見出し画像

「また利用してもらえるとは限らない」という心づもりで仕事をすることの大切さ

こんにちは。
株式会社アナザーエイト(設立準備中)の岡本久嗣と申します。


※私は介護事業所や働く介護職の支援を仕事にしていきたいと考えています。これまで自分がどのようなことを考え、実行してきたか、その施策の結果はどうだったのかをお伝えしていきます。もしご興味を持っていただいたならXのDMを通じてご連絡、お仕事のご依頼をいただけたら嬉しいです。(HPなどはまだ作成途中)



選ばれるために企業は努力している

 顧客は満足しなかったら競合他社に流れる。これは当たり前のことで、今、目の前にいる顧客が、次も自社を利用してくれる保証はどこにもない。 だから、どの企業も、お店も、顧客にリピートしてもらえるように【今】に全力を注ぐ。 数ある競合の中から自社を選んでもらえるように。 価格、接客、味、品質、アフターフォロー、利便性…

環境が【慢心】を招く

 翻って、 訪問介護の世界はどうだろうか?
僕の前職は住宅型の有料老人ホームで、自施設内の訪問介護を行っていた。そこは、今日入浴介助した利用者さんは余程のことがない限り、来週もまた【予定通り】入浴するし、「来週は他社に変わります」と言われることは原則ない。ものを言えない利用者さんも数多くいるし、一対一の介助も多い。つまり、誰も見ていないし、誰もクレームを言わない、他社に取って変わられる可能性は限りなくゼロに近い。

 人がそういう環境にいるとどうなるか?

【慢心】

 そう、そういう環境は人の【慢心】を招く要素に溢れている。 ちょっと手を抜いても顕著な影響が出なかったら、果たして全力を注ぎ続けられるだろうか?丁寧な仕事を続けられるだろうか?

 もちろんできる職員もたくさんいるだろうし、実際多くの施設では自分たちの心と向き合っていると思う。
 しかし、そう思いたくないけれど、自分で自分を律することができる職員ばかりじゃない。

「選ばれる立場」であることを理解する

 僕は常々そういうことを考えていた。 どんな人にでも、その環境が影響を与えることはある。 現場のスタッフとこの意識が共有できれば最高だった。

ではどうするか?
例えば、
①(サービス提供側という)選ばれる立場であることを理解する
②なるべく見られている環境を構築する
③職員が自分で考え、心、人格を育てるサポートをする 

①は選ぶ側(顧客)は誰でも経験があるから話すと理解は容易だ。どのお店でランチするか、どのお店で買い物するか、選ぶ側は楽しい。だが、選ばれるように工夫することは簡単ではない。なぜ選ばれないかがわからないからだ。

②は人の出入りを多くすることや、同じ利用者さんを同じ職員ばかり介助することがないようにするなどだ。上司からの「監視」がキツイと居心地が悪くのなるので注意が必要である。自然に無意識に見られていることを意識できる環境が望ましい。例えば、家に誰か来客があるとなると、自然と片付けよう・掃除しようという意識が働く。そういう形で、無意識に見られている(から手を抜けない)状況を作ると効果がある。

③は自分で考える癖をつけるのは容易ではない。例えば、研修では知識の詰め込みではなく、考える時間を作ることも大切だし、感じたことを書いてもらうことも大切だし、言いたいことを言える心理的安全性も大切だ。

できることはたくさんあると思った。
これはさらに良いことにも繫がる。

・業務のマンネリ防止
・職員の成長に寄与する

キャパオーバーは見過ごしてはいけないが、「 考えること」があることは楽しいのだ。何も考えず淡々とやる仕事ほどしんどいものはない。

職員の満足度アップ、離職防止・勤続年数アップに繋がるのは、こういった少しの意識変化からだと思っている。

近道はない。

まずは方向を合わせることが大切。 一歩ずつでも、紆余曲折でも目指したい方向に向かっているかどうかが大事。 そしてこういった日々の歩みが差別化となり、選ばれる事業所となる。

誰から選ばれるのか。
それは、
利用者さんからも、働く人からも。

こういうことは法定研修ではなかなか取り扱わない(倫理研修はあるが)が、とても大切なことだと思う。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?