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奈良県外に下市町の魅力を広めたい!誰よりも奈良愛が強い3名を採用した背景とは?

Another worksが募集するプロジェクトでは、多くの場合1つの職種につき1名のアドバイザーが就任されます。しかし、下市町では同じ職種に3人の方が就任されました。中には俳優兼Youtuberとして活躍されている方もいます。

今回は個性豊かなスキルを持つアドバイザーを採用した背景や採用のときに重要視したポイントなどについて伺いました。

インタビューさせていただいた職員の方のプロフィール

写真右:松原 正城 氏/下市町地域づくり推進課 主幹
写真左:中原 実優 氏/下市町地域づくり推進課 研修員

・松原 正城(まつばら まさき)
 下市町賑わい創出協議会
 事務局長
・中原 実優(なかはら みゆ)
 地域づくり推進課
 研修員

*今回選出されたアドバイザーのプロフィールはこちらから!

下市町全体で賑わいを創出へ

柿の名産地である下市町が誇る『栃原柿』の写真

ーー今回は町の魅力を発信するために情報発信に関するアドバイザーを登用されましたが、職員の方が思う下市町の魅力は何ですか?

松原氏:
町全体で町の活性化や賑わいづくりに取り組んでいる所です。

下市町に関わりのある企業や事業所だけではなく、新たに下市町と関わりを持つようになった企業とも連携しながら町の活性化に取り組んでいます。これには下市町ならではの人の温かさが関係しています。町を訪れた人に「この町はこんな所だよ」と話しかける人が少なくありません。

現代社会では近所の人とのつながりが薄れているので、こういう人の温もりは貴重です。そんな昔ながらの人付き合いが出来るのも下市町の魅力の1つだと思っています。

中原氏:
人の温かさだけではなく、農業や林業などの産業が盛んで、何かを生み出す力を多く持っている所も下市の良いところだと思います。私自身は下市町に赴任してから一年ほどですが、農家さんを中心にエネルギッシュな人が多い印象を受けています。

あとは皆さんが想像する以上に交通の便が良いと思います。車を30分ほど走らせると奈良県の中心地へ行け、また電車で1時間ほどで大阪に行くことができるので、日常生活で困ることはほとんどありません。もちろん下市町自体にも多くの魅力がありますが、栄えている都市にも行きやすいというのは大きな魅力です。

ーー情報発信という面で下市町はどのような課題を抱えていたのですか?

中原氏:
奈良県外への発信力が弱いことが大きな課題でした。

奈良県全体に対しては県内の大きな新聞への情報の掲載がローコストでできます。町内に限って言えば、町民の9割が加入しているケーブルテレビ局で情報発信をすることができます。しかし、奈良県外への情報発信の手段がなく、観光客を誘致するのが難しいという状況でした。

手軽に全国区へ情報発信をするにはSNSが最適です。町公式のフェイスブックのアカウントもありますが、行政のアカウントなので様々な制約があります。たとえばイベント情報は発信することは出来ますが、特定の飲食店を取り上げるということが出来ません。

その点、協議会の公式アカウント*¹という位置づけのインスタグラムならそのような制約が無く、自由に情報発信をすることが出来ます。しかし、その発信やアカウント運用のノウハウが無かったので、今回複業人材を募集することになりました。これからはこのアカウントで下市町の色々な魅力を発信し、奈良県外に住む人に届けていきたいです。

*1 賑わい創出協議会では新規・既存の賑わい拠点と共に、産・官・学・地域が連携し、一体となって下市町全体の賑わい創出に取り組んでいます。

インスタのフォロワー数 ”5,000人” への道

アドバイザーの方にインスタグラムに投稿する写真の撮り方を教わっている様子

ーープロジェクト開始前に下市町はどのような目標を設定していましたか?

