散髪屋のBBAの話し

もう数年前の話なのだが、あまりに腹が立つので日記にして憎しみを成仏させます


そもそも、美容師にまともな人なんて居ない

2014年頃、そりが合わずに行きつけだった4000円の美容室と別れ、ふと1000円カッツに行ってみようと適当な所に行ってみたら、何とも塩梅が良かった
何なら数千円のヘタな美容室とかより無難で良いんじゃないか?
やったぁ、お金も浮くしなぁんだ千円でいいじゃん、と喜びそこへ通いだした
名も無い個人店で、4、50代くらいのおばちゃんがトリヒーでやってるこじんまりした所、値段も税込み1000円
その人は背がスラッと高く髪もサラサラロングで、一見若く見える綺麗系だからお姉さんとおばちゃんの間って感じかな

それで結構なサバサバ
高嶋ちさ子はまだ笑えるサバサバだけどコイツは笑えないサバサバ
最初はそれでも普通に散髪中にお話ししたり、向こうから話題振ってくれたりしたのだけど
だんだん喋らなくなった、常連だからもうエサやんなくてもいいやって感じか?
元々媚びない店主だからな…
しかし、こちらが重い沈黙を破って何か話し掛けても、それに軽く答えて終わり
お前が広げろってか?何も客に媚びれとは言わないが、もうちょっと接客側として何か気を遣ってくれてもいいのではないか?
だんだん話さなくなってったのも気になる、嫌われたのか?

とにかく一切媚びない美容師だった
会話においても、こちらが言った事をすぐ否定したり、わりと自分の経験や思考から断言的にものを言う、自我も強いっぽかった
何気無く「こないだ休みでしたね、行ったらシャッター閉まってたから(笑)」みたいに言ったら、そういう事を客によく言われるらしく
「私もあんまりそういうガッカリしたみたいな事言われるの嫌だからさ、何なら他の所行くなりして貰って」と冷たく言われた
つくづく客に雑…良心てものがない

他者を見下しているのか、自分に自信を持ってるのか…
とにかくよほどプライドも高いのだろう、話し口調も常に言葉数少なく上からみたいな言い方だし
来たいんなら切ってやるから来れば?みたいなスタンス
でも客はチラホラあって、一人経営だとそれぐらいが儲けも忙しさも丁度いいのだろうな

来店してもぶっきらぼうなまま「はいいらっしゃいませ〜」と聞こえるか聞こえないかの声で言い準備する、こちらが気を遣ってヘコヘコしながら椅子に座る
来店した時に先客を切っていた場合、聞こえるか聞こえないかの小さい声で「はいいらっしゃいませ〜」と気の抜けた挨拶をする
最後の会計時もお金を受け取ると更に他人行儀なトーンで「はいありがとう御座いました〜」と素っ気なく言う

今思えば少し違うがヒコロヒーのような奴だ

そしてここまでは、さっさと止めれば良かったのに次を探す面倒さとカットの塩梅だけは良くてついつい通い続けていた俺が悪い
今ならどんだけ腕が良くてもすぐ見切りを付ける案件だ
いや、当時もいよいよQBとか他の所にしてみようかな…と考えてた

そんな矢先に、また失念を覚える二つの事があった
一つはお手洗いを貸してくれなかった
仕方無く一旦近くの薬局で借りてからまた来店した
これはコロナ前であったが、もうそういう方針ならばそれでしょうがない
しかし最も不快になったのは、あくる日切って貰っていた時に、お母さんと小さい男の子の客が入ってきた
その親子も常連ぽかったようで、わりといらっしゃいの挨拶が明るかった
そしてその後、俺の髪を切りながら「今日は○○だったの?」とその親子に話し掛けたのだ
そのまましばらくその親子と会話を始めた
これはいくらなんでも違うかと思った
個人経営だし、これまでのぶっきらぼうな雑さは頑固オヤジのラーメン店みたいなもんだと済ませられるかもしれないが、人の髪を切りながら待ち席に座ってる他の客と会話をしだすのはどう考えても非常識なのではないか
今これを書いてても屈辱過ぎて涙が出てくる
俺には一切そちらから話してこない癖に


その日はいつも以上に心に穴開けられた気持ちで帰って来た
その日以来もうほんとにQBにしようと決めた

しかし、ある日どうしても外にも出られず家で何も出来ない死んだ日々が続いていた中、やっとの事でお風呂に入った時に何気無く鏡を見ながらハサミで切ってみたら、意外といける
つい夢中になって気付いたら何時間も切っていた
どうせ下手うっても引きこもりなんだともう全体的にやった
後ろの方も、何とか引っ張って切ればやれない事もない
しかも気付いたのが、自分で切った方が心なしか前髪が多く残せる気がする…
散髪屋だと満遍なくカットするので元々年齢と共に少なくなっている僕の前髪はかなりさみしいボリュームとなってしまう
しかしセルフカットなら、頭部のてっぺんの伸び切った髪だけカットせずにいればそのままそれが前髪の一部となり、幾らか前髪のボリュームを増やせる事に気付いた
説明が分かりづらいかもしれないが、とにかく前髪のボリュームは僕にとって死活問題なのでこれは大きな収穫だった
そして1000円すら浮く
今後はお風呂でのセルフィーが確定した、時間はかかってしょうがないけどね


あのクソババアは今でもブン殴ってやりたいし文句を言ってやりたい
せめてもの教訓として、これからはすぐに見切りを付けるか、どうしても許せない事はその場で申し立てるなど、後悔のしない選択をしていきます

#眠れない夜に

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