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アナザー・ホッカイドウトウホクと2022年を振り返って。

みなさんこんにちは!チュウゴクシコク代表の藤田玲音です。
年の瀬に際し、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

12月4日、アナザー・ジャパンでは、第2回目の企画展となる「アナザー・ホッカイドウトウホク」の幕が閉じました。
アナザー・キュウシュウに続き、たくさんの方にご来店、応援いただき、2カ月の企画展を無事に終えることができました。
ご支援いただいた皆様、本当にありがとうございました。
心より御礼申し上げます。

アナザー・ジャパン第1期生のキックオフ研修からの月日を数えると、早くも9ヶ月が過ぎようとしています。

このnote記事では、この一年を通して得たアナザー・ジャパン「経営者」としての振り返りと学びについて綴ろうと思います。最後までどうぞご覧ください。

アナザー・ジャパンとは

アナザー・ジャパンは、東京駅前を舞台に、学生が本気で商売を学び、実践する47都道府県地域産品セレクトショップです。2ヶ月ごとに店内の特集地域が入れ替わり、「地元」と「旅先」の両方をお楽しみ頂けます。

このnoteでは、良いところも悪いところも全て包み隠さず、アナザー・ジャパンの学生経営の「リアル」をお届けします。

第2回目の企画展
アナザー・ホッカイドウトウホクの2ヶ月売上!

【表1:売上詳細 / 概要】

表1の通り、アナザー・ホッカイドウトウホクの売上は約780万円、目標達成率は72.3%となりました。

購入単価は2,937円となり、アナザー・キュウシュウと比較すると120円ほど上昇しています。

延べ2,656名のお客様にご購入いただき、ホッカイドウトウホクの奥をお楽しみいただきました。
ご来店いただきました全てのお客様に心より感謝申し上げます。

企画展後半に関しては、売上・来店客数の低下に苦しむ時期が続きました。
経営者として初めてぶち当たる壁に悩まされ、もどかしさが残る結果となりました。
ホッカイドウトウホクチーム3人は、毎週ミーティングの場を設け、現場で感じる手応えや課題についての議論を重ね、施策に落とし込むということを繰り返していました。納得がいくまで時間をかけ、夜遅くまで話し合いをすることもしばしばでした。アナザー・ホッカイドウトウホクでの成果を最大化するために、必死に頭を捻りました。

一方で、アナザー・キュウシュウ、アナザー・ホッカイドウトウホクという2回の企画展を経て、アナザー・ジャパンの売上や顧客層の特徴や傾向が見えてきました。

▼ 前回のアナザー・キュウシュウの振り返りも合わせてご覧ください ▼

前回のアナザー・キュウシュウの振り返りでは、以下の点を記載しました。

①男女には、2:3で女性が多い
②購入単価は、男性の方が100円ほど高い
③非地元のお客様が売上・客数の8割以上
④キュウシュウの地元出身のお客様の客単価は、636円高い

【note】売上初公開!?2か月間のアナザー・キュウシュウ奮闘記。

アナザー・ホッカイドウトウホクのデータと比較してみると、
①③で示したような男女比や出身地域に関するお客様の属性割合に大きな変化はなく、ほぼ同水準の結果となりました。
このような定量的な結果を踏まえながら、今後どのような施策を検討すべきなのか、まさに「経営者」の腕の見せ所だと思います。

「ガイアの夜明け」や「ぶらり途中下車の旅」といったメディアの恩恵に依存せず、アナザー・ジャパンを知っていただき、お客様になっていただくための施策検討が急務になっています。店舗経営を成り立たせるための模索の日々が続きます。

ホッカイドウトウホクの奥

ホッカイドウトウホクチームの商品セレクトについては、3人の「地元」から仕入れたものが多かったことが特徴的です。

小國:
「私は岩手県沿岸部の大槌町という小さな町の出身で、アナザー・ジャパンに参加できたからには、絶対にこの町のものを東京で売ると決めていました。お客様の中には、大槌町をご存知の方も想像以上に多かったですが、やはり東日本大震災の文脈で名前を聞いたことがあるという方がほとんどでした。「震災で大変だった町」ではなく、「震災にも負けない強さを持った、強くて素敵な人がいて、おもしろいものや動きが生まれている町」というイメージを持ってもらいたかったので、その想いが伝わるような接客を心がけていました。
大槌町からは2つの事業所様から商品を仕入れさせていただきましたが、どちらの事業所様も私を温かく受け入れてくださり、企画展期間中も何度も優しくて元気の出る励ましの言葉をくださりました。商品をご購入くださったお客様の心に、大槌町が少しでも残ってくれれば、それほど嬉しいことはないと思います。北海道出身の千葉さんも、自身が高校生のときにインターンシップをしていた事業所様や、家族ぐるみでお付き合いのある事業所様から仕入れをしていたりと、地元でつくられた商品をお客様にお届けするという形で、私たちの郷土愛を表現できたと思っています。