中原氏:
今回のプロジェクトで目標としているのは、賑わい創出協議会の公式インスタグラムのアカウントのフォロワー数を5,000人まで伸ばすことです。

観光客を誘致していく上で、視覚的に町の魅力を伝えることができるインスタグラムは大きな影響力を持っているからです。また、2024年7月にオープン予定の複合型商業施設のメインターゲットが20代から40代の女性なので、数あるSNSの中でもインスタグラムで情報発信していくことを決めました。

今回のプロジェクトで職員が情報発信のノウハウを身に付け、期間後も自立してアカウントを運用していけるようになっていきたいと思います。

ーー県外への発信力を身に付けるために複業人材を登用されたのですね。アドバイザーの方が3人とも奈良県出身なのは偶然ですか?

松原氏:
「この人と一緒にプロジェクトをやりたい」と強く思った人がたまたま奈良県出身でした。

まず最初にお伝えしたいのは、選考基準として奈良県出身を必須の条件にした訳ではありません。もちろん奈良県愛が強くて、奈良県の為に何かしたいと思ってくれていたことは加点ポイントでしたが、採用の決め手は下市町の魅力を広めたいという思いが他の応募者よりも強く伝わってきたことです。

3人とも「奈良には大仏しかない」というイメージがあるのが悔しくてそれを改善するために応募してくれたそうです。そして選考では、大好きな奈良の魅力が県外に住む人に届いてない現状を変えたいという気持ちが十分に伝わってきました。なので、今回のプロジェクトに熱意を持って取り組んでくれるだろうと思うことができました。

そして、この熱意に加え、今までのキャリアを今回のプロジェクトにどう活かすのかという点をアピールしてくれたことを総合的に判断して3名を選出しました。

ーーエントリーシートと面談選考で特に重視したポイントがあれば教えてください。

松原氏:
実際にプロジェクトが始まった後、インスタグラムのフォロワー数増加に寄与してくれるかがイメージできるかという点を重要視しました。

SNSや広報などの分野で実績があるだけではなく、その実績をプロジェクトにどのように活かせるかアピールしてくれた人は好印象でした。例えば、普段は写真家として活動されているアドバイザーの方は特に人物の写真を撮るのに長けているそうです。先ほど言ったように人の温もりは下市町の魅力の1つなので、その良さを引き出していただけそうだなとイメージすることが出来ました。

中原氏:
プロジェクトに実際にどのように寄与してくれるかという点に加えて、上手くコミュニケーションが取れそうかという点も重要視しました。

これから一緒にプロジェクトを進める中で、賑わい協議会のメンバーや地域づくり推進課のメンバーと上手くコミュニケーションが取れるかは大事なポイントです。エントリーシートでは図りきれない人柄の部分を面談選考では特に重要視しました。


個性豊かなアドバイザーたちと作る未来

毎年2月12日に下市蛭子神社で開かれる初市の様子

ーー3人のアドバイザーはそれぞれどのような役割を担われていますか?

松原氏:
様々な会社でブランドPRとプロモーションに携わってきた経験がある方には、3人のアドバイザーのリーダー的ポジションとして町全体のプロモーションに携わっていただいています。先ほどの話にもあった写真家として活躍されている方には、より被写体の魅力を引き出す写真が撮れるようにアドバイスしていただいています。そして、俳優兼YouTuberとして活躍されている方には、インスタの方針や投稿内容について具体的なアドバイスをいただくとともに、自身のSNSで発信・拡散をしてもらうことでフォロワー数増加に寄与していただきたいています。

ーー最後にプロジェクトへの抱負をお願いします!

中原氏:
アドバイザー3人の得意分野やキャラクターは全然違いますが、それがパズルのピースのように組み合わさり、良いチームになったと思います。

このチームワークを活かして相乗効果を生み出し、公式インスタグラムのフォロワー数を5,000人に増やすという目標を達成するために引き続き頑張っていきたいです。

松原氏:
数字で結果を出すことが出来れば、多くの人に興味を持ってもらうことが出来ると思います。その興味を持ってもらうことが、町の活性化への第一歩であり重要だと思っています。

下市町を知っている人も知らない人も「なんかあの町頑張ってるやん」と思ってもらえる取り組みになれば嬉しいです。そのためにも役場の人間だけではなく、賑わい創出協議会のメンバーなど下市町全体を巻き込んだプロジェクトにしていきたいと思います。

◎下市町のインスタグラムはこちら

取材、執筆:井原 沙樹

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