウスを欲しい人しか広告をクリックせず、コストを最小限に抑えられる。
  「連呼」開始。メールマガジンで件名にシリウスとつけるだけ。連呼してシリウス購買を促す

◆【初回購入フェーズ】の定石
 初回購入フェーズでは目的の情報以外見てくれない

 ◇ゴール直行の仕掛けを作る

◆Web完結型(EC)

 ◇Web限定商品を開発する。直販ECサイトでしか売ってない商品を開発する
 ◇Amazon Pay などを導入し、購入の障壁を下げる
 ◇今の購買データから、新規のユーザに売れている商品を探す→競合ECや大手総合ECを確認し、トレンドで売れている商品を見つける
 ◇新規ROAS(Return On Advertising Spend:広告費回収率)を目標に設定しない。リピート前提のビジネスでは、初回購入金額にこだわる必要がない


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