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「光オブラートにしておくすりのめたね」


拝啓 すずめ園さま

すずめちゃんこんにちわ♨️
また大遅刻しちゃった!ごめんなさい‥
この数週間でわたしたち、いろんなことがありましたね!🐈🧶🐈


まずは、すずめちゃんのお誕生日!
お誕生日おめでとうございます‥🎉たからものみたいなひと💎
すずめちゃんがお誕生日祝い?にひとりで温泉旅行をしていたのが最高でした‥近いうちにお祝いしましょう🥂


そして松山に行きましたね。

初めて杉作さんにお会いできて、ラジオの生放送に参加させていただきました‥2時間も喋れるだろうか、と心配だったけどあっという間で、夢みたいにとっても楽しかったです🛫🍊

帰宅して、銀天街で買った謎の馬と一六タルトを食べました🍠美味しかった‥また松山行きたいです


🪐

すずめちゃんの前回の自由律俳句、わたしもおかえりー!っておもいました 全体的に寒さを帯びていて、冬へと走り出す情景が瞼に浮かびました☃️松屋の句もあるし‥電車の句もある‥その中でも出雲的お気に入りをいくつか紹介します


長い抜け毛が透ける秋の床

すずめちゃんもお気に入りと言っていたこの句、わたしもとっても好きです。
秋の冷たい床、その上で西陽に照らされキラキラと光る抜け毛はなんか憎めない感じがして。それが伸びてきた髪の毛だったら尚更、時間の経過を感じるような気持ちになりました。
髪の毛とか爪とか、黙っていても勝手に成長するそれはさっきまでわたしだったはずで、ほとりと落ちてしまえばもうわたしではなくて、そんな切なさも感じました。しみじみした句です🌾

あの家の表札読めなかったまま冬

この句もすごく好きです。学生時代の通学路に戻った気持ちになりました。毎朝通るけれどわからない表札、すずめちゃんの解釈とは少し違うかもですが、学年が上がって読める漢字が増えて、次の冬には解ったりするかもしれない。あ、この人タカハシって読むんだ、みたいな。
そういえば冬ってなんだか忘れられない気持ちになりますよね、そんな気持ちを思い出させてくれた句です🫧

またいつかなんて言うなかなしい

センチメンタルな気持ちになる句。
わたし、人と会った時の帰り際とか、電話切る時とか、ばいばいの後にまたね、って言うようにしています。また会えますように、あなたと話せますように、っておまじないかけるみたいに。
またいつか、って言われたら悲しくなって泣いちゃいそう。その言葉になんの意味合いもなくって、ほろっと出たものだとしても寂しくなっちゃいそう。ひとり駅のホームでつま先眺めちゃうだろうな。


すずめちゃんの自由律俳句は本当に沁みる‥🍲
わたしも自由律俳句行きますっ


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おめめ煌めきケーキはんぶんあげるね

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ラジオ「ひだりききクラブの猫にだって会釈」にてすずめちゃんのお誕生日に作った自由律俳句。
すずめちゃんはいつも、とってもキラキラした瞳でご飯を食べているから、ケーキだって半分あげたくなっちゃうなと思って詠みました🍰
ケーキは食べれたかしら
お誕生日おめでとう すずめちゃん🎊



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真っ白ガウン羽織り結婚ごっこしようよ

早急たましいでできたゆびわをあげる

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あなたがふうって息吹きかけたら淡いみどりの宝石がわたしの指に付きました



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日向分つジュンク堂前お守りの猫と

そういえば便箋を買う約束

「大好き」の文字だけ大きく書く

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手紙を書く瞬間の瞳ってどんなのだろう。生活、受付で名前を書いたり書類へサインする時とはきっと絶対違う。まなざしやさしくって手のひらは少しだけ湿り、紙の奥トレーシングペーパーみたいに贈るあなたへの存在を透かして、緊張のせいで「か」の「ヽ」の所だけいつもより幾分離れちゃって、ちょっと焦ったりする。2、3枚書いたとしても、人とバイバイするのがさみしいように、P.S. なんて使って思いの丈を綴り切る。P.S.ってなんの略だったっけ、だって片道切符だから好きに想いを綴っても怒られない気がして。

ラブレターだとしたら、愛情を溶かしたジャムみたいに、凝縮された小さなつぶが塊になって甘ったるくしている。封筒はまっしろの食パンで、何も知らないですよって顔して包み込む。手紙、きっと食べたら甘いと思う。
手紙を書く人の真剣な眼差しを見ているのは便箋だけだから、便箋が羨ましい。わたしだって見てみたい、お手紙書いている人の眼差しを、指の震えを、「大好き」って書く前のひと呼吸を。

叶うことはないだろうから、来世は便箋になりたい。うさぎ柄のかわいい便箋になって、御心の優しい人の、この世界の誰かに送る大好きを身体に乗せて、忘れられても刻んでおきたい。



