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三宅町複業プロジェクト第二弾の最終報告会レポート記事!約4ヶ月間の取り組みの内容や成果とは?

こんにちは!Another works の広報担当、けーやまです😊🌟

今回は、1月26日に開催された、奈良県三宅町の複業人材登用プロジェクト第二弾の最終報告会をレポートします。4ヶ月にわたる取り組みの内容や成果、参画アドバイザーの皆様からの感想などをまとめました!

実証実験の概要

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▲第二弾任命式の様子

奈良県三宅町とAnother works は、2020年10月にまちづくり包括連携協定を締結しました。2020年12月から3月末までの約4ヶ月間は連携事業の第一弾として、即戦力の複業人材を役場内に登用する実証実験を行いました。

第二弾では、外部CFO・業務効率化・販路マーケティング・EBPMの4職種8名の複業人材を採用。アドバイザーの方々には、2021年9月から12月末までの約4ヶ月間、オンラインを中心に参画いただきました。

▼登用されたアドバイザーの方々
・外部CFO:日下部俊彰氏、佐久間 清光氏
・販路マーケティングアドバイザー:椎 普貴氏、片桐新之介氏
・業務効率化アドバイザー:今井敦子氏、長野ゆか氏
・EBPMアドバイザー:和田裕平氏、寺岡 亮氏

最終報告会では、各プロジェクト担当の職員様から、取り組みについて説明がありました。

【外部CFO】の取り組み

①財政計画:佐久間氏

<きっかけ>
多額の財政支出が見込まれる中で、中長期的な財政計画を策定するためのマニュアルを作成すべく、取り組みを進めていきました。

<アドバイザーとの検討内容>
財政計画をゼロから作成するために、計画策定の前提条件からご支援をいただきました。その中でも2つを抜粋して紹介します。1点目は、計画期間です。令和4年から6年度までの3年間の計画を策定しました。2つ目は、推計方法です。3パターンで出した推計を見比べて違和感のないものを採用する方が良いというご助言をいただきました。

<今後>
今回は財政が把握している範囲で財政計画を策定しました。今後は、担当課への照会を行い、正式な中期財政計画の策定を行っていきます。また、どの職員が財政担当になっても財政計画の運用ができるよう、マニュアルの作成を行なっていきます。

②予算決算冊子の作成:日下部氏

<きっかけ>
住民の方々に財政についてわかりやすく伝えるため、今までの予算・決算報告を改善すべく、内容を充実させた冊子の骨子案を作成しました。

<アドバイザーとの検討内容>
他の自治体の予算決算の比較検討を行い、大まかな構成案を作成しました。そして掲載内容を洗い出し、それを元に骨子案を作成しました。一度日下部さんのお仕事の関係で関西に来られることがあり、役場にお越しいただいた際には、最終的な冊子の調整を行いました。

<今後>
令和3年度決算より住民向けの冊子を作成していきます。また、冊子作成のために財源確保を検討したり、住民の興味を惹くような冊子を目指すためにクラウドソーシング等でのデザイナーの採用も検討したりしていく予定です。

【販路拡大マーケティング】の取り組み

<きっかけ>
農家の後継者及び若者の担い手が不足していることや、農産品の販売ルートがないという課題があり、三宅町の農業振興を目指し取り組みを進めていきました。

<アドバイザーとの検討>
アドバイザーの方々との協議の中で、農産品の中でも希少価値の高い国産金ゴマで進めていくこととなりました。販売価格や利益の目標を一緒に検討しました。アドバイザーの方々からは、ゴールから逆算して物事を考えることが大切であるということに気付かされました。

<今後>
令和4年度中の商品化と販売ルートの確立を目指していきます。令和7年度には新商品を開発して販売を目指していきたいと思っています。

【業務効率化】の取り組み

①業務効率化:今井氏
<きっかけ>
職員数が減少していることや、新型コロナウイルス対策による新たな業務の追加により、職員一人当たりの業務負担が増加しています。業務負担の軽減や住民サービスの維持・向上を目指し、取り組みを進めていきました。

<アドバイザーとの検討>
勤怠管理の改善について、システムを使わない改善や、システムを導入する際の検討を行なっていきました。会議の開催方法の改善についても検討し、紙での会議から電子での会議の開催を行うことで、ペーパーレスを促進しました。その他、広報誌作成の校正の改善もサポートいただきました。

<今後>
勤怠管理の方法は、民間や他市町村とでも大きく異なることがわかりました。業務効率化に正解はないため、改善方法を引き続き検討していきます。

②書類整理:長野氏
<きっかけ>

事務の増加に伴い書類の量が増加しており、書類管理の負担を軽減すべく、取り組みを進めていきました。

<アドバイザーとの検討>
大きく3つあります。1つ目は、書類の保管方法の見直しを行いました。具体的には、チューブファイルから、個別フォルダとファイルボックス管理へと収納形式を移行しました。2つ目は書類リストの作成です。リストを見れば、書類がどこにあるのか把握できるようになりました。3つ目は、保管期限満了後の文書の廃棄です。適切に廃棄することで、文書量自体の削減もできました。

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▲整理された空間の一例

<今後>
今年は政策推進課だけの実施でしたが、今後は役場すべての部署で書類整理を実施したいと考えています。

【EBPM】の取り組み

<きっかけ>
現状分析やエビデンスの収集・分析に苦手意識があり、EBPMを導入することで現状分析の方法を見直し、より良い新規事業提案や既存事業の改善を目指し、取り組みを進めていきました。

<アドバイザーとの検討>
まずはEBPMを推進していくにあたり、理解度を向上させる必要があるのではないかということで、職員研修を開催していただきました。また、EBPMを導入するモデル事業を選定するサポートもしていただきました。結果的に、予算額が大きく、住民ニーズが高く、データの取得が容易といった条件を満たす子育て支援施策をモデル事業として導入することになりました。

<今後>
三宅町内のEDPMに対する理解度を高めていくことからはじめ、最終的には住民ニーズにあったより良い事業を実施するという目標を達成したいと考えています。

アドバイザーからのコメント

三宅町最終報告会1

▲最終報告会の様子

・外部CFO:日下部俊彰氏
この度はAnother worksさんのご縁より、三宅町の皆様と共に議論する時間ができたことで、地方行政の実務担当者が困っていることや、限られた資源の中から、真摯に住民の皆様によいサービスを提供しようとする心意気を感じることができました。
実際お役に立てたことは少ないですが、三宅町の住民の皆様から、今度の財政冊子は”分かりやすいね”と言われる日を期待しております。
・外部CFO:佐久間 清光氏
今回は中長期的な財政計画を初めて策定するための技術的な議論に終始しましたが、将来的には、歳入の確保および年次ごとの歳出をコントロールするために、PDCAサイクルや行政評価への活用など目的意識をもった財政計画ので策定が望まれます。三宅町の皆様、近隣の自治体とも連携して、さらに頑張ってください!応援しています!
・販路マーケティング:椎 普貴氏
行政の方と仕事をすることは初めてでした。現地に訪問しないと難しい部分があるのかなと思っていたのですが、職員の方々がわかりやすい資料を作ってくださったおかげで、オンラインでもスムーズに意見出しをしていけたことが良かったです。家庭でも実際に国産の金ごまを取り入れるようになりました。

普段はファッションECのプロジェクトマネジャーを担当しているのですが、流行りのものを売っていくだけではなく、いいものを発掘してマーケティンングしていくことが大事だと感じました。片桐さんのリサーチ力にも刺激を受け、4ヶ月間楽しく過ごすことができました!
・業務効率化:今井敦子氏
一言でいうと、楽しかったです。私は民間しか経験がなかったのですが、自治体の方とお話しして、新しい発見の連続でした。システム導入以外の部分でもできることはないかと考え、徳島県阿南市とのお繋ぎ会も開催しました。意見交換をすることで、新しい発見を得るきっかけになっていたら幸いです。

三宅町の皆様は、明るく暖かい雰囲気が素敵でした。お邪魔させていただいた時も、皆さんと一緒に取り組みができて楽しかったなと思いました。初めての複業で、勉強になることも多く、貴重な体験をする機会をいただき感謝致します。ありがとうございました。
・業務効率化:長野ゆか氏
今回政策推進課さまだけで、1.3トンの書類量削減となり、約30%を削減することができました。また、リストを作成したことで、政策推進課ではない職員さんが書類を探したときに20秒で取り出せるまでになりました。

作業の際は、志を同じくする弊社のスタッフも一緒に訪問いたしました。スタッフと職員のみなさまが共に作業できたことは、大きな経験になりました。訪問を喜んでくださり、とても嬉しく、とにかく気持ちよくお仕事をさせていただきました。またスタッフからは「役所への印象がプラスに変わった、自分の住んでいる街のためにも、何かできるのではと思うようになった。価値観を変えてくれた」と感想があり、心からこの機会に感謝しています。
・EBPM:和田裕平氏
職員の方々がもっている課題感や悩みを意見交換を通して伺うことができ、自分の業務に対しても活かせる学びを得ることができました。貴重な機会をいただきありがとうございます。

EBPMに取り組む際は後ろ向きな心持ちかなと思うのですが、研修ではメリットもお伝えしたいと考えて行いました。EBPMは大きなテーマなので、導入する全体像を描いた上で、外部人材に依頼する役割を分担していくと良いかなと思います。
・EBPM:寺岡 亮氏
何回か議論をさせていただき、とても楽しかったです。私自身の経験上、効果を検証するというのは後ろ向きに考えることが多いのかなと思うのですが、政策推進課の皆様は前向きに考えていただき、ご意見をいただくことも多かったので、やりやすかったなと思います。

政策をデータに基づき検証して改善していく、というところが最初のスタート地点として取れていけると、今後EBPMをより活用していくことに近づいていけると思っています。
・販路マーケティング:片桐新之介氏

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