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心地よさの追求|スマホが壊れてよかった話

ある日の帰り道、スマホの電源がつかなくなった。eSIMだったために、昔の機種にSIMを差し替えることもできない。
この高度情報化社会において、私は、社会との通信手段を失った。
(Wi-Fiがある場所では、現代人になれた。)


翌日修理店に行くと、基板の故障だろうとのこと。
故障が相次いでいる機種で、似たような症状の人が多いらしい。そういえば、メーカー保証も延長されたと、HPページに書いてあった。

で、保証されたとしても、問題は今!社会との通信手段がないこと!


8万円ほど払えば、すぐに基板交換をしてもらえるとはいえ、8万を払ったところで、元には戻らない。どうせ元に戻らないんだったら、ひとまず昔の機種で通信手段を回復するしかない。長らく愛用している電話番号を手放したくはない。


すぐに店舗に行き、eSIMを物理SIMに変更した。
これで現代人復帰だ。


しかし、私はまだLINEを復活させていない。

いっそ復活しなくてもいいかとすら思っている。


元々積極的に人とつながりたいタイプではない。
LINEで連絡をとる人は、限られている。
その人とはGmailでやり取りができる。
なんなら、件名を付けるのが楽しい。

あれ、LINEいらないのでは?


物理SIMに変更して、現代人復帰するまでおよそ24時間。
自宅や職場ではWi-Fiで現代人していたが、別になくたって困らなかった。困らなかったどころか、気が楽だった。

通知を気にしなくていい、返信しなきゃって思わなくていい。
記憶に残らないようなネットサーフィンをすることもない。Googleにおすすめされる情報をおすすめされるままに見て、なんとなく時間を過ごすこともない。

休日でもなんとなく仕事の通知が気になっていた。いくら見ないようにしようと思っても、もし何かあったら、という不安がそれを許さない。なんだかんだで見てしまう。

だけど、スマホの電源がつかないんだから、見ようにも見ることができない。イライラしたってしようがないから、流れに身を任せていた。イライラしたって、スマホが直るわけではない。


スマホが、壊れてよかった。
私はあまりスマホを使わないほうが、幸せだ。

何事も自分が過ごしやすい距離感で付き合えばいい。




スマホが壊れて考えたこと、また後でゆっくり書こう。
この感覚は残しておきたい。とりあえず、仕事に行ってきます。

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