イベント

ホッカイドウトウホクチームでは、つくり手さんの顔が見えるイベントやインスタライブを企画し、これまでの課題であったイベントの集客にも力を入れました。アナザー・ホッカイドウトウホクの大人気商品の1つとなった、福島県天栄村でつくられているお醤油のつくり手さんにお越しいただいたイベントでは、醤油を使った軽食を召し上がっていただきながら、醤油作りの奥深さに触れられる濃密な時間をお客様に味わっていただくことができました。

また、店舗近隣のTOKYO TORCH Parkで開催された、岩手や北海道を特集したマルシェでは、これまで売上が芳しくなかったマルシェ出店で好調な売上を残したり、店舗へのお客様の誘導にかなりの効果を発揮しました。仕入れ出張の様子を紹介した特大パネル作成といった新しい工夫や、その道県出身の学生が仕入れてきた商品の魅力を自分たちの手で直接お客様にお届けできたことが、この結果に繋がったと思っています。たくさんの方にお声がけをさせていただいたり、情報拡散にご協力いただいたことが、成功の鍵となりました。

ホッカイドウトウホク展を終えて感じたこと・学んだこと

千葉
北海道出身というお客様はもちろん、滝上町や大空町など、なかなか出会うことのない道東出身の方と出会うことができ、とても嬉しくご縁を感じました。
私の出身地である湧別町や、通っていた高校のある遠軽町へ行ったことがあるというお客様や、次に北海道行くときは行ってみるねとおっしゃってくださるお客様もいて、自分の手で大好きな地元のことを伝えることができた、本当にやりがいのある時間でした。
店舗経営という面に関しては、さまざまな施策にトライしてみたものの、やはり2ヶ月間という期間で、売り上げ状況を改善するのは難しかったです。企画展経営を経験したからこそ、これからはもっと広い視野で施策を考え、実行していきたいと思います。

小國
アナザー・ホッカイドウトウホク期間中は、事業所様やお客様に支えられてアナザー・ジャパンというお店が成り立っていることを改めて強く感じました。私たちを応援したいという気持ちで商品をお預けくださった事業所様に少しでも恩返しをしたい、お客様に、地域の歴史や風土、つくり手さんの想いが詰まった商品をお届けしたいという一心で、がむしゃらに駆け抜けた2ヶ月間でした。
ホッカイドウトウホク出身のお客様と地元トークで盛り上がったり、ホッカイドウトウホクは旅行で行ったことがあるよという方に、まだまだ魅力があることをお伝えしたりすることはとても楽しかったし、私がアナザー・ジャパンで実現したかったことが形になった幸せな時間でした。2期生以降にアナザー・ジャパンをつなぐという、私たち1期生の大きなミッションのためにも、数字にもこだわり続けました。結果だけ見ると、ホッカイドウトウホク期間中に改善させることはできませんでしたが、次に続いていく企画展や、これからのアナザー・ジャパンの糧になるようなヒントのかけらをたくさん集めることができました。

久間木
企画展経営を通して、地元の産業の将来について、あるべき姿を真剣に考え産業を盛り上げようと、人生をかけて懸命に努力している方々がこれだけたくさんおられるのかと驚かされました。この方たちの期待に応えたいという一心で、アナザー・ホッカイドウトウホクの2カ月間を駆け抜けました。仕入れ出張や店舗経営、メインで担当していたイベント設計を経験していく中で、地方と東京の関係人口を創出し、それぞれの地域どうしを更に有機的に繋げていく手段の一つを実体験を通して学ぶことができました。

郷土愛の再確認、これから先も大切にしたい価値観、これからのアナザー・ジャパンに引き継いでいきたいこと。さらに進化していきたいホッカイドウトウホク。
商品セレクト、売り場づくり、商談、コミュニケーション、接客、
なにをとっても伸びしろしかありません!!!!

年末のご挨拶


本年は、アナザー・ジャパン本格始動の年であり、アナザー・ジャパン成長の一年でした。店舗内外を問わず様々な場面で多くの方々にご支援いただき、セトラー18人にとって、人生で一番濃厚な一年になったことは疑う余地はありません。
皆さま、本当にありがとうございました。

2023年には、2期生となる新たな仲間を迎えます。

更なる高みを目指して、地元を想いに溢れるセトラーたちは、東京という地で猛スピードで進化していくので、みなさまお見逃しなくご覧ください!
このnoteでは、「経営者」として奮闘するセトラーの姿をお届けして参ります。

すでに店舗にご来店いただいた方も、まだこれからのご来店を予定されている方もアナザー・ジャパンを通じて、地域の魅力に出会い、地域を好きになるきっかけとなれば幸いです。

今年も残りわずかとなりました。
また来年も皆様にお会いできる日を楽しみにします。
2023年も皆さんにとって素敵な一年となりますように!

アナザー・ジャパンは、
新しい発見と懐かしさを届け、もう一つの日本をつくります。

今回のライター:Reon Fujita (チュウゴクシコク)
#アナザージャパン #地方創生 #学生経営


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