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寒いね一人でも生きれるよ

砂時計溶け切った氷の

貴方の体温で平熱に戻す



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夢でお腹いっぱい現実は薬みたいで

光オブラートにしておくすりのめたね

寒空鼻真っ赤いちごみたいに摘んで

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寒いとダメになってしまう、寒いからダメになるのか、ダメだから寒さがこたえちゃうのかはわからないけれど、季節の変わり目らしくしっかりと喉をヒリヒリさせて、白湯の素晴らしさに胸打たれ、温まらない四肢をヒーターにひっつけてなんとか耐えている。生姜に丸齧りすれば良くなるかな、とかよくわからないことまで考えた。

職場の人からこたつみたいに暖かい靴下を教えてもらったのに、同じ値段のネイルを買ってしまってあきらめた。乾燥した手と手の爪はぴかぴかちゅるちゅるになって、なんかもう可愛く、ぴかちゅるのてて、ぴかちゅるのてて、っておもいながら自分の爪を撫でている。救心、人を愛することは自分を愛すること、きゅーってなってしんとなっている。きゅーしんきゅーしん。

最近、体を温める方法をひとつ覚えた。走るのだ。まあ遅刻しそうだからなんだけど、家から駅までの数分間をどれだけたのしく走れるかを昨日の自分と競争している。

数年に一度訪れる銀杏BOYZにハマる時期が来たので、聴きながら、風景はメリーゴーランドみたいに流れて行く。早朝の低血圧、謎の爆走、「純情可憐な君をしっちゃかめっちゃかにしたい」って峯田が耳元で叫んでて、わたしはその瞬間かわいい歯医者の看板を見つけて、生きてると思った。忘れたくないくらい生きている。

だんだんと体は火照りはじめる。雨の日でも風の日でも走った分だけ燃え、足の指先だけが冷たい。ホームに入る直前の一本道、わたしの身体を朝日が包み、あまりにもあたたかく綺麗で、あと眩しくって、泣きそうになりながら改札をくぐり抜けた。日々、苦いお薬をオブラートで包むみたいに、光がわたしをくるくると巻いて、今日も仕事忙しいかなとかシャンプー切れちゃったとか一旦どうでもいいんだよ、光はここにあるよ、っておしえてくれる。そっか、光はここにあるんだ。

職場へ向かう電車の中、脳みそもコートも脱いでわたしほかほかになった身体だけ。鎧なんていらないよ、だってわたしここにいるから。



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もうこんなにも年末で、過ぎ去る時間のことに一憂しながらなんとか生きています。最近のわたしの楽しみは、好きなパン屋でパンを買うこと、爪の色を可愛くすること、美味しんぼを見ることです。クリスマスのスノードームを買って毎日眺めています。スノードーム横のパソコンでは大体、山岡士郎が美味しいものを求めて走り回る都会の映像が流れています。お夕飯に一日分の野菜を食べながら、明日のことを考えます。



冬は大好きだけどさみしくなっちゃうから苦手です。毎年、本当にわたしはこの冬を乗り越えられるのだろうか、家族で分け合った鍋料理が懐かしくて、実家に戻りたくなって、年末に帰ると本当に戻りたくなくなって‥靴下とかコートとか何枚着てもあたたまらない部分が人間にはあり、それを温めるのが本当の温もりってやつだなあ、って思います。

でも、だからこそ、「寒いね一人でも生きれるよ」って句が出来た瞬間、少しだけ成長した気持ちになりました。

たぶんいつか、ひとりで生きなきゃいけない冬がわたしにもきっとある。心細い、もうだめかもしれないって思うけど、そんなふうに冬を越えられたら、次の春が来た時もっと嬉しい。30歳くらいまでにはできるかなあ、でもまだまだ冬は、わたしにはでっかいなあ、

とはいえ、クリスマスもお正月も自分の誕生日も親友の誕生日も冬なので、楽しみなことたくさんあります。ふゆ、長すぎるけど楽しみなことを数えながら乗り越えたいです❄️雪が降るのが楽しみです

それではまたね〜すずめちゃん𓅮

にっきより



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💥ひだりききクラブ、ジモコロに掲載💥

ウェブメディア「ジモコロ」さんにてインタビュー記事を載せていただきました!
元アイドルの自由律俳人として、学生時代〜これまでの活動遍歴、自由律俳句との出会い、これからの未来について、たくさん深掘りしていただきました😭🌸

とっても素敵な記事になっております
ぜひご覧ください 🎶

記事こちら

https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/koenuma16


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杉作さんの配信イベント、杉作J太郎サミット自由律俳句会編に参加させていただきます🐈
なんとひだりききクラブは選者を務めさせていただきます‥

2022年ラスト句会、ラスト配信イベントとなります🐈ぜひご参加ください🍵

詳細こちら

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次の更新すずめ園ちゃんの番です🧶



『ひだりききクラブ』プロフィール
出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。隔週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している。